【ツール・ド・アリタ】有田の町を舞台にヴィンテージカーが駆け巡る2日間
佐賀県有田町といえば有田焼。そんな窯元の多い街並みを楽しみながら走ることのできるラリーイベントが数年前から開催されています。その名も「Tour de Arita(ツール・ド・アリタ)」。昨年2016年は有田焼創業400周年を迎えたこともあり、大いに盛り上がった九州のヴィンテージカーラリーです。
2017年は11月18(日)~19日(日)の2日間。今回は有田をスタートして北へ向かい、伊万里市を回って帰ってくるルートを追いかけてみました。ルート上には伊万里・波佐見と、焼物で有名なエリアが多く、歴史を感じられるコースです。
1日目は「有田ポーセリンパーク」からスタート
迎えた初日のスタート。場所は「有田ポーセリンパーク」。2日間通して参加する人もいれば、2日目のみという人もいて、この日は30台弱の参加となりました。
有田ポーセリンパークは、ドイツの宮殿を再現した建築物や庭園など広大な敷地の中で、有田焼のギャラリーやろくろ体験ができる施設もあり、さらに酒造見学までできるテーマパークです。
スタート時刻になると、参加車は1分おきにスタートゲートをくぐり抜けていきます。「早すぎても遅すぎてもダメ」というラリーのルールにのっとり進んでいきますが、走り方はさまざま。コースや所要時間の設定に無理がないため、ゆったりと景色を楽しみながら走る参加者もいたようです。手渡されたコマ図を読み取りながらの走行はナビゲーターの責任も重大ですが、どこかリラックスした雰囲気が漂っていました。
沿道やチェックポイントでは、街の住民が旗を振って応援する場面なども見られました。普段、目にする機会が少ないヴィンテージカーに目を輝かせる子どもたちの姿もありましたよ!
第1チェックポイントは鍋島藩窯公園、そして伊万里市内へ
スタートして最初に向かうポイントは、佐賀県伊万里市にある「鍋島藩窯(なべしまはんよう)公園」。ここは大川内山(おおかわちやま)エリアという、三方を山に囲まれた場所。「色鍋島」などの傑作が生み出されたこの場所は、情報が流出しないようにその製法技術がしっかりと管理されていたそうです。
街中には、レンガ造りの煙突が立ち並び、坂を下ってくるヴィンテージカーが絵になります。ヨーロッパとの交易が盛んだった有田や伊万里の街並みと、ヴィンテージカーの相性はとてもよさそうです。
- 川にかかる橋には陶器のオブジェ。こうした焼物の街を感じさせてくれるルート選定も魅力
次なるポイントは、伊万里市の中心部にある「LIB COFFEE IMARI」。ここでホッとひと息。お店の前にズラッと並んだヴィンテージカーに、地元ギャラリーも興味津々。コーヒーであたたまったら出発です。
- LIB COFFEE IMARIは、築130年の建物をリノベーションした伊万里川沿いにあるカフェ
- コーヒーを飲みながらルートの確認。ナビゲーターの大事な仕事
ツール・ド・アリタ2017、参加車両ピックアップ!
ここで今回のツール・ド・アリタに参加していたヴィンテージカーの一部をご紹介しましょう。
- アルファロメオ・アルファスッド1.3スーパー
- ミニ・マーコス
- マトラ・530SX
- ロータス・エラン1600
- シムカ・8 スポーツバルケッタ
- インターメカニカ・ロードスター(ポルシェ356のレプリカモデル)
- フォード・RS200
- ルノー4TL
参加車両は1960~1980年代のモデルが中心。しかし、車種のバリエーションは幅広く、希少なクルマばかりが集まっている印象でした。どのクルマも状態がよく、オーナーが大事にしていることがわかりますね。
カッパのミイラで有名な「松浦一酒造」へ
この大会はチェックポイントの出発時刻も厳密に設定されていて、余裕を持ちたい参加者は自分のスタート時刻が来ると同時にすぐさま移動を開始します。次なるチェックポイントは、正徳6年(1716年)創業の松浦一(まつうらいち)酒造。
江戸時代に創業しておよそ300年、有田・伊万里の焼き物と一緒に時を重ねてきた歴史ある酒造で、「河伯のミイラ」が見学できることでも有名です。ここから、この日のゴールポイント「有田町役場東出張所」を目指しました。
- 有田町役場東出張所が初日のゴール
2日目は長崎・ハウステンボスからスタート
- 写真提供:ツールドアリタ事務局
初日の工程が終了し、2日目は長崎県佐世保市にある「ハウステンボス」からスタート。ここがスタートポイントに選ばれるのは初めてとのこと。敷地内の雰囲気がヴィンテージカーを際立たせてくれますね。
参加者は地元だけでなく、遠方からやってくるヴィンテージカーオーナーも多く、このイベントのために愛車を整備しているという声もありました。今回は初日のみの取材でしたが、ツール・ド・アリタの雰囲気を感じていただけたのではないでしょうか。もしこの記事を読んで、有田・伊万里の街を走りたくなった方は、ぜひ来年、参加してみてくださいね!
(取材・文・写真:赤坂太一、編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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