高速道路料金が無料になる!? 台湾の旧正月交通事情
2018年2月16日は、東アジア圏の旧暦の正月に当たります。これは旧正月や春節といわれ、台湾をはじめ、いくつかの国では盛大に祝われる日です。実は、この季節の台湾にはユニークな交通ルールが存在します。詳しい話を台湾観光協会東京事務所に聞きました。
高速道路料金が無料に? 台湾独自の旧正月のルール
- 台湾でも帰省ラッシュがあり、渋滞が問題になっているそう。
一般的に台湾の春節(旧正月) は、会社にもよりますが、2月15日から6日間は休みになるそうです。この期間、日本の正月と同じように帰省ラッシュの光景が各交通機関で見られ、台北や高雄などの都市部から田舎に帰る人でごった返します。担当者によると帰省ラッシュは16~18日がピークだそう。この旧正月期間中になんと台湾では、高速料金を無料にするのです。
……とはいっても、いくつか決まりがあります。
無料ルール1>乗車人数は必ず3人以上
まず乗車人数が決まっているそうで、必ず3人以上乗車していないと高速料金は無料にならないとのこと。入場口・出場口には、監視員も立っているので、ごまかしは効きません。最低人数を設けている理由について「ファミリーで利用することを意識して、この人数規制があるようです」と観光協会は話していました。台湾は小さな島と感じがちですが、面積は九州よりも大きいため、かなり移動は大変! また高速道路は、電車以上に重要な交通機関だそうで、少しでも乗り合わせて、クルマの台数を減らそうという狙いがあるようです。
- 台湾の旧正月といえば鮮やかな装飾の提灯や爆竹が定番だそうです
無料ルール2>無料時間は午後11時から翌午前6時まで! さらに……?
時間に関しても決まりがあります。料金を徴収しない無料の時間は、午後11時から翌日午前6時まで。少しでもクルマの往来が集中する時間を分散させたいため、このような措置がとられているそうです。なお、無料の基準は高速道路に「入った」時間ではなく「降りる」時間です。つまり大渋滞に巻き込まれると、料金を払わなければいけない可能性も……。
日本でゴールデンウイークに当たる期間中もこの制度を実施している
台湾では他に、日本のゴールデンウイークに当たるような大型連休が4月にあり、この期間も、高速道路無料の制度があるそうです。最近始まった制度ではなく観光協会によると「はっきりした実施年は台湾の交通部に聞かないとわからないですが、10年以上前からある制度です」とのことでした。
ちなみに台湾では、旧正月の時期に各地でおこなわれる「ランタンフェスティバル」が有名ですが、混雑を考えると、台北や台南、高雄といった1都市に絞った観光がオススメのようです。また、日本の正月と同じく、休みの飲食店・商店も多いので注意。
運転に関しては、日本の運転免許さえ持っていれば、運転免許証原本と同時に、その免許証の中国語翻訳文を携帯することにより可能です。「台湾の渋滞を体験したい!」という方がいるかどうかわかりませんが、挑戦してみても面白いかもしれません。
(取材・文・写真:斎藤雅道、編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]
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