【おクルマ拝見】仕事の現場で活躍するワンボックスワゴン/バン
内装、電気工事、園芸など、現場作業をする人たちになくてはならないクルマ。特に機材や荷物の多い職人さんたちの間では、積載性の高いワンボックスタイプのワゴンやバンがよく使われています。みなさん、どのように有効活用しているのでしょうか? 現場で使われているクルマを取材しました。
街の電気屋さん:スズキ・エブリィ
東京都板橋区で電化製品の販売を行う株式会社ユニオン無線社さんは、販売した家電の設置や修理、電気工事を行なっています。出張工事の回数は多く、スズキの軽ワゴン、エブリイに乗って現場に行くそうです。
- 後席を畳んで収納ケースを積載。道具や部品は多いが、かなり整頓されている様子
エブリィの車内では、細かい部品や工具が種類別にボックスに収納されていました。「綺麗に整頓されていますね」と平石孝之社長に伝えたところ、「ひとりなら雑然としていてもいいけど、ほかの人に手伝ってもらうとき『〇〇の棚にある、工具を取ってきて』と言えるので便利なんです」とのこと。
搭載量に関しては、街で依頼される電気工事ならば軽のワゴンで十分だそうです。車内を見てみると、たくさんの工具や部品が積まれていましたが、まだまだスペースの余裕はありました。
- まだまだ荷物は入りそう。軽ワゴンの容積率は高い。リアサイドの窓にはメッシュを設置して、道具をかけるスペースとしている
エアコン工事業者さん:トヨタ・タウンエースノア
純粋なワンボックスではありませんが、少し懐かしさを感じるこちらのタウンエースノアも仕事車として活躍する1台。板橋区にある電気屋さんのクルマです。こちらは電気屋といっても、業務用や家庭用のエアコンなどの工事を専門的に請け負っている会社。エアコンの本体や室外機を運ぶことが多いそうですが、5ナンバーのトヨタ・タウンエースがちょうどいいとのことでした。「これ以上大きいと、駐車場所に困るんです。後席を倒せばエアコンも数組入るし、クルマ自体の維持費もあまりかからないのが気に入っています」。
- 跳ね上げたサードシートが、窓と機材の接触を防いでいる。ルーフには数種類の脚立が積載。エアコン工事は状況に応じて脚立の種類を変えるのが重要だそう
注目は脚立の数の多さ。大きさの違う複数の脚立が、荷室やルーフのキャリアに載せられていました。脚立が多い理由は、「現場にちょうどいい高さの脚立があるわけじゃないからね。いろいろな種類の脚立を持って行って困らないようにしているんだよ」とのこと。場合によっては小型のアーク溶接機も、クルマに積んで持っていくそうです。
清掃業者さん:トヨタ・ハイエース
都内で清掃業務を行なっている清掃業者さんは、「トヨタ・ハイエースが欠かせない」と語ります。オフィスの清掃となると、4~5人で現場に向かうため、「人が乗っても、道具を大量に積むことができるハイエースはありがたい存在」とのこと。現場作業が長時間に及んだ場合「寝たりくつろいだりするスペースが車内にあるのはとても重要」だそうで、ハイエースの搭載性の高さはそれを補ってくれると太鼓判を押していました。また、同クラスの車種の中でも比較的故障が少ないことも、仕事車としては重要だそう。
- この業者のハイエースは、100系のロングボディ。人を乗せて、さらに荷物を運ぶとなると、ハイエースのサイズが必要となる。車内には道具のほかに毛布などもあった
今回紹介した電気関係の業者や清掃業者のほかにも土木系、建築系業界でもこうしたワンボックスタイプのワゴン/バンはよく使われます。日産・キャラバンを使っているという土木・建築系の業者の方は、「スタッフと工具を載せて遠方にも行く」とのことでした。やはり仕事にワンボックスタイプのワゴンやバンは欠かせませんね。
(取材・文・写真:斎藤雅道、編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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