幻のスーパーカーも登場! 10回目を迎えた旧車トレードショー「Nostalgic 2days」

旧車系専門誌を発行する芸文社が主催し、日本最大級のトレードカーショー(展示即売会)としてスタートした「Nostalgic 2days(ノスタルジック2デイズ)」も今年で10回目。メモリアル回を機に、新たに「日本最大級のクラシックモーターショー」と銘打って2月17日~18日の2日間、パシフィコ横浜で開催されました。

今回のテーマは「ジャパンプレミアム」ということで、国産車がクローズアップ。幻のスーパーカーも登場しました。

海外メーカーも多数参加

今年は会場が拡大されただけでなく、マツダやスバル、トヨタといった国産メーカーをはじめ、BMWやボルボといった海外メーカーも協賛。クラシックモーターショーの名に恥じない規模のイベントに成長していたのが印象的でした。

マツダはすでにスタートしている、初代ロードスターのレストアプロジェクトのトライアル車2台のほか、コスモスポーツやルーチェロータリークーペを。スバルは今年生誕60周年となるスバル360を中心にレオーネやアルシオーネ、初代レガシィなど多数を展示。トヨタのブースでは、レストアとチューニングを施したGRコンセプトと名付けられたトヨタスポーツ800が来場者の目を引いていました。

会場には幻の国産スーパーカー、童夢・零などが展示!

毎回、会場を彩る特別展示ですが、2018年はあの幻の国産スーパーカー、童夢・零と、その第2弾として計画されていた童夢・P-2の2台などが展示されました。

童夢・零は、1978年に開催された第48回ジュネーブモーターショーにおいて初披露され、世界中から多くの購入注文が入ったモデルでした。しかし、当時の運輸省は認可どころか申請すら受け付けなかったため計画は頓挫し、幻となった国産スーパーカーです。また、第2弾の童夢・P-2はアメリカでの認可を目論んで開発されましたが、結局こちらも市販には至りませんでした。

もちろん展示即売も実施!

例えどんなにエンターテインメント性がアップしても忘れてはならないのが、トレードカーショーの側面です。もちろんそれは10回目を迎えても不変。

こちらの8640万円のプライスタグが付けられた日産・フェアレディZ 432Rは、同時期のスカイラインGT-Rと同じS20エンジンを搭載した432をベースに、レース車両のベースとしてさらなる軽量化を果たしたモデル。特筆すべきは、フロントガラス以外のウインドウが全てアクリル製となっている点。写真でヒビのように見えるのは、50年近い経年で劣化しているから。これこそ432Rの証とも言えます。

貴重なモデルは超高額車だけではありません。こちらの日産・240SXコンバーチブルは、北米で販売されていたもの。日本にも兄弟車のシルビアにコンバーチブルが用意されていましたが、そちらはオーテックジャパンが手掛けたもので、アメリカのASC社が手掛けたこちらのものとは全くの別物。程度の良さはもちろんですが、そういったストーリーも込みで考えれば249万円という価格も高くないでしょう。

見るだけでも楽しく、話を聞いたらもっと楽しいノスタルジック2デイズ。今年は会場が広くなったために「1日では見切れなかった」という声も聞かれました。来年はぜひ、土日ともに予定を開けてみてはいかがでしょうか。

(取材・写真:小鮒康一 編集:ミノシマタカコ+ノオト)

[ガズー編集部]