手ぶらでプラモ&ミニ四駆が楽しめる! タミヤプラモデルファクトリー トレッサ横浜店で初めての塗装体験
プラモデルを作りたいけど、時間や塗装できる環境や技術がなくて手が出せない。子どもと一緒にミニ四駆を楽しみたいけど、コースを組み立てる場所がない。そんな理由から、趣味を諦めている人はいませんか?
プラモデルやRCカーでおなじみの「タミヤ」がプロデュースする「タミヤプラモデルファクトリー トレッサ横浜店」なら、購入から塗装・組み立て、ミニ四駆なら試走まで、その場で行うことが可能です。
今回は、プラモデル経験ゼロの筆者が、同店を突撃。1/24カーモデルトヨタ86のプラモデルを購入して、初めてのプラモデル塗装を体験してきました。
手ぶらで楽しめるタミヤプラモデルファクトリー
東急東横線「綱島」駅からバスで15分。トヨタが開発する首都圏初のオートモール複合施設「トレッサ横浜」内に、タミヤ プラモデルファクトリー トレッサ横浜店はあります。
プラモデル未経験の筆者にとって、プラモデル専門店は馴染みのユーザーやコアなファンのためのお店というイメージがありましたが、ショッピングモール内にあるタミヤ プラモデルファクトリー トレッサ横浜店は、ワークスペースがガラス張りになっていることもあって、気軽に足を踏み入れられる雰囲気を感じました。
- 子供連れの若い人からシニアまで、ガラスごしに見学する人が多く訪れていた
- お店の脇にはミニ四駆のコースが常設され、定期的に大会なども開催される。大会時には、朝から行列ができることもあるそう
- 天井高く積まれたプラモデルやミニ四駆は、「どれにしようかな……」と見ているだけで胸が熱くなる
こちらの店舗の特徴は、時間貸しされる「アトリエゾーン」があること。作業スペースと塗装室の2つの部屋があり、30分単位で利用が可能です。アトリエ利用者には制作に必要な工具を無料で貸し出してくれるので、手ぶらで行っても塗装から組み立てまで、プラモデル作りが楽しめます。
- 20席あるアトリエゾーンゾーンは、土日はほぼ満席になるそう
- においの問題などから自宅でやりづらい塗装も、ここなら気兼ねなくできる
さらにここには、プロモデラーの長谷川伸二さん(通称:長谷川マスター)が、毎週水~日曜日に常駐しており、わからないことや技術的なサポートをしてくれます。初心者の方でも安心ですね。
※イベントなどで不在の場合もあります。詳しくは店舗にお問い合せください。
- プロモデラーの長谷川伸二さん。プラモデル雑誌やテレビ出演など、多岐にわたり活躍するプラモデルのプロだ
塗装のポイントは「薄塗り」と「乾燥時間」、そして「下地処理」
ここからは長谷川マスターのもと、プラモデル初心者の筆者が実際に塗装体験をした様子をご紹介します。
なぜ“塗装体験”なのかと言うと、「1日でクルマのプラモデルを組み立てたいんです!」と言う筆者に対して、「プラモデルは、どこまでこだわるかで制作時間や工程が大きく変わってきます。光沢塗装をはじめ、実車同様にエンジンルームや内装などを細かく仕上げると、それなりに時間が必要になります」と長谷川マスターが、教えてくれたから。そこで、仕上がりを大きく左右するボディの塗装を、まずは体験してみることにしたんです。
- 今回トライするしたのは1/24スケールの「トヨタ86」。色は筆者の好みでメタリックレッドを選択した
白プラスチックで作られたボディに、プラモデル用カラーの缶スプレーで塗装をするのが今回の作業。「塗装って、色を吹きかければいいんですよね?」と気軽にかまえていたのですが、実際にはそう簡単なものではなく、まずは塗装を失敗しないための3つのポイントを教えていただきました。
- 「塗装だけで1日語れるよ」と丁寧に教えてくれた長谷川マスター。プラモデルは奥が深い!
(1)塗装は厚塗り厳禁! 「薄く何回か」で仕上げること
塗装をする際、「きちんと色を乗せたい」と勢いよく塗料を吹き付けてしまうと、気泡やムラができてしまう場合があります。厚塗りはせず、複数回にわけて薄く塗料を吹き付けて色を重ねていくのが基本。一度に塗ろうとして同じ場所に塗料を厚く吹き付けるのはNGです。
- 黒い塗装を見比べてほしい。左は一度に大量の塗料を吹き付けた結果、気泡や色ムラが起きている
缶スプレー塗装は苦手という方は、ノズルボタンの下に五円玉を挟むと塗料の出る量を減らせるので、吹きすぎによる失敗を減らせます。
- 吹き付けの調整が難しいと思ったら、5円玉をノズルボタンの下に噛ませるとよい。ノズルを浅めに押すことで、塗料の吹きすぎが防げる
(2)色味によって下地を使いわける
塗装の色をキレイに出すには、何より下地をしっかり整えることが大切です。赤やオレンジ、黄色など明度が高い色(隠ぺい力が弱い色)は、下地の色の影響を受けやすいため、白やピンクなどの下地を塗ってから塗装をします。
また下地に塗装する色によって上に乗せる色の色調を変えることもきます。「プラモデルはただ塗るだけなら、立体塗り絵と変わりません。細部まで塗装により質感再現にまでこだわって、初めてプラモデルの奥深さが味わえるんです」と長谷川マスター。
- 下地処理の大切さを実際に見せてもらった。スプーンの半分をピンクに、もう半分を黒で下地塗装
- その上に、缶スプレーのメタリックレッドを塗装してみると発色の差は歴然
(3)きちんと乾燥時間を取る
塗装と同じぐらい大切なのが、きちんと乾燥させること。乾燥機やドライヤーなどで乾かしても、表面しか乾かないので、きちんと時間をかけて乾燥させることが大事。一見、乾いているように見えても、ギュッと塗装面を押さえると、指紋がついてしまうこともあるので注意しましょう。
- 青丸でかこんだ部分に指紋がついてしまっている。撫でて「大丈夫そうだから」と判断すると、こんなミスが起きるそう。カーモデルの塗装では最低でも一晩乾燥させるそうです
レッツ塗装体験! 素人でもここまでキレイに塗れる
ポイントを把握したところで、実際にボディを塗装していきます。まずは、下地から。今回の86はメタリックレッドに仕上げるので、ピンクのサーフェイサーで下地処理を施しました。
- 塗装は対象物から20~30センチほど離し、「1、2、1、2……」とリズミカルに複数回にわけて吹きかけていくとよいそう
吹き始めは、必ず対象物の少し外側(前後面や側面)からスタートし、内側(ボンネットやルーフ)へ。吹き終わりも対象物の少し外側で終わらせるのが美しく仕上げるコツ。また塗装時は、「→←→←」と往復すると厚塗りの原因になるため、「→→→→」と一定方向で塗っていくことも大切。
- 車体よりやや外側から外側(青丸部分)へ、一方向に噴射する。折り返して噴射すると、折り返し地点がムラになるので厳禁だ
- 缶スプレーを使った塗装は一度に厚吹きせず、塗装→乾燥(10分前後)を3~4回程度繰り返しながら塗り重ねていくのがキレイに仕上げるコツだ
今回のメタリックレッドなら、3回ほどこの作業を繰り返すことで完成します。下地のピンクは1回で淡く隠れ、2回でほとんど気にならなくなり、3回目で鮮やかなメタリックレッドが完成する、という感じでした。
- 手前が3度塗りしたもの。奥が2度塗りしたもの。少しの差だが、手前の方がより赤が深みをまして鮮やかに発色している
塗装が上手くでき、俄然おもしろさが感じられた筆者の初めてのプラモデル体験は、ボディの塗装ができたところでひとまず終了。そのほかのパーツの塗装や組み立ては、家に帰ってじっくり取り組むことにしました(まだ制作中です)。
ちなみにタミヤのプラモデルの取扱説明書には、必要な塗料(タミヤカラー)のカラーナンバーが一覧で記載されているので、迷うことなく塗料を買い揃えることが可能。またウィンドウガラスの黒縁を仕上げるマスキングシートや、エンブレム、ナンバープレートなどを再現するデカール(水転写シール)も付属されているので、初心者でも取り組みやすいと言えそうです。
- プラモデルに付属された説明書には、必要な塗料の色番号がすべて記載されている
- エンブレムなどは水転写シールを使えばOK
プラモデルも塗装も初めての経験でしたが、やってみるとおもしろく、熱いファンがいる理由がわかりました。こだわり始めると深いプラモデルの世界。タミヤプラモデルファクトリー トレッサ横浜店で、楽しんでみてはいかがでしょうか。
▼タミヤ プラモデルファクトリー トレッサ横浜店
住所:神奈川県横浜市港北区師岡町700番地
営業時間:10:00~21:00(年中無休)
時間、各種プログラム等は予告なく変わる場合がありますのでご了承ください。
電話:045-534-2406
Webサイト:https://tamiya-plamodelfactory.com/
(取材・文・写真:おおしまりえ 編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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