これぞホビーの真骨頂! 1万点の作品が集まった「第29回モデラーズクラブ合同作品展」

模型の醍醐味は、もちろん自分で組み立ててキレイに飾ること。近年では、写真に収めてSNSに公開し、たくさんの仲間に見てもらうこともできます。でも、作者なら自分の作品は生で見てほしいものですし、ほかのモデラーさんの作品だって実際に見てみたい。そこで全国にはモデラーズクラブがあり、モデラー同士の交流が行われています。

今回紹介する「第29回モデラーズクラブ合同作品展」は、「静岡ホビーショー」の一般公開日に行われる展示イベント。日本国内だけではなく、海外からの参加もあり、270以上のクラブと1万を超える作品が一堂に会していました。

メーカーブース(写真右奥)の何倍も混雑していた第29回モデラーズクラブ合同作品展エリア。じっくり見ていたら1日が終わってしまうほどの広さ
メーカーブース(写真右奥)の何倍も混雑していた第29回モデラーズクラブ合同作品展エリア。じっくり見ていたら1日が終わってしまうほどの広さ

注目の作品を写真とともにご紹介!

合同展示会で注目すべきは、何よりも展示されるモデルカーの数々。そこで、写真多めで一気に展示をご紹介します。アイデア満載の作品ばかりですべてを紹介できないのが残念です。

デコトラと、マグロを運んでいるターレット。市場の喧騒が聞こえてきそうな作品
デコトラと、マグロを運んでいるターレット。市場の喧騒が聞こえてきそうな作品
ラリードライバー篠塚建次郎氏が1991年のWRC「アイボリーコーストラリー」で総合優勝を飾った三菱ギャランVR-4。汚れやホコリを再現。ドライバー本人のサイン入り!
ラリードライバー篠塚建次郎氏が1991年のWRC「アイボリーコーストラリー」で総合優勝を飾った三菱ギャランVR-4。汚れやホコリを再現。ドライバー本人のサイン入り!
1985年の全日本ラリー選手権を制覇した日産フェアレディZ(Z31)と、量産開始間近で発売中止となった日産MID4のラリー仕様。日産自動車の設計開発を担う「日産オートモーティブテクノロジー」の社内クラブの作品
1985年の全日本ラリー選手権を制覇した日産フェアレディZ(Z31)と、量産開始間近で発売中止となった日産MID4のラリー仕様。日産自動車の設計開発を担う「日産オートモーティブテクノロジー」の社内クラブの作品
この木製のモデルカーは、なんとゼロからのフルスクラッチ! モデルはトヨタ自動車のグループCカー「トムス84C」。配線の再現度に注目!
この木製のモデルカーは、なんとゼロからのフルスクラッチ! モデルはトヨタ自動車のグループCカー「トムス84C」。配線の再現度に注目!
2台のいすゞ・ジェミニ。左上の作品は、なんとカローラレビン(AE86)をベースに作られたものだとか。思いもよらない方法で製作された作品を見るのも、合同作品展の楽しみのひとつ
2台のいすゞ・ジェミニ。左上の作品は、なんとカローラレビン(AE86)をベースに作られたものだとか。思いもよらない方法で製作された作品を見るのも、合同作品展の楽しみのひとつ
鮮やかな永谷園カラーに仕上げた作品で、左からフォルクスワーゲン・ビートル、スバル・サンバー、スズキ・ワゴンR、フォルクスワーゲン・ゴルフGTI。真ん中に置かれた「ちゃぶ台」や炊飯ジャーがいい雰囲気!
鮮やかな永谷園カラーに仕上げた作品で、左からフォルクスワーゲン・ビートル、スバル・サンバー、スズキ・ワゴンR、フォルクスワーゲン・ゴルフGTI。真ん中に置かれた「ちゃぶ台」や炊飯ジャーがいい雰囲気!
ルーペで観察しなくては見えないほど、エンジンまで細かく作り込まれた1/43スケールの「コブラ・クーペ」
ルーペで観察しなくては見えないほど、エンジンまで細かく作り込まれた1/43スケールの「コブラ・クーペ」
お土産としても人気高い「崎陽軒のシュウマイ」と「鳩サブレー」の運送車(ハイエースと4代目トヨタ・ダイナ)
お土産としても人気高い「崎陽軒のシュウマイ」と「鳩サブレー」の運送車(ハイエースと4代目トヨタ・ダイナ)
昨年、世界で1台しかないアルミ製ボディのフェラーリ365 GTB/4デイトナが、38年ぶりに日本の車庫で発見され、そのままの状態で大手オークション「RMサザビーズ」で落札されました。これはオークションでの落札の瞬間を作品化したもの
昨年、世界で1台しかないアルミ製ボディのフェラーリ365 GTB/4デイトナが、38年ぶりに日本の車庫で発見され、そのままの状態で大手オークション「RMサザビーズ」で落札されました。これはオークションでの落札の瞬間を作品化したもの
「塗装不要&接着剤不要」で気軽に楽しめるアオシマ「ザ・スナップキット」のプリウスとハスラーに、ENEOSガソリンスタンドを組み合わせた日常系のジオラマ作品「GAS STATION」
「塗装不要&接着剤不要」で気軽に楽しめるアオシマ「ザ・スナップキット」のプリウスとハスラーに、ENEOSガソリンスタンドを組み合わせた日常系のジオラマ作品「GAS STATION」
「ROUTE 301 Modelers Club」の作品。カーアクション映画『ワイルド・スピード』に登場するマシンを旧車で再現!
「ROUTE 301 Modelers Club」の作品。カーアクション映画『ワイルド・スピード』に登場するマシンを旧車で再現!

自分で組み立て、展示する。これがプラモデルの真骨頂

ここ数年は、毎年欠かさず静岡ホビーショーを訪れていた筆者。しかし、合同展示会を見学したのは初めてでした。実際にモデラーさんたちの作品を見て「今までなんで行かなかったのだろう……」と後悔。メーカーが販売するレジンやダイキャスト製モデルカーももちろん素晴らしくかっこいいのですが、作者のオリジナリティを表現しやすいプラモデルモデルの魅力を再認識しました。

「静岡ホビーショー」公式ページ内にある「第29回モデラーズクラブ合同作品展」ページにアクセスすると今回出展したクラブの一覧が掲載されています。興味がある、あるいは自分に合っていそうなクラブがあれば、積極的にコンタクトを取ってみると、ホビーの趣味が広がると思います。プラモデル作りがお好きな方は、こうしたクラブに参加してみてはいかがでしょうか?

(取材・文・写真:クリハラジュン 編集:木谷宗義+ノオト)

[ガズー編集部]