タクシーに新車が続々投入?【バンコクの交通事情2018】
暑い日が続きますね。暑い場所といえば、先日出かけたタイランドもそのひとつ。「ちょっとの時間だけ」と思って日焼け止めを塗らずに散歩したら、ホテルに戻って鏡を見てびっくり。わずか1時間ほどでたっぷりと日焼けしていました。
というわけで「世界の自動車事情」の時間です。今日は、タイの首都バンコクを走るタクシー事情についてです。バンコクは日本からの観光客も多く、タクシーを使ったこともある人も多いかもしれませんね。
カローラの新車供給が追い付かない。その理由はタクシーにあり!?
バンコクに出かけると、街を走るタクシーの多さに驚きます。そもそもバンコクのタクシーは色使いが派手で目立つだけでなく、車両もたくさん走っていて、値段も初乗りは1キロまで35バーツ(約120円)と安いので旅行者も気軽に利用します。なぜか短距離のほうが喜ばれるのですが、ときどきタクシーメーターを使わず不法な値段を請求されるので慣れない人は心して乗りましょうね(乗る前に助手席を開けて「乗せてくれるか?」を確認するのが現地の常識で、その際にメーターを使うか?と念を押すのがポイントです)。
さて、そんなバンコクのタクシーですが今年に入って大きな変化が起こっています。なんと、これまでなかった急激なペースで新車が投入されているのです。
どうしてか? 実は理由がありました。以前は新車登録から12年だったタクシー車両の使用期限規定が9年前に改正となり9年へ短縮された結果、今年は「12年」と「9年」の両方に該当する車両の乗り換えニーズが生まれ、例年よりも多くの車両が新車に切り替わっているのです。
バンコクには約9万台のタクシーが走っていて例年だと6~7000台のタクシーが入れ替わるのだそうですが、今年はその倍のタクシー車両が新車に切り替わる予定。そして、その影響でうれしい悲鳴を上げているのがカローラの販売現場なのだとか。
なぜなら、タクシー車両はほとんどが現地生産のトヨタ・カローラアルティスだから。今年はタクシー需要が多すぎて生産が追い付かず、納期が延びているのだそうです。ちなみにカローラアルティスは日本のカローラアクシオよりひとまわり大きな車体で、現地に行けば立派な高級車なんですよ。
工場は大変そうですが、利用者としては新しい車両が増えるのはうれしいですね。
便利だけどスリリングな乗り物。バイクタクシーが大混雑
バンコクで珍しい乗り物といえば、「モタサイ」と呼ばれるバイクタクシー。モーターサイクルの略なのでしょうか? バイクに人を乗せて運ぶものです。渋滞してもクルマの脇をすり抜けながらスイスイ進むし、値段もタクシーより安いし、で現地の人の重要な足となっています。
そんなモタサイですが、びっくりなのは夕方の大渋滞時は相当な待ち時間が生じること。渋滞だとメリットが大きいし、そもそも大渋滞しているときはタクシーがつかまらないし……というわけで、バイクタクシーに人が群がるのです。筆者がどうしてもタクシーが捕まらず「乗らざるを得ないかも」という状況になったときは、なんと25分も待ちました(終電が到着した郊外の駅前じゃないんだから!)。
- 渋滞激しい金曜の夜に見かけた、バイクタクシーを待つ人の列。先頭付近で働いている係員は、乗客をさばきつつ、ほかの縄張りのバイクがお客さんを拾わないように管理するのも仕事の一つなのだとか。
ただ、渋滞の中をすり抜けしながら進むバイク……つまり、事故の危険は高いといえます。なので現地でも「危ないから乗らない」という人は少なくないようですね。たっぷりのスリルは味わえそうですが。
(写真・文:工藤貴宏 編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]
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