気になる新製品も登場! スタッドレスタイヤ最新事情【2018-19シーズン編】
北国から冬の便りが聞こえ始めてきたこの時期、そろそろクルマの冬支度も考えるタイミングですね。クルマの冬支度にもいろいろとありますが、まず代表的なのはスタッドレスタイヤでしょう。
スタッドレスタイヤの特徴は、夏タイヤ(標準タイヤ)では滑ってしまう雪道や凍った道でも走れること。かつては降雪地域のドライバーのためのタイヤという印象が強かったのですが、最近では「年に数回の降雪への備え」として東京など太平洋側の都市圏でも冬に装着する人が増えているそうです。そこで今日は、2018-2019シーズンのスタッドレスタイヤの傾向や新商品をチェックしてみましょう。
三大ブランドからは新商品ゼロ。その一方で注目株は……?
今シーズンの流れとしてまず知っておきたいのは、ブリヂストン、ヨコハマ、そしてダンロップという三大ブランドからは新製品が登場しなかったこと。スタッドレスタイヤは数年に一度モデルチェンジしますが、人気ブランドからの新製品がなかったということは「大きな動きがないシーズン」ともいえます。とはいえブリヂストン「BLIZZAK VRX2(ブリザック)」とヨコハマ「iceGUARD(アイスガード) 6」は昨シーズンの新作でまだまだ新しい製品。一昨年登場のダンロップ「WINTER MAXX 02(ウインターマックスゼロツー)」も含め、性能面は十分に満足の仕上がりです。
いっぽうで今シーズンの注目株は、上記「安定の3銘柄」ではないブランドから登場した新作。たとえばエアレースの室屋選手をバックアップしている「ファルケン」は、これまでの日本のスタッドレスとは一味違う特性の新作を発売しました。それが「ESPIA W-ACE(エスピアダブルエース)」。従来品に比べて氷上グリップ性能を高めると同時に、舗装路における高速域でのしっかりした走行感覚や安定感を重視。氷上のグリップを極める日本の一般的なスタッドレスタイヤとは異なるアプローチで、非降雪地域のユーザーとは特にマッチングが良好なのが特徴なのです。
実はこの特性は、欧州のスタッドレスタイヤでは一般的な考え方。除雪が徹底的におこなわれて凍った路面の少ない欧州では、氷上のグリップ性能を極める余地と舗装路でも夏タイヤのように走れる感覚が求められるのだそうです。ちなみに「ファルケン」は、日本のタイヤメーカーである住友ゴムが製造/販売するブランドなんですよ。
日本初上陸の注目ブランド登場!
欧州といえば、今シーズンから本格的に日本上陸を果たした注目ブランドが「ノキアンタイヤ」です。ノキアンタイヤ社はフィンランドに拠点があり、1934年には世界初の冬用タイヤを発売した知る人ぞ知る企業。タイヤメーカーとして世界で最も寒い場所に本社と研究テスト施設を構え、北欧やロシアなど寒い地域で高い人気を誇り、ボルボやポルシェなどからも推奨を受ける高い性能が自慢です。その新製品「ハッカペリッタR3」とSUV用の「ハッカペリッタR3 SUV」は、極寒の地で鍛えられた走行性能がウリ。そして高級SUV用の315/40R21など他ブランドではあまり設定のないサイズがラインナップされているのも特徴ですね。
コスパが高いのはどれ!?
スタッドレスタイヤは価格が張るので、購入に二の足を踏んでいる人も少なくないかもしれません。最後に、そんな人に耳寄りの情報をお伝えしましょう。コストパフォーマンスの高いスタッドレスタイヤです。
実はオートバックスやイエローハットといったカー用品店にはナショナルブランドだけではなく、リーズナブルな価格で販売するプライベートブランドのスタッドレスタイヤを用意しています。とはいえ「安かろう悪かろう」ではなく、日本のメーカー製で性能的にも安心できるものだから選択肢として魅力的なんですよ。
たとえばオートバックスでは今シーズン、「ICE ESPORTE(アイスエスポルテ)」という新作スタッドレスタイヤを新発売。メーカー名こそ公表されていませんが、「発泡ゴム」という技術をアピールしているので、すなわち雪国で装着率が高く凍結路面のグリップに定評のあるあのトップブランドが製造しているスタッドレスタイヤというわけです。
イエローハットには「ice FRONTAGE(アイスフロンテージ)」というタイヤがあり、こちらも国内メーカー製。昨シーズンはあまりの人気に品切れが相次ぎ、今年は供給量をグッと増やしたのだそうです。
またブリジストン系のタイヤ販売店である「タイヤ館」では、系列販売店だけで売っている「ICEPARTNER(アイスパートナー)」というブランドのスタッドレスタイヤがあります。これも実にお買い得感の高いスタッドレスタイヤ。同社の最新モデルに比べると若干性能は落ちますが、とはいえグッと安く購入できるのですから。今シーズンは進化版の「アイスパートナー2」が発売されました。
購入のタイミングは、いつがベスト?
ところで、スタッドレスタイヤの購入を考えているなら早めの行動がおすすめです。なぜなら、サイズによってはあるタイミングで早めに品切れすることがあるから。そのタイミングとは、初雪のニュースが聞こえてきた時です。そうするとスタッドレスタイヤが一気に売れてしまうので、その前に準備しておきたいですね。特に、今年新車に買い替えた人は品切れに要注意。早めに準備しましょう。
(文:工藤貴宏 編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]
あわせて読みたい!
最新ニュース
-
-
スズキ、初めてトヨタにEVをOEM供給へ…新型電動SUVを2025年春から生産
2024.10.30
-
-
-
BMW『2シリーズクーペ』より精悍になった改良モデル発売、610万円から
2024.10.30
-
-
-
BMW『1シリーズ』新型が日本発売、“斜めグリル”の新デザインで4代目に進化 478万円から
2024.10.30
-
-
-
BMW『3シリーズ』改良モデルを発売、運転支援システムを強化…644万円から
2024.10.30
-
-
-
キャデラックのSUVが価格変更、『XT5』と『XT6』でキャラ明確に
2024.10.30
-
-
-
異次元の回転性能を実現! ヤマハのEVフォーミュラカーと最新トルク制御
2024.10.30
-
-
-
レクサス『LBX MORIZO RR』に試乗できる宿泊プラン、富士スピードウェイホテルで11月から開始
2024.10.30
-