2018年にデビュー25周年を迎える国産車たち
今から25年前となる1993年。この年は、日本のプロサッカーリーグである「Jリーグ」が発足し、Microsoft社のOS、Windows3.1の日本語版がリリースされました。あの時のスター選手だったカズこと三浦知良選手は今でも現役である一方で、WindowsはWindows10にまで進化しており、25年という時代の長さと共に、変わらないものもあることを感じさせてくれますね。
クルマに関しても同じことで、今でも同様のコンセプトの車両が作られるものもあれば、今ではすっかり見ることがなくなったコンセプトを持った車種までさまざまな車種が存在します。それでは今回は1993年にデビューした国産車を振り返ってみましょう。
スズキ・ワゴンR
それまではセカンドカーか近所の足、もしくは社用車といった限定的な使われ方が主だった軽自動車。しかし、その軽自動車を縦方向にサイズアップさせ、広い室内空間を実現して大人4人がしっかり乗れる空間へ。1993年9月、ファーストカーとしても使える軽自動車としてデビューしたのがワゴンRでした。
今となってはワゴンRのコンセプトをより拡大解釈したスーパーハイト軽ワゴンと呼ばれる車種(スズキ・スペーシアやホンダ・N-BOX、ダイハツ・タントなど)が生み出され、ベストセラーとなっているのはご存知の通り。今ではコンパクトカーを凌ぐ装備(と価格)の軽自動車も存在するなど、ワゴンRが与えた影響は計り知れないと言えるでしょう。
日産・ラルゴ
バネットの上級車種として「バネットラルゴ」という名前で1982年に登場したワンボックスワゴンを祖にするラルゴ。1993年にはバネットシリーズとは独立したワゴン専用モデル「日産・ラルゴ」として再スタートを切りました。レイアウトこそバネットラルゴ時代と同じキャブオーバータイプでしたが、3ナンバーサイズのボディを採用。「硬質で快適なドライバーズワゴン」をコンセプトに高級感溢れるミニバンとして生まれ変わったのです。
このコンセプトは1997年に登場するエルグランドに引き継がれ、“高級ミニバン”というジャンルは現在のトヨタ・アルファード/ヴェルファイアを中心に大人気となっているのは言うまでもありません。ちなみに現在は日産のミニバンの人気グレードである「ハイウェイスター」はラルゴが始まりで、当時はオーテックジャパンが手掛けたモデルだったのです。
マツダ・ランティス
ファミリアとクロノス(当時のカペラ後継車)の間を埋める5ナンバーサイズの新型車として、1993年9月に登場したランティス。クーペと呼ばれた5ドアハッチバックと、4ドアセダンの2タイプのボディが用意されていました。クーペモデルは94年から始まるJTCC(全日本ツーリングカー選手権)への参戦を睨んでおり、上級グレードには5ナンバーサイズながら170馬力を発生する2リッターのV6エンジンを搭載していました。
残念ながらJTCCでは好成績を収めることはできませんでしたが、クーペスタイルのハッチバックや4ドアセダンは現在輸入車を中心にリリースされているボディタイプ。その点では先見の明があったということもできそうです。
トヨタ・スープラ(A80型)
こちらは初代モデルではありませんが、まもなく登場が噂されている新型スープラの先代モデルとなるA80型スープラも1993年に登場した車種のひとつです。ターボ、もしくはNAの直列6気筒の3リッターエンジンを搭載し、後輪を駆動するピュアスポーツカーであるスープラは、抑揚たっぷりのグラマラスなボディラインも相まって今でも高い人気を誇っています。
モデルサイクル中は常にアップデートをし続け、ブレーキの大径化やNAエンジン車にも6速MTを採用。ボディ剛性の強化や足回りの再セットアップなど、このクルマに対する想いが強かったことを感じさせます。しかし、平成12年度自動車排出ガス規制に適応することが叶わず、他のスポーツカーと同じく2002年の夏をもって生産が終了しています。まもなく登場する新型スープラも、常にアップデートする日本を代表するスポーツカーの1台になってくれることを期待したいですね。
(文:小鮒康一 編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]
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