【eスポーツ】レースや大会に出場するにはどうしたらいい? eスポーツ入門
ここ数年、欧米を皮切りに日本でも広がりつつある、コンピューターゲームやビデオゲームを使った競技「eスポーツ」。クルマの世界でも、「グランツーリスモSPORT」をはじめ、レースゲームソフトを使ったeスポーツ大会が増え、新しいモータースポーツへの登竜門として注目を集めています。
では、eスポーツの大会に参加するにはどんな準備や手続きが必要なのでしょうか? eスポーツを取材する傍ら、選手として出場することもある筆者が解説します。
ゲーム本体とソフトにインターネット回線が必須!
最低限、必要なのは、ゲーム機本体(またはパソコン)とソフト、そしてインターネット環境です。ソフトは、量販店でディスクとして買うだけでなく、オンラインのダウンロード販売でも入手可能です。
- タイトルによっては家庭用ゲーム機ではなく、ゲーム向けの高性能パソコン「ゲーミングPC」が必要となる。ゲーミングPCは、15万円前後からと高価だが、より高性能モデルを買っておけば新作タイトルが出ても買い換えずに楽しめる
eスポーツ大会は、各ゲームソフトのオンライン対戦やタイムアタックランキングを起点に進みますから、インターネット環境は必須。特に対戦形式では、通信速度が遅いと参加が難しい場合があるので通信速度の速い回線が必要となります。なお、今ではWi-Fi(無線LAN)接続が主流となっていますが、オンラインでの対戦はゲーム機本体にLANケーブルの有線接続をすることでより安定した対戦が可能です。また、必須ではないものの「ステアリングコントローラー」も用意しておきたいところ。
- (上)Thrustmaster製のエントリーモデル「T150 PRO」(3万4800円・税別)、(下)ハイエンドモデルの「TS-XW Racer Sparco P310 Competition Mod Racing Wheel」(9万8000円・税別)。高価なモデルには、内蔵されているモーター(地面からのインフォメーションを伝える重要なパーツ)やセンサー関係がより緻密なものとなる(写真提供:MSY株式会社)
昨今のレーシングゲームは、リアルなドライビング感覚が追求されており、より正確な操作が求められます。そのため、ゲーム機本体に付属しているコントローラーよりも実際のクルマの操作系を再現したステアリングコントローラーを使用した方が、細かな操作が可能となります。
- こちらはマイルストーンが販売中のレーシングシミュレーター「Playseat Challenge」(3万5700円・税別 ※ステアリングコントローラーは別売)。使わないときは折りたためる設計になっている。(写真提供:株式会社マイルストーン)
ステアリングコントローラーの価格帯は広く、2~3万円台から買えるものから10万円以上するものまであります。導入する際には、きちんと固定できる場所、またはステアリングコントローラーを固定する専用の台などを用意しておきましょう。理想は、実際のクルマの運転と同じ、ドライビングポジションでレースに臨めること。ちなみに、eスポーツといっても意外と体力を消耗するので、本気で頂点を目指す選手たちは、日々の体力づくりや体調管理を怠っていません。
運転免許を持っていなくても参加できる!?
ここまで機材の話をしてきましたが、ここからは実際に戦いに出場するための手続きや準備を紹介してきます。
大会は、オンライン上で完結するものやリアルに選手たちが集まって行うもの、オンライン上での予選ののちリアル会場で決勝戦が行われるものなど、さまざまな方式があり、一般的に大会情報は、そのゲームタイトル(グランツーリスモならグランツーリスモ)の公式ページやゲーム専門誌/専門サイト、SNSで告知され、オンライン上でエントリーの手続きをします。
参加資格や条件は、オンライン上で完結する大会では特にないのが一般的。リアル会場で行われる大会では、年齢制限が設けられている場合があります。特別なライセンスはもちろん、運転免許を持っていなくても参加できる間口の広さが、eスポーツの特徴のひとつと言えるでしょう。ちなみに、大会に参加するにあたってのエントリー料は、基本的にありません。
eスポーツ大会で活躍するには?
リアルのスポーツと一緒で、ひたすら経験を積んでいくことが活躍への最短ルートです。最初はタイムアタックでコースとクルマをモノにしてから、日夜行なわれているオンラインレースに積極的に参加していきましょう。「グランツーリスモSPORT」では、速さだけではなくレースマナーも数値化して、同レベルのドライバー同士がマッチングするシステムを採用しており、大会で活躍する選手たちは、その両方を高いレベルで実現しています。トップ選手はチームに属していることが多いので、そのチームが主催するオンライン大会やイベントに参加していけば、活躍するチャンスが広がるかもしれません。
- こちらは2018年10月に東京・お台場で行なわれた「グランツーリスモSPORT」のアジア・オセアニア選手権決勝の表彰式
実際のスポーツと違ってあくまでも画面上での戦いなので、最初のうちは実感が薄く、ちょっとしたことでモチベーションが落ちることもあるかもしれません。そうならないためには、「諦めないこと」ももちろん大切ですが、「たかがゲーム」ではなく「1/1000秒を争う立派なスポーツなのだ」と思うことが大事。オンラインレースで好成績を収めたら、それを誇りに思って上を目指していきましょう。
eスポーツは、日本では広がり始めたばかり。つまり、まだまだ活躍できるチャンスがたくさんあるということです。レースゲームの腕に自信のある方はもちろん、実際にサーキット走行の経験がある方も、eスポーツのレースにチャレンジしてみませんか? 世界ではeスポーツの大会から、リアルのレーシングドライバーになった選手もたくさんいますよ!
(取材・文・写真:クリハラジュン 編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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