クルマのないブースも!? ロサンゼルスモーターショー2018で見かけたおもしろ展示
11月末から12月初旬にかけてアメリカ西海岸の大都市ロサンゼルスで開催されたロサンゼルスモーターショーに出かけてきました。
モーターショー会場って実は、その国の自動車文化を反映しているのですよね。そこで今日は、モーターショーで見かけた興味深いトピックやアメリカらしい自動車文化、そしてクルマの楽しみ方をピックアップしてみました。
まずはピックアップトラック大洪水の洗礼を受ける!
間違えてトラックのイベントに来ちゃったんじゃないか、と思うくらいモーターショー会場内にはピックアップトラックがたくさん。どうしてこんなにピックアップトラックが展示されているかといえば、アメリカでは大人気ジャンルだからです。
2017年にアメリカでもっとも売れた乗用車はトヨタ「RAV4」で約41万台(日本における最多販売の約1.7倍の数字)ですが、もっとも売れたトラックのフォード「Fシリーズ」はなんと約90万台を販売。乗用車トップの2倍以上も売れているのだから、驚くしかありません。そしてトラック部門2位のシボレー「シルバラード」が約59万台、3位のダッジ「ラム」も約50万台を販売。トラックだけで年間200万台も売れている国、トラックが大好きな国、それがアメリカなのです。
そんな状況なら、モーターショー会場内がトラックだらけなのも当然ですね。
- トヨタブースの一角は、大自然をイメージしたトラックとSUVのディスプレイ。動物園みたいです。
- 市販車ではありませんが、タイヤを外してクローラーを装着したトラックも。どこでも走れちゃいそう。
でも、スポーツカーだって大好き
スポーツカーはそんなトラックとは真逆の存在といっていい存在ですが、アメリカのクルマ好きはスポーツカーも大好き。なにせ、ロサンゼルス周辺のアメリカ西海岸は世界最大のスポーツカーマーケットと言われているほどですからね。
得体のしれない乗り物を発見!
「ダッジ」は力強さをイメージしたマッチョなアメリカンブランド。そんなダッジブースにあったのが、この謎のクルマです。タイヤのかわりについているのは……ソリ!?
どうやら、サンタがプレゼントを届けに行くソリをイメージして作った遊び心のようです。
- 本来は雄羊が描かれているダッジのエンブレムも、このクルマはトナカイに。しかもかなり不良っぽいトナカイです。こういうユーモアセンスはさすがですね。
なんと実車がない!? 不思議なボルボブース
プレスデー初日にボルボのブースへ行ってびっくり! 自動車メーカーなのに、クルマを1台も置いていないのです。展示するためのクルマが間に合わなかったのかと心配したら、どうやらそうではなくてボルボの描くクルマの未来やまつわるサービスを説明することを目的としたブースだったのでした。自動車メーカーなのに車両展示がないって斬新ですね。
ただ、翌日いってみたら、1台だけクルマが置いてありました。1日遅れでやっと届いたんですね(←そうじゃない!)。
展示車両にもキャリアをつけてアクティブに遊ぼう
クルマをアクティブに使うという文化が浸透しているからでしょうか、ルーフキャリアをつけた展示もあちこちで見かけました。このプリウスのスノーボードは、北米で4WDが追加されて「プリウスでもスノーボードに行けるぜYeah!」というアピールのための演出。ちなみに北米仕様は、日本に先駆けてマイナーチェンジでデザインが新しくなりました。
高級車イコール黒、とか白ではない!
アメリカの高級ブランド「リンカーン」のブースは、展示車両のボディカラーを青で統一。こうして展示車両をすべて同じ色で揃えるのは珍しいですね。えっ、赤で揃えていた少し前のマツダみたい?
このセンスはちょっとオシャレ!
韓国の自動車メーカー「KIA」が展示していたSUVの演出がなんともオシャレ。ボンネットフードは革のベルトで締めてあるし、ドラミラーも革張りです。雨などの影響を考えると市販車への採用は難しいでしょうけれど、こういうセンスはアリですね。
暗闇では見かけたくないドライバーが搭乗中
トヨタブースで見かけたドライバーの不気味さにドキッ!
なーんだ、衝突安全試験などで使われるダミー人形じゃないですか。安全性の高さをアピールしている、ということでいいんですよね? きっと怖いから暗闇ではあまり見たくないけど。
日本語のあいさつもあったフォードブース
少し前に日本から撤退してしまったアメリカの自動車メーカーのフォード。そのブースに足を運んでみると……各国の言葉の中にしっかりと日本語で「こんにちは」もありました。再び、日本でもフォードにお目にかかれる日が来るといいですね。
(文:工藤貴宏 編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]
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