2018年にデビュー15周年を迎える国産車たち
いよいよ「平成」も残りわずかとなってしまった年末ですが、今から15年前といえばちょうど平成の折り返し地点。そんな平成15年(2003年)は六本木ヒルズがオープンしたり、SMAPの「世界に一つだけの花」が大ヒットしたりした年でした。個人的にはつい先日のような気がしていましたが、まさか15年も前の出来事だったとは……! ということで、気を取り直して今年で15周年を迎える国産車たちをご紹介。チャレンジングな車両から大人気車種の発端となった車種までさまざまなラインナップとなっていますよ!
スズキ・ツイン
最近では「超小型モビリティ」が注目を集めていますが、それよりもはるか昔にリリースされたのがスズキ・ツインです。ツインという車名の通り2名乗りの軽自動車で、当時のアルト系のプラットフォームを使用しながら2,735mmという短い全長が最大の特徴。その最小回転半径は3.6mと驚異的な小ささを誇っていました。
また、市販軽自動車としては初のハイブリッド仕様が用意されていたこともトピックのひとつ。エンジンとトランスミッションの間に最大出力5kWのモーターを搭載してエンジンをアシストするタイプのハイブリッドで、バッテリーとして採用されていたのは二輪車用の鉛蓄電池を改良して使用していたのが二輪車も手掛けるスズキらしいところでした。
しかし、ハイブリッド仕様はガソリン仕様の倍近い価格帯がネックとなり販売は低調。モデル途中で廃止の憂き目にあってしまい、ガソリン車も登場から2年8か月で姿を消すこととなってしまいました。コンセプトはよかったものの、時代を先取りしすぎてしまったモデルと言えるかもしれません。
マツダ・RX-8
いまだに多くのファンが存在するロータリーエンジンを世界で唯一、長期間にわたって市販車に搭載しつづけたのがマツダでした。そんなロータリーエンジンを搭載する、現段階では最後の車種となったのが、2003年から2012年まで生産、販売が続けられたRX-8です。
それまでのRX-7に搭載されていたロータリーターボエンジンではなく、NAのロータリーエンジンを搭載したRX-8は、大人4人が乗れるパッケージングを持った4ドアの新型車としてリリースされています。といっても一般的なセダンスタイルではなく、観音開きのドアを採用し、一見するとクーペのようなスポーティなフォルムを持ったマツダらしい1台に仕上がっていたのです。
当時はターボに比べてローパワーである点や、4ドアというパッケージングが否定的にとらえられることもありましたが、今見てみると非常にバランスの取れた車両であり、再評価される向きもあるようです。
日産・ティアナ
2003年を持って生産を終了したセフィーロやローレルのポジションを担うべく、新型のビッグセダンとして登場したのがティアナでした。どちらかというと立派で仰々しい雰囲気を持った車種が多かったビッグセダンの中で「モダンリビング」をキーワードに、比較的落ち着いた内外装を持った車種として登場した同車は、セダンとしては珍しく助手席側に電動オットマンを設定するなど、くつろぎの空間を演出しています。
内装もメインカラーにカシミアと呼ばれるベージュ系のカラーを用意。外装のイメージカラーもファウンテンブルーという鮮やかなブルーを設定しており、明らかにそれまでのセダン像とは異なるスタイルを持っていたのも特徴と言えるでしょう。
もちろん大型セダンとして必要な動力性能も抜かりなし。4WDを除くすべてのグレードにV型6気筒エンジンが搭載され、それでいてライバル車種よりも安価な価格設定だったこともあり、ひそかな人気車種となっていたのでした。
ダイハツ・タント
今でこそ軽自動車の人気のボディタイプとして市民権を得た感のあるスーパーハイト軽ワゴン。これは軽自動車の規格の中で室内空間を広く採るために縦方向に拡大したモデルですが、15年前の軽自動車の主力車種はムーヴやワゴンRといったトールワゴンであり、そこに新風を吹き込んだのがこのダイハツ・タントでした。
それまでもミニカトッポなど背の高い軽自動車は存在していましたが、乗用車派生モデルであったため高い室内空間を生かし切れていませんでした。しかしタントは内装なども専用となっており、リアシートもダブルフォールディングで足元に潜り込みフラットな荷室を実現。ドアも約90度まで大きく開くなど、ファミリーカーとして高い資質を備えていたことがヒットの要因となりました。
現在は3代目となるタントが販売中ですが、助手席側にはセンターピラーレスのスライドドアである「ミラクルオープンドア」を採用し、よりユーザーが使いやすいクルマに進化しており、今後の進化が楽しみなモデルと言えるでしょう。
15年前に登場したロータリーエンジンは今では絶版となった一方、同じ年に登場したスーパーハイト軽ワゴンというジャンルは大人気となっていることを見ても15年の時の流れを感じますね。今年登場した車種も15年後に主流となっているのかそうでないのか気になるところです。
(文:小鮒康一 編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]
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