40年以上の歴史に幕。写真で見る「JCCAニューイヤーミーティング ファイナル」
1月27日(日)、「JCCAニューイヤーミーティング ファイナル」が東京・江東区青海の特設会場で行われました。
JCCA(日本クラシックカー協会)が主催するこのイベントは、1977年から続く歴史あるもの。ですが、「ファイナル」の名からもわかるように、今回をもって一旦、終幕に。会場である青海臨時駐車場が東京オリンピック開催に伴い閉鎖となることと、運営の見直しがその理由とされています。
今回は、惜しまれつつもファイナルを迎えた同イベントの様子を、写真多めでご紹介していきましょう。
まずは貴重なヒストリックカーの数々を!
- トヨタ・スポーツ800と歴代のコロナたち。このヨタハチは「岩5」の貴重なシングルナンバーを残していた
- スカイラインは旧車イベントの定番車種。GT-Rはもちろん、ショートノーズを持つ4気筒モデル、ワゴンまで、さまざまな年式やタイプが見られた
- 1960年代に生産された日産・セドリックの初代モデルがずらり。半世紀も前のクルマがこれだけ並ぶ機会はまずない
- 1980年ごろに生産された6代目トヨタ・クラウン。現存数が少ないのは、意外と1980年代のクルマだったりする
- 「HONDA TWIN CAM CLUB」は、30年以上にわたってニューイヤーミーティングに参加し続けているオーナーズクラブ。その敬意も評して、中央の白いS600がコンクールデレガンスを受賞した
- 「絶滅危惧種と言われ出したオペルを1台でも多く保存したい」。そんな思いを持つ「日本オペル保存協会」。写真は1971年式のマンタで、もう1台、1970年代のレコルトも並べられていた
- その形から「葉巻型」と呼ばれる、1960年代のフォーミュラカーのクラブ「Historic Formula Register」。オーナーたちは、実際にこのクルマでサーキット走行を楽しんでいるそうで、中には筑波サーキットで1分を切るクルマも
- 歴代の三菱・ミニカが並ぶ。高級車やスポーツカーと違って、耐久消費財として使われる軽自動車が残っているのは本当に貴重。守るべき自動車文化のひとつだ
- 「三菱2W400形 特殊作業車」という三菱重工のトラックは、現存数わずか3~4台だという。オーナーさんは「オーナー同士の交流がいっさいないので、こういう場に出ることでオーナー同士がつながれれば」と話していた
- 初代のRSから、1980年代後半のEF型までの歴代ホンダ・シビックとCR-Xが並ぶ。順をおってみるとその時代時代の変化がわかる
展示方法も工夫がいっぱい!
ヒストリックカーの数々は、個人出展されたものとクラブ単位で出展されたものがありますが、それぞれに工夫をこらした展示が見られました。
- 昭和58年式のマツダ・ファミリアは、当時の中古車店のような表示でクルマを解説。「ラウンジソファーシート」とは、後席の背もたれと側面の内装が連続して一体に見えるデザインのシート
- こちらのホンダ1300は、1969年製ながら「ワンオーナーで現在に至る」という。愛車の特徴や履歴が書かれた手書きのボードにオーナーの愛情が詰まっている
- 日産・バネットの前に2台、並ぶのは、ヤマハの原付バイク「パッソル」。軽自動車と同じく、大事に乗られることの少ない原付バイクが綺麗な状態で残っているのは貴重だ
- 初代セドリックのミニチュアカーコレクション。これだけ集められたこともすごいが、その一つ一つの状態がいいこともすごい!
最後を飾るにふさわしいコンクールデレガンス受賞車
イベントでコンクールデレガンスが行われ、審査員によって選ばれた受賞車が発表されました。左からホンダS600、クーパーT72 F3レーシングカー、ダットサン・フェアレディSCCAチャンピオンカー、トヨタ・カローラ1100、三菱2W400形 特殊作業車。
5台の受賞車は、単に「美しく保存されているから」という理由ではなく、貴重なクルマを今に残すオーナーの心意気やヒストリックカー文化の一翼を担ってきたクラブの功績、モータースポーツのヒストリーなどを踏まえた、ファイナルにふさわしいものでした。
「イベントが続くためには、とにかく足を運ぶことが大事。このイベントは今回で終わるが、自動車文化の継承のために、いろいろなイベントに参加してほしい」といった旨のコメントをしたのは、コンクールデレガンスの審査員を務めたモータージャーナリストの藤原彦雄氏。「JCCAニューイヤーミーティング」は今回がファイナルとなってしまいましたが、今後もさまざまなイベントが開催され、また続いていくことをひとりのクルマ好きとして願ってやみません。
(取材・文・写真:木谷宗義 編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]
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