車検ってどんなことをする? 費用がまちまちなのはなぜ? 素朴な疑問を整備会社に質問してみた
クルマを所有していれば必ずやってくる「車検」。正式には「自動車検査登録制度」という、クルマを使用する上で保安基準に適合しているか確認するために一定期間ごとに検査する制度です。
車検は受けているものの、どんなところを検査しているのか、なぜ業者によって値段がまちまちなのかなど、イマイチわかりにくい部分も。そこで、実際に車検がどういったものなのか、群馬県伊勢崎市で車検、点検など請け負っている、有限会社町田モーターサイクル代表 町田浩和さんに話を聞いてみました。
法で定められたクルマかどうかを検査する
- 画像はすべてイメージ
そもそも、なぜ車検を受けなければいけないのでしょうか? このことに関しては、法律に関係があります。
「日本のクルマは『車検証(自動車検査証)の有効期間満了後も当該自動車を使用しようとするときは、当該自動車を提示して、国土交通大臣の行う継続検査を受けなければならない』と道路運送車両法で定められています。細かい部分は割愛しますが、この法律を満たしていないと、安全・安心に走れないクルマと判断されます。その国土交通省の定めた検査を代行するのが、ディーラーや自動車の整備業者になります」(町田さん)
では、具体的どのような検査をしているのでしょうか?
「まずは違法なクルマではない、保安基準に則っている車両かどうかを確認します。そのほかに、直進性やブレーキの制動力、ヘッドライトの光軸、排気音の検査などをします。そういったものをすべて合格しない限り、車検には合格しません」(町田さん)
車検の費用がまちまちなのはなぜ?
車検に関して一般の人がよく疑問にあげるのは、費用について。自動車重量税など、支払う金額が決まっている税金以外は、わかりにくいものですよね。
「これは、お客様もよく気になさっていることだと理解しています。『このクルマは車検にいくらかかりますか?』と聞かれることもありますが、正直なところ、個々のクルマを見てみないとわからないんです。最近では、カー用品店など、チェーン展開している業者では定額化している場合もありますが、クルマの状態を見て整備をしていくと、総額は普通の整備業者で受けてもそれほど変わらないと思います」(町田さん)
町田さんによると、「いくらにおさまるようにして欲しい」という、値段の交渉を受けることはあるそうですが、一番大事にしているのは納得してお金を払ってもらえる信頼関係だそうです。
「中には『とにかく走ればいいので、安く済ませたい』という方います。しかし、もちろん保安基準に適合にしないものは『整備・修理をしないと通すことはできません』と説明します。もうひとつ重要なのが、予防整備という部分です。今は保安基準を満たしていても、1年後2年後に保安基準を超える消耗が予想される部品や使用限界がくる部品は、予め交換しておきたいもの。『どこまで先を見越した整備をするか』で、車検整備費用は大きく変わってきます」(町田さん)
町田モーターズでは車検時に必ずバッテリーをチェックし、性能低下をお知らせしているそう。予防整備として交換するかはお客様の判断によりますが、こうした説明をすることでお客様から信頼を得ているわけです。ほかにもエンジンオイルの交換時期などの説明も、必ず言及しているとか。この予防の部分に関しては、かかりつけの病院での医者と患者の関係に近いと町田さんは話します。
「健康診断では、多くの場合、患者さんはなにもわからずお医者さんに診てもらうことが多いと思います。その検診で『血圧が高いですよ、この薬を飲めば症状は改善されます』ときちんと説明すれば、納得して薬を飲んでもらえますよね。納得の上で整備を受けていただく点では、共通していると思います。丁寧に説明してもらえれば、安心感は高いですよね」(町田さん)
なお町田モーターズでは、車検で不明瞭な部分などを知りたい場合は、本人立ち合いでの確認も行っているそうです。
「言い方悪いですが、今まで整備業者は個々の関係による“なあなあ”でやってきた面もあると思います。ですが、明朗会計でなければ、お客様は納得していただけません。お客様の立ち合いの元で、整備箇所を決めていくのが一番だと思っています。お客様の立場に立って考えれば、不明瞭な部分はない方がいいですからね」(町田さん)
なお町田さんによると、半年に一回、定期的に点検をすると、安心して乗れる上、車検も安価で済むことが多いと言います。みなさんも車検や整備でわからないことは、行きつけの整備会社やディーラーに話してみていかがでしょうか?
▼町田モーターサイクル
住所:群馬県伊勢崎市羽黒町20-5
TEL:0270-31-0340
URL:https://www.arena-machida.net/
(取材・文:斎藤雅道 編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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