来場者数は世界一、華を添える美女は454人!? バンコクモーターショー“あるある”<2019年版>
サワディカー。東京から約7時間のフライトを経てタイの首都バンコクへ出かけてきました。目的は、バンコクモーターショー。タイは「アジアのデトロイト」を自称する自動車生産国。今回は、そんなタイで開催されるモーターショーの会場で見かけたトピックを紹介しましょう。
1:見たことのないクルマが展示されている
アメリカンブランド「シボレー」のブースには、見たことのないクルマが展示されていました。なんとこのクルマ、2019年後半から販売が始まる新型キャプティバ。南米のコロンビアで開催されたモーターショーですでに公開されているとのことでワールドプレミア(世界初披露)ではないのですが、フルモデルチェンジを知らなかったので驚きました。こういったサプライズがあるのも、メジャーではないモーターショーの楽しみです。
2:ドレスアップ&チューニングカーもメーカーのブースに並ぶ
タイの人々はクルマのドレスアップやチューニングが大好き。だから自動車メーカーのブースにもチューニングカーやドレスアップカーが展示されます。なんだか東京オートサロンみたいですね。
3:展示車両はみんな右ハンドル。ポルシェ911の最高峰モデルだって
タイの道路は日本と同じ左側通行だから、車両は右ハンドル。日本と違って左ハンドル車をありがたがる文化もないから、展示車両はポルシェだろうがランボルギーニだろうが、特別な事情がない限りはすべて右ハンドルです。よく見るとこのポルシェ911、「GT3 RS」という自然吸気エンジン搭載車でもっとも戦闘力の高いマシンじゃないですか。日本で購入すると2692万円ですが、輸入車に対する関税の高いタイだと日本円にして5000万円オーバーは確実でしょうね。でも、タイにはけっこういるんですよ、こういうクルマを買える人が。
4:アルファード&ヴェルファイアが大人気
今年のバンコクモーターショーでもっとも台数の多かった日本車はなんだと思いますか? なんと、トヨタ・アルファード/ヴェルファイア。とにかく多くて、数えたら24台ありました。正規輸入車は1台だけで、あとはドレスアップした平行輸入車でしたが。多くの東南アジアの都会と同じように、バンコクでもアルファード/ヴェルファイアは大人気。嘘も誇張も抜きに、バンコクの中心街で見かける頻度は東京より多いです。しかも見かけるのはほとんど新型。常に新車を乗り継ぐ富裕層にモテモテってことですね。
5:中国メーカーも進出している。MGは販売台数も順調に増加中
タイでも韓国メーカーの「ヒュンダイ」が躍進しているのは欧州や北米と同じですが、それに続こうとしているのが中国メーカー。上海汽車は、買い取った英国の伝統的ブランド「MG」を前面に出し、現地工場も建設してタイ市場を狙っています。かつてはブースの飾りも「英国ブランド」を全面に出していましたが、最近はそうでもないですね。ちなみに中央にある赤い車「ZG」は、とある日本車に似ているような気がしないでもないですが、全く関係なし。しかも昨年のコンパクトSUVクラスの月間販売台数ランキングでは3位に入ったこともある人気車種。
6:会場内にはキレイなおねえさんがたくさん!
F1のグリッドガールの廃止など、世界的には女性であることを前面に出して仕事をすることが歓迎されない風潮ですが、タイでは「そんなの関係ねえ!」とばかりにステージを彩る美人さんが大量に投入されています。どのくらいの人数がいると思いますか? なんとすべてのブースを合わせて454人(主催者による統計)。彼女らは現地では「プリティ」と呼ばれます。主催者によると「今度、『世界でもっともプリティの多いモーターショー』としてギネス世界記録に申請しようと思っている」のだとか。これは冗談? それとも本気?
それにしてもみなさん美しいですね。そして微笑みが素晴らしい。
7:ゆるキャラ……ですか?
会場内にはこんなに顔の大きな「プリティ」も。興味深いところですが、彼女が“454人”に含まれるかどうかまでは調査できませんでした。次回の課題とします。
8:バイクのデモンストレーションで動きのある演出も。
タイはとんでもなくバイクが多いお国柄だから、バンコクモーターショーは2輪の展示が多いのも特徴。ヤマハのブースでは、トライアルバイクによるデモンストレーションも行われました。実はこのバイクは電動。だから室内でも騒音や排出ガスを気にせずデモができるというわけです。
9:懐かしいシビックが、と思ったらシミュレーターだった
会場内で見かけた1990年代のシビック。「懐かしい!」と見ていたら、なんと来場者が楽しめるドライビングシミュレーターとして活躍していました。それにしても、このクルマを選ぶとはなかなかシブいですね。
10:憧れのスーパーカーもたくさん!
写真の「マクラーレン」のほか「ランボルギーニ」や「アストンマーティン」など、バンコクモーターショーには最高峰のスーパーカーブランドもブースを構えています。東京モーターショーにはないのに……。いずれもタイでの市場規模は日本よりも小さいのですが、さらなる拡大が見込まれるということなのでしょう。うらやましい。
番外編:大事なアレがないクルマもあって驚いた
展示車両の室内を観察していて驚きました。一部のクルマは、日本ではあたりまえのあの機能がないんです。ヒントは写真の一番右のダイヤル。空調の設定が「クーラー」だけで温める「ヒーター」がない! よく考えたら、タイではヒーターが必要ないのでしょう。ただ、すべてのクルマに組み込まれていないわけではなく、比較的高額車種や日本からの輸入車にはヒーターも組み込まれていました。
いかがでした? アメージングタイランド。ところ変わればモーターショーも変わる。ちなみに、一般的なモーターショーとバンコクモーターショーの最大の違いは、単にクルマを展示するだけでなく巨大な展示即売会だということでしょうかね。会場では値引きや特別金利などの優遇処置があるので、それを目当てにたくさんのお客さんが押し寄せます。
ちなみに主催者発表によると、昨年(2018年)の来場者は162万人。前回(2017年)の東京モーターショーの来場者が77万1200人でしたから、なんとその倍以上です。そして実は、このバンコクモーターショーは、世界でもっとも来場者の多いモーターショー。それが一番すごいことかも。
(文:工藤貴宏 編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]
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