昭和~平成を走り抜けた約200台のクルマがサテライト水戸に集結!「昭和のくるま大集合2019」
4月21日(日)、恒例となったイベント「昭和のくるま大集合2019」が、茨城県東茨城郡城里町にある「サテライト水戸」で開催されました。ここでの開催は4年目となりますが、イベント自体は15年も続く歴史あるものです。
つい先日、新元号「令和」が発表になり、ついに3代前の元号となった昭和に製造されたクルマたちではありますが、参加者の熱気やクルマそのものが持つ佇まいには、いささかの変化もありません。この日も、会場には200台近い数の国内外を問わない昭和と平成の世を走り抜けたクルマたちが集合しました。
「昭和のくるま大集合」が初めて開催されたのは、2004年。以来、毎年春に開催されてきました。茨城県のメンバーを中心に活動を行っているクラシックカークラブ「バックヤードつくば」の代表である主催者の石川氏によれば、2004年に土浦の駅前で開催されたのが始まりだそうです。
2015年まで市内のショッピングセンターでの開催を経て、現在の競輪場の駐車場であるサテライト水戸に会場を移し、今回で4年目の開催となりました。参加資格は、国産車、輸入車、2輪車、3輪車、4輪車とジャンルを問わず、1989年までに生産された”昭和のくるま”と、主催者が認めた車両です。
人とクルマに歴史あり。特別展示のクルマたち
本部前に整然と並ぶのは、この日の特別展示のクルマたち。ディーノをはじめ、いずれも昭和、そしてスーパーカー世代にはなじみの深いクルマです。イベント中には、これらのクルマの紹介とオーナーによるエピソードが語られたほか、エンジンサウンドのデモンストレーションや、今では見られないリトラクタブルライト、矢羽式ウィンカーのアクションなども行われました。
上の写真のクルマは、まだウィンカーがライトではなかった時代のオースチンA40。日産によるライセンス生産がされました。Bピラーより跳ね上がる腕が、矢羽式ウィンカーと呼ばれるもの。
こちらのスバル360はよく見ると海外のナンバープレートがついています。なんとオーナーは、この小さなクルマでユーラシア大陸を横断したのだそう。「走破するにあたって一番、大変だったことは?」と聞かれて、「通関」と楽しそうに答えていました。
地図の黒い線の部分が、スバル360で走ってきたルート。クルマを間近で見ると、砂により艶がなくなっていたり細かな粒のような跡になっていたりと、その過酷さがメッキバンパーやフロントスクリーン、灯火類に現れていました。ちなみにナンバーは「まったく色がなくなったので、マジックで書いちゃった」とのこと。
まるで博物館を見ているような参加車の数々
一般参加のクルマたちをご覧いただきましょう。ひとくちに“昭和のくるま”といっても、実にさまざまなクルマが存在していたことがわかります。「懐かしい」「珍しい」「初めて見る」など、いろいろな思いが生まれるのではないでしょうか。
- 日産・スカイライン
- 三菱・デボネア
- 日産・パルサーGTI-R、奥の2台はBe-1
- いすゞ・ジェミニと117クーペ
- ダイハツ・オート三輪
- ダイハツ・コンパーノスパイダー
- メルセデス・ベンツSクラスとミディアムクラス
- アウトビアンキ・ビアンキーナと、アバルト・セイチェント
- ボルボP120アマゾン
一般参加の中にも光る1台
会場内の奥には、きれいなマツダRX7(SA22) がいましたが、こちらのクルマはなんと切手になったクルマだそう。こうした画像に求められるのは基本的にフルノーマルであり、また保管状態がよくなければならないため、希少な1台といえるでしょう。
オーナー曰く、「自分の知らない間に切手になっていて、知人からその話を聞かされ慌てて買いに走った」とか。
昭和、平成そして令和へと
緑に囲まれたサテライト水戸で行われた“昭和のくるま”による祭典。この日は天候にも恵まれ、参加者も見学者も春の休日を満喫していたようです。平成最後の「昭和のくるま大集合」、次代の元号「令和」へ向け“昭和のくるま”たちもまた力強く走り去っていきます。
(取材・文・写真:きもだこよし 編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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