自動車整備業界に特化してWebサービスを展開するシナジーデザインの狙いとは
スマートフォンの普及などにより急速に電子化が進む現在、自動車業界の在り方も大きく変わってきています。そういった世相を反映して、自動車業界でもさまざまなWebサービスを展開する企業が出てきました。大阪府大阪市のシナジーデザイン株式会社もそのひとつ。同社では、主に整備工場を対象としたWebサービスや業務システムを提供しています。
実に6割以上の取引先が従業員5名以下の認証工場! その秘密はサービスの内容にある
同社の代表取締役 奥野勝也さんの話によると、2019年5月現在、のべ499社との取引があるそうです。取引先の割合は約6割が5名以下の認証工場、3割が指定工場、残りの1割が団体(整備振興会、フランチャイズ本部や損害保険会社など)だと言います。つまり、多くの取引先が、中小の自動車整備業者だということ。その理由は、同社がメインのWebサービスと位置づけている、ホームページ作成ツール「デキテル」と、お客様へのサポートを半自動で行ってくれるサービス「抱きしめ~る」にあります。
「ホームページ作成ツール『デキテル』は、Web専門のスタッフがいなくても簡単にクルマ屋さんのホームページが作れるサービス。9ページのホームページが、わずか2分で作成可能です。現在 393社のお客様にお使いいただいています」(奥野さん)
「抱きしめ~る」は、はがきに比べ低コストでお客様のサポートを自動で行うことができます。こまめにはがき郵送したり電話したりするのは、時間的にもコスト的にも大変です。そこで、整備のお知らせや季節の挨拶など、50種類以上の文面を用意し、さまざまなシーンでお客様のサポートをできるようにしました」(奥野さん)
どちらのツールも操作は簡単。Webサービスを使い慣れていない人にも使いやすく作られているため、少人数の会社の強い味方になっているようです。
ホームページ制作で一番喜んでもらえたのが自動車整備業界だった
ではなぜ、自動車整備業者に向けたサービスを提供するようになったのでしょうか? きっかけを聞いてみると、奥野さんが過去に請け負った仕事にありました。
「2006年に私ひとりで創業したときは、自動車整備業者のほかに、美容院、整骨院、不動産業など、20を超える業種のホームページを作成しました。その中でも、自動車整備業界のお客様に特に喜んでいただいたんです」(奥野さん)
- 現在もホームページ制作を請け負っている同社。こちらはダイハツ西部販売のホームページで、スマホ利用にも配慮したデザインになっている
「業種によっては、デザインに強いこだわりを持つ人が多く、見やすさや検索されやすさを重視したホームページ作りに理解を得られないことがよくありました。自動車整備業者では、デザインや文章、SEO対策まで、こちらが良いと思う方向性を信頼してすべて任せていただけるような形が多かったんです。結果的にそれがよく、私たちがホームページを制作すると、非常に反響が大きかったと喜んでいただきました。この信頼関係が、弊社が自動車整備業界に特化している理由のひとつです」(奥野さん)
自動車整備業界に特化したもうひとつの理由は、全国に9万の事業所があると言われるこの業界に特化したWeb会社がなかったこと。
「この業界が、まだ競争の激化していないいわゆるブルーオーシャンだったことも大きな理由です。そのため、ホームページ制作を始めた当初は、多くの業者様からお問い合わせをいただきました。また、車検のポータルサイト『車検予約コム』を開設した当初は、ほかにこうしたポータルサイトはほとんどなく、こちらもうまくきました」(奥野さん)
このときのノウハウを多くの業者に提供しようと生まれたのが、ホームページ作成ツールの『デキテル』です。メールサポートサービスである『抱きしめ~る』も、お客様への電子化が進んでいなかったころに「もっと効率化できるのではないか」と考案されたもの。
シナジーデザインは新サービスの開発に余念がなく、今は自動車業者同士のカーシェアリングサービスや車検予約サービスを検討しているそうです。まだまだ自動車業界のWebサービスは、拡張性がありそうですね。
▼シナジーデザイン株式会社
住所:大阪市西区北堀江3丁目12-10 西長堀OFNビル 2F
TEL:06-6539-5200
URL:https://syde.jp/
(取材・文:斎藤雅道 編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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