普段使いもできる!? 「東京キャンピングカーショー2019」で聞いた「軽キャンパー」「バンコン」が人気の理由
キャンピングカーと聞くと、トラックを改造した大柄なものや、クルマで牽引するトレーラータイプを想像するかもしれません。しかし、現在は軽自動車を改造した「軽キャンピングカー」(軽キャンパー)や、ハイエースやキャラバンといったワンボックスバンをベースとした「バンコン」といった、手頃なサイズと価格のキャンピングカーも注目されています。
今回は、7月20日(土)~21日(日)の2日間にわたって開催された「東京キャンピングカーショー2019」を取材して見えた軽キャンパーとバンコンの魅力をご紹介します。
価格が安く普段使いもできる!
軽キャンピングカーとバンコンの魅力は、大きくふたつ。第一は、価格の安さ。もうひとつは、普段使いもできる使い勝手のよさです。
トラックをベースに荷台を架装した「キャブコン」と呼ばれるキャンピングカーの価格は、概ね600万円以上。しかし、軽キャンパーなら200~300万円、バンコンでも300~400万円程度と手頃なのです。
軽キャンパーやバンコンはキャンピングカーであっても、外見が普通のクルマと変わらないことが大きな魅力。通常の軽バンやワンボックス車と同じ感覚で運転することができます。
ハイエースベースのキャンピングカーなどを展示していた、ダイレクトカーズの担当者は「改造の仕方にもよりますが、ワンボックス車の場合は車高の変化がないので、立体駐車場でも車高を気にせずに利用できるのはメリットです」と話してくれました。
クルマとしての機能そのものは改造前とほぼ変わらないので、安心して普段使いができるのはうれしいですね。AtoZのブースの担当者は「ひとりでキャンプを楽しむソロキャンパーの方や、子どもが成人したあとのご夫婦に特に人気です」とも。
キャンピングカーは災害時に役立つ?
軽キャンパーは価格や使い勝手以外にも、災害時の緊急避難先としての用途としても優れています。実際にイベントでも、災害時の利便性をアピールしている出展者をいくつか確認することができました。
車中泊の快適性、プライベート空間の確保など、避難生活に関わるストレスの軽減はもちろんのこと、ソーラーパネルを設置すれば発電も可能で、電化製品を車内で使用することもできます。ソーラーパネルは年々、発電効率が向上し、導入費用も安くなってきているため、標準装備する車も見られました。
ペットと一緒の旅行をしたい方へ
ペットと一緒に旅行をしたい人にも、軽キャンピングカーやバンコンはうってつけです。AUTO ONEでは「愛犬くん」というペット同伴を想定した軽キャンピングカーを展示していました。
担当者にこの車を開発した理由を聞くと、「旅行はしたいけど、ペットを預けるのが不安という人が増えています。そこで、ペットと一緒に車中泊ができるキャンピングカーを開発しました。この『愛犬くん』は、ペットが食事をするスペースや洗い場を設置しており、ペットとより快適な時間を過ごせるようにと配慮しています」とのこと。その話を証明するかのように、会場にはペット同伴で来場する人が多く見られました。
軽自動車やワンボックス車をベースにした軽キャンピングカーは、普段使いもできて価格も抑えられているため、今までのキャンピングカーよりもぐっと身近な存在になってきそうです。たくさんの機能を備えた乗用車として、これからのクルマ選びの候補にも加えてみてはいかがでしょう。
(取材・文・写真:斎藤雅道 編集:木谷宗義+ノオト)
[ガズー編集部]
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