サービスエリアとパーキングエリア、なにが違う? 知っているようで知らないSA・PAトリビア
高速道路の大事な休憩場所サービスエリア(SA)・パーキングエリア(PA)。今回は、ちょっと気になるSA・PAの謎を解き明かしてみましょう。
SA・PAの違い、説明できる?
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- 館山自動車道 市原SA(上)
「あそこのサービスエリア、おみやげがいっぱい売っているから寄って行こうよ」、「次のPAで少し休憩しようか。トイレにも寄っておきたいし」、なんて会話、車中で行われますよね。SAもPAもドライバーが休憩するスポット。では、その違いとはなんでしょうか。
実は、設置される距離の長さが大きく影響しています。※SAは約50kmに1つ、PAは約15kmに1つを目安に設置されているのが一般的です。
※各道路の特徴に合わせて決めているため、必ずしもこの限りではありません。
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- 上信越自動車道 甘楽PA(上)
また、「SAは大きくて、レストランもあり、おみやげもいっぱい売っている。PAはSAと比べると小規模で、休憩することがメイン」というような印象の人もいるかもしれません。そもそも基本構成として、
SA=休憩所、駐車場、トイレ、レストラン、ショップ、フードコート、ガソリンスタンド
PA=駐車場、トイレ、フードコート、ショップ
という施設。
SAと比べ、PAの方が比較的小規模な施設が多いのは確かです。ただ、その道路の利用状況などによって設置されているので、SA並みに充実のサービスが揃うPAもあれば、こぢんまりとしたSAもあります。そのため、高速道路の走行では、こまめに休憩を取って、各SA・PAの個性を発見するのも面白いかもしれません。
「斜め」にも意味がある
気付いている人は少ないかもしれませんが、実は多くのSA・PAの駐車場で、駐車するマス目が斜めになっているんです。なぜかと言えば、「入れやすく、出やすいため」。確かに、直角にマス目に入れるより、斜めに入れた方がハンドルさばきもスムーズですよね。
また、もう一つ。マス目を斜めにすることで、自然とクルマの頭が進行方向を向くので、逆走を防ぐ効果も期待できます。
何kmも前から「空有」がわかるわけ
ちょっと考えてみてください。SA・PAに入る時、商業施設の駐車場のように駐車券を取ったりしませんよね。でも、走行中、何kmも先のSA・PAの駐車状況が電光掲示板(正式名称:休憩施設混雑情報板)で、「空有」「混雑」「満車」と表示されるのは、どういう仕組みなのでしょうか。
実はこれ、主にカメラで確認しているそうです。
主にカメラで駐車場を撮影し、画像処理をして状況を把握しているのです。このお知らせがあることで、自分の運転状況と照らし合わせて、次の行動を決定しやすいですよね。
一般道からだって、SA・PAを楽しめる!?
「SA・PAは高速道路を走行して訪れるもの」と思っている人も多いことでしょう。でも一部のSA・PAでは、広く近隣地域の人が利用できるように、一般道からの歩行者用出入口を整備しています。だから高速に通らずとも、SA・PAを一般の商業施設のように買い物や食事が楽しめるのです。
ちなみにNEXCO東日本では、この出入口を「ウォークインゲート」と呼んでいます。このウォークインゲートがあるSA・PAはHPでチェックできますよ。
高速道路の「当たり前」SA・PA。でも、実は「ヘェ〜」というトリビアがありました。テーマ性の高い施設だったり、SNS映え間違いなしのグルメがあったり、珍しい施設も付随したりと、それぞれのSA・PAで豊かな個性を発揮しています。
次のドライブの際、ちょっとトリビアも思い出しながらSA・PAを活用してみてください。
(取材・文:別役ちひろ 編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]