「空冷ポルシェ911」が体験できちゃうレンタルサービス「カレシェア」
ポルシェやメルセデス・ベンツを始めとしたドイツ車を中心に輸入中古車を取り扱うガレージカレントが、空冷エンジンを搭載するポルシェ911をレンタルできるサービス「カレシェア」を開始。しかも、20代の若い人たちには、無料で運転レクチャーしてくれるそう。
なぜ、そこまでして空冷ポルシェのレンタカーを提供しているのでしょうか? どんな想いでサービスを開始したのか、ガレージカレントの齋藤優太さんにお話を伺うとともに、21歳の筆者が実際にポルシェ911を体験してきました。
若い人に珍しいクルマに触れる機会を
「若い人が珍しいクルマに触れる機会を設けたい。そんな想いからカレシェアがスタートしました」(齋藤さん)
カレシェアのほかにもスポーツカーや珍しい車種を扱うレンタカーサービスはありますが、ネオクラシックポルシェが味わえるサービスは、そうそうありません。空冷ポルシェを体験できる機会ができるのも、さまざまなポルシェを扱ってきたガレージカレントだからでしょう。
空冷ポルシェを体験するハードルを下げて、多くの若者に911の運転の楽しさを味わってもらうために、カレシェア独特の手厚いサービスもあるそうです。
「ヒアリングを含めた元教習所教官によるレクチャーがあるので、『左ハンドルなんて運転したことがない』『普段はペーパードライバーで運転が不安』という方でも、安心して乗っていただけます。実際、レンタルされるお客様で、左ハンドルを運転したことがある方はほとんどいません。みなさん最初は緊張した表情で出発されますが、返却の時には笑顔で911を降りますね」(齋藤さん)
カレシェアでレンタルできるのは1992年式のポルシェ911カレラ2(タイプ964)です。このモデルが選ばれたのは、911らしさを感じられるスタイリングにあるそう。
「タイプ964は、カエル顔のエクステリアデザインが特徴的で、911らしいこの見た目がレンタカーに選んだ理由です。また、オートマチック限定免許が多い若い方に乗っていただきたいため、あえてオートマチックであるティプトロニックモデルを用意しました」(齋藤さん)
空冷ポルシェを体験してみた!
実際に、タイプ964のレンタカーを体験させていただきました。まずは、スタッフと一緒にクルマに乗り込み、各種スイッチ類や車幅感覚についてレクチャーを受けます。ここで一番印象に残った説明は「ブレーキが重たい」ということ。安全に関わることなので、カレシェアでのレクチャーでもっとも強調して伝えている部分だそうです。
そして、いざキーを回してエンジンスタート! すると空冷ポルシェ独特の音が背後から聞こえてきます。今まで外から聴いたことはあっても、車内で聴くのは初めての経験。
発進させて路上に出ると、そのボディサイズの小ささに驚きました。最近のクルマと比べると車線の幅が広く感じるほど。また、出っ張ったヘッドライトがボディサイズを把握しやすくしてくれて、左ハンドルでも意外と戸惑うことはありません。
とはいえ、違和感を覚えた部分もありました。それはブレーキとペダルの位置。先に説明を受けただけあって、やはりブレーキは今まで乗ったどの市販車よりも重たかったのですが、それに加えてペダルの位置が若干真ん中に寄っているので、脚を真っ直ぐ伸ばすのではなく、斜めにする形になるので不思議な感覚です。しかし、そんな戸惑いも走り始めて5分もすれば気にならなくなり、ポルシェ911の乗り味を楽しむ余裕が出てきます。
重たいと感じたブレーキも、慣れてくると「コントロールしやすい」と感じましたし、なにより27年経ったクルマとは思えないほど車体全体がしっかりしている印象でした。そして驚いたのが、エンジンのトルク。ティプトロニックはタコメーターに現在、使用しているギアを表示してくれるのですが、街中を流れに乗って走るぐらいなら、坂道でもトップギアの4速のまま、低回転でグイグイと登っていきました。
わずかな時間でしたが、とても楽しい体験でした。これは利用したお客様が笑顔で帰ってくるのも納得です。
構えずに空冷ポルシェを体験してみよう
始まったばかりのこのサービス。ペーパードライバーでも大歓迎とのことなので、気になった方はまずはお気軽に問い合わせてみてください。また、今後はネオクラシックレンタカーサービスの車種を増やすことも検討しているそうなので、どんな名車体験できるようになるのか、こちらも楽しみです!
(取材・文・写真:西川昇吾 編集:木谷宗義+ノオト)
<関連リンク>
ガレージカレント カレシェア
https://www.garagecurrent.com/rentacar/
[ガズー編集部]
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