カフェ？ クルマ屋？　お洒落なクルマが並ぶ「CAR & CAFE PICCOLO」とは

一見するとお洒落なクルマ屋さん。でも、壁に書かれたロゴをみると「CAR & CAFE」の文字が。ここはカフェなの？　クルマ屋さんなの？

その答えは、並行輸入車、新車・中古車の輸入車販売を手掛ける「アウトスペック」が、今年6月にオープンしたカフェ併設のカーショップ。なぜ、カーショップにカフェを作ったのでしょうか？　株式会社アウトスペック代表の下田征邦氏にお話を伺いました。

アウトスペックは、2001年に静岡県御殿場市でオープンした、輸入中古車や並行輸入車を取り扱うカーショップです。個性的なクルマを扱うことから遠方の方からの問い合わせが多かった反面、地元のお客様が少ないことが悩みだったそう。

「他県からのお客様にクルマを購入していただけるのは大変うれしいのですが、それきりのお付き合いになってしまうこともよくあります。弊社は設備の整った整備工場とＰＤＩセンターを完備しておりますので、購入後のお付き合いがもっとできればと考えていました」（下田氏）

また、静岡県東部ならではの土地柄もあったという

「現在のPICCOLOがある長泉町周辺のショッピングモールで、車両展示会を行ったこともありました。クルマに興味を示してくださる方は多いのですが、アウトスペックが御殿場にあると伝えると『遠い』という印象を持たれてしまうことも多かったのです。そこで、もっと気軽に輸入車に触れてもらえるようにと、長泉町にＮＥＷ　ＳＴＹＬＥ　ＳＨＯＰとしてＰＩＣＣＯＬＯをオープンしました」（下田氏）

明るくナチュラルなテイストの店内には、フィアット500やミニといったお洒落なクルマが並べられていました。

「展示している車両は、すべて販売車両で、実際に運転席に座る事やエンジンをかける事も可能です。輸入車と聞くとハードルが高いイメージを持つ方が多いですが、PICCOLOの販売車両は高年式・低走行のロープライス車両を中心に、身近に感じていただける車種をセレクトしています」（下田氏）

もちろんカフェなので、お茶をしていくだけでも大歓迎。

「メニューはテイクアウトできるものを中心に用意していますが、2Ｆには26席あるテーブル席、ソファ席とお好きな席でお茶をしていくこともできます。あくまでもカフェなので、クルマを購入するつもりでなくてもまったく問題ありません。クルマを見ながら、カフェを楽しんでいただければと思います」（下田氏）

オープンしてから約4か月。今までクルマと接点のなかったお客様にも来てもらえるようになったそう。

「カフェを通じて、今まで出会うことのなかった方に来ていただけるようになりました。自慢のクロワッサンや人気のタピオカドリンク、御殿場コシヒカリを使った米粉のシフォンケーキなどを目当てに近所の中高生が学校帰りに立ち寄ってくれるようになりました。このようなお客様も、今まででは知り合うことができなかったですね。実際にPICCOLOで知り合ったお客様に、おクルマを購入していただいています」（下田氏）

今は中古車探しもインターネットが当たり前の時代です。便利になった反面、ちょっとしたクルマの相談ができなくなったり、購入後サポートをしてくれる業者を探さなくてはいけなくなったりといった面もあります。だからこそ、気軽にクルマの相談ができる場があるのはありがたいものです。

「弊社はカーショップですから、もちろん車両の販売をしていかなくてはなりません。ですが、ただ販売をしていくだけでなく、信頼の上でご購入いただき、その後のカーライフもサポートさせていただければと思っています。PICCOLOを通じて、お客様のおクルマに対する思いをぶつけていただき、愛車選びやメンテナンスの事なども、お気軽に相談をしていただければと思います」

PICCOLOでは、よりクルマとカフェを楽しむためのイベントの開催も考えているそう。カーショップ、とりわけ輸入車のショップはハードルが高く感じてしまいますが、こんなカフェなら気軽に立ち寄りたいですね。

（取材・文：西川昇吾　写真：Car & Cafe PICCOLO、西川昇吾　編集：木谷宗義＋ノオト）

＜関連リンク＞
Car & Cafe PICCOLO
https://www.piccolo.style/

[ガズー編集部]