タイのモーターショーに行ってみたら、美女がいっぱいだった。どうしてなの?
東南アジアのタイで11月末に開催された「タイモーターエクスポ」というモーターショーに出かけて驚いたんですよね。たとえば東京モーターショーでは、以前に比べるとステージを彩る女性の数が少なくなったと感じている人も多いと思います。しかしタイでは……
セクシーなドレスに身を包んだ女性が、どのブランドのブースにも大勢いるじゃないですか。
こっちのブースも。
今日はオーディションか? というくらい、たくさんの美しい女性が。クルマに華を添える彼女たちは日本でいうところの「ステージモデル」ですが、現地では「プリティ」とか「プレゼンター」と呼ばれます。
こちらはひらひらとした飾りが印象的なドレスですね。ロングスカートに深いスリットを入れて足を大胆に出すのがトレンドのようです。
こちらは超ロングドレス。華やかなパーティみたいな雰囲気です。裾を踏まないように気を付けて!
暑いタイだけど、なぜかコート姿。理由は……よくわかりません。
さすが微笑みの国。スマイルが素敵すぎる
タイといえば「微笑みの国」。スマイルが素敵すぎます。
足を棒にして疲れ果てるモーターショー取材ですが、プリティの笑顔に本当に癒されます。まるで女神のよう!?
なんなのでしょうか、このフレンドリーな笑顔。日本との文化の違いを感じますね。
「ワイ」のポーズがエキゾチック
タイの伝統的な挨拶が、両手を合わせて合掌する「ワイ」。相手を敬っているという意味もあるようで、以前に比べると使われなくなっているという説もありますが、公式な場では頻繁に使われます。
プリティは、そんなワイのポーズが様になり、よく似合います。
外国から訪れた人にとっては、エキゾチック感抜群ですね。
制約が少ない? 驚くほど自由にやっています
日本のモーターショーだと、ステージモデルの女性はけっこう制約が多いみたいですね。しかしここはタイ、まるでモデル撮影会のように自由な雰囲気なのです。しかも、サービス精神旺盛だから写真を撮っているとどんどんポーズを変えてくれて親切。というか「私の写真をいっぱい撮ってね!」という感じみたいですよ。
もはや、クルマを彩るというよりも「メインは私でクルマは撮影小道具」という感覚!?
クルマの前に座るなんて、日本ではちょっとない状況です。でも彼女にとっては自分の美しさがいちばん大切。フリーダム万歳!
こちらも「メインは私でクルマは撮影小物」感。楽しんでいますね。いいんです、だってここはタイだから。
もはやクルマは関係なくなって個人撮影会になっているような気がするのは……きっと気のせいですね。そうしておきましょう。
でも、たまにはセレモニーのサポートをしたりも
でも、彼女らは決してステージに華を添えるだけの存在ではありません。プレスカンファレンス後の来場VIP集合撮影などでは、席からステージへ案内するのも大切な役割。
それにしても、背が高くてスラリとしていますね。
日本では見かけない、こんなプリティも
写真の女性は某ドイツのプレミアムブランドのプリティ。背中が大きく開いたドレスは珍しくありませんが、そこに刺青が描かれている状況は日本では絶対にないでしょうね。
しかも、描かれているイラストがなんともタイらしい。なんと仏教に関するものですね。さすが熱心な仏教徒が多いタイです。ただ、タイの若い人でも刺青を好ましく思っていない人は少なくないとのこと。
どうしてタイのモーターショーにはステージを彩る女性が大勢いるのか?
昨今、F1のグリッドガール廃止の件に代表されるように先進国では女性であることを前面に出して仕事をすることが好まれない風潮があります。だからもともとこういった女性が少なかった欧米のモーターショーに加え、バブルの頃には大勢いた日本のモーターショーでも少なくなっているのが現状(経費節減の影響もありそうですが)。また、2019年の東京モーターショーではセクシーなコスチュームが減っていたのとは対照的に、タイでは相変わらずセクシー路線まっしぐらなのが面白いところです。
こんなにたくさんの女性がいるのは筆者の知る限りタイのほかは中国だけですが、そもそもどうしてタイのモーターショーにはこんなにプリティが多いのでしょうか?
「会場が華やかなほうが楽しいし、盛り上がるでしょう? 美しい女性を見て喜ぶ男性は多いし、会場を見ればわかるように女性来場者も楽しんでいる。ショーが盛り上がれば我々もうれしいし、ブースを出展している自動車メーカーも喜ぶ。それに、プリティが多いということは、それだけ雇用も生んでいるということだ。みんなハッピーじゃないか?」
かつてインタビューしたことがある、タイの別のモーターショーの主催者はそう語っていました。
イベントはとにかく盛大で華やかにする、そして盛り上げる。そんなタイの国民性が、ステージを彩る女性の多さに結びついているのではないか? 華やかなモーターショー会場を歩きながら、そんなことを感じました。
それにしても、東南アジアのモーターショーは日本とはまた違う盛り上がりと一般来場者の熱気に圧倒されます。それはある意味「クルマは憧れの対象で、キラキラと輝いている」ことの表れなのかもしれません。クルマ離れが叫ばれている日本のクルマ好きのひとりとしては、この盛り上がりはちょっとうらやましいですね。
(文:工藤貴宏 編集:ミノシマタカコ+ノオト)
[ガズー編集部]
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