AE86からヴィッツGRMNまで多彩なクルマが走る「ダートラ練習会」を見に行こう

未舗装（ダート）のフィールドに設定されたコースを走行し、タイムを競う「ダートラ」こと「ダートトライアル」。競技車の迫力や参加のしやすさに加え、最新モデルから昭和のクルマまで、幅広いクルマが出走することでも人気の競技です。

今回は、千葉県千葉市にある「オートランド千葉」で催された練習会にお邪魔して、より近くでダートラの魅力を味わってきました。

「オートランド千葉」のダートトライアルコースの土壌は、やわらかい関東ローム。取材日は空気の乾いた晴天で、大量の砂塵が舞う難しいコンディションでした。

練習会は、『「ラリー」と「ダートラ」の違いはなに？』でお話を聞かせてくれた、「SMaSH（スマッシュ）」の平塚忠博さんが講師を務めるもので、この日の受講者は7名。練習会占有ではなく、フリー走行で訪れたドライバーも混走します。

• 【初心者向け】似ている競技「ラリー」と「ダートラ」の違いはなに？前編 ～競技の特徴と車両、ドライバーの資質～

公式の競技会では車両の排気量や駆動形式、改造の程度、ドライバーのキャリアでクラス分けが行われますが、練習会ではクラスは関係なく、準備ができたらスタート待ちの列に並び、順番で走行するという、極めてシンプルなルールです。

ハードな競技内容の一方で、ドライバーはクルマから降りた途端に笑顔を浮かべ、とても楽しそうに会話を交わしています。そのためどこかのんびりとした、大らかな雰囲気が感じられました。

ダートラの楽しさのひとつに、競技車両の多様さが挙げられます。この日の練習会でも、すっかり見かけなくなった懐かしの車両から最新の現行車両まで、様々なクルマがコースを走り回っていました。

この日の参加者の中で、最年少は24歳の大須賀さん。「スイフトスポーツ」での参加です。一方、「MR2 AW11」で参加した最高齢の堀内さんは、なんと68歳！　競技中は絶え間なくあらゆる方向に揺さぶられるダートラで、驚きの年齢です。

ドライバーのキャリアも様々で、全日本で優勝を獲得した人もいれば、ダートラを始めたばかりというフレッシュマンも。「フィットRS」で参加していた鈴木さんは一昨年、60歳にしてダートラを始め、競技会デビューを果たしたと言います。

本練習会、および「オートランド千葉」を管理、運営される高井さんに話をうかがったところ、オートランド千葉では土日、祝日にフリー走行を行っており、無料で見学することができるそうです（フリー走行の予約者が3人以下の場合はコースクローズとなるので注意）。

今回のような練習会、あるいはJAF公式イベントの開催時も、基本的には無料で見学（観戦）できるそうですが、事前に公式サイトで詳細や注意事項を確認してから訪れて欲しいとのこと。

砂塵を巻き上げてスライドするダートラ車両。定められたコースを走行し、観戦席との距離も近いため、「格好いいクルマの写真」を撮影したい人にとっても、うってつけの競技です。気になった方は、足を運んでみてはいかがでしょうか。

（取材・文・写真：糸井賢一　編集：木谷宗義＋ノオト）

＜関連リンク＞
オートランド千葉
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[ガズー編集部]