フェアレディZにジューク、アクセラ、レクサス、バラエティー豊かなコースカーが活躍! サーキットで働くクルマたち!<筑波サーキット編>

サーキットでレースやイベントを支えるコースカーですが、これまで富士スピードウェイやツインリンクもてぎ、スポーツランドSUGOといった、国際自動車連盟(FIA)の公認を持つ、規模の大きいサーキットを取り上げてきました。一方で、もっと身近な中規模サーキットではコースカー事情は異なるのでしょうか? 今回は筑波サーキットにコースカー事情を聞きました。

※サーキットにより呼称は異なりますが、ここでは「コースカー」と総称します。

今回、説明をしてくれたのは一般財団法人 日本オートスポーツセンター 筑波サーキット業務部 業務課の難波衆彦さんです。

サーキットの規模は違っても、コースカー事情は変わらない?

現在、筑波サーキットではセーフティーカーが2台とマーシャルカーが1台。緊急車両にレスキューカーが1台とファイヤーエンジン(消火車)が2台、救急車が2台。さらに複数台のスイーパー(清掃車)やレッカー車といった、コースのメンテナンスを行う車両が配備されています。

「過去に配備されていたコースカーを含めて、サーキットで購入した車両、メーカーからお借りしている車両の両方があります。車種の選定は各メーカーからお声がけいただいて参考にしています(難波さん)」

規模の大きなサーキットと比べて配備している台数こそ少ないですが、導入や車種の選定には大きな差はないようです。

セーフティーカー、レスキューカー、ファイヤーエンジンは、目立つよう赤を基調としたラッピングが施され、デザインも統一されています。スイーパーやユニック(クレーン)といったメンテナンス用の車両には、筑波サーキットのコーポレートカラーである青いラインが施されています。

筑波サーキットを支える色とりどりのコースカーたち

まずはギャラリーが目にする機会の多いコースカーの花形、セーフティーカーとマーシャルカーを紹介します。

■セーフティーカー

レース中にアクシデントが発生した際、コースに入って競技車両にスローダウンと隊列走行を促すセーフティーカー。

筑波サーキットではセーフティーカーとマーシャルカーが競技車両を先導することはなく、フォーメーションラップやローリングラップの際は、隊列走行を行う競技車両を追走(最後尾の車両の後ろを走行)する形式を採用しているそうです。

2012年に導入された、日産「フェアレディZ(Z34型)」。左ハンドルのアメリカ仕様です。特別な改造は施されていませんが、コースを濡らさないため、エアコンの排水が助手席足下のペットボトルに溜まるよう工夫されています。

2016年に導入された、日産「ジュークNISMO」。フェアレディZと同様に左ハンドルのアメリカ仕様です。

筑波サーキットで過去、配備されたセーフティーカーは以下になります。

◆日産
フェアレディZ 240ZG GTS
フェアレディZ 260Z
フェアレディZ 280Z
フェアレディZ 3000ZR
フェアレディZ Z32
スカイライン R33 GT-R
シルビア S15

(撮影:糸井賢一)
(撮影:糸井賢一)

◆ホンダ
CR-X
(2台)
インテグラ

◆トヨタ
セリカ

◆マツダ
RX-7 FC
ロードスター NB
アテンザ(2台)
RX-8(2台)

(撮影:糸井賢一)
(撮影:糸井賢一)

◆三菱
スタリオン

■マーシャルカー

レースに限らず、多目的に使用されるマーシャルカー。2016年に導入された、マツダ「アクセラ スポーツ」は、セーフティーカーの2台と異なり国内仕様になります。

■レスキューカー

レースやイベント中にアクシデントが発生した際、ドライバーを救出すべく駆けつけるレスキューカー。

2019年に導入された、レクサス「RX450h(ハイブリッド)」。筑波サーキットでは最新のコースカーです。

転倒し、ドアの開かなくなった車両からドライバーを救うための特殊工具や発電機を載せています。

■ファイヤーエンジン

「消火車」や「消防車」を意味するファイヤーエンジン。筑波サーキットでは2台のファイヤーエンジンが配備されています。

ルーフに赤い回転灯があるトヨタ「サクシード」。荷室には放水設備が積載され、一般火災の対応を目的としています。

もう1台は消火剤による消火設備を載せたトヨタ「ハイエース」です。サクシードの「ファイヤーエンジン」に対し、ハイエースは「ケミカルファイヤーエンジン」と呼ばれています。

あらゆる火災に対応できるよう、様々な種類の消火器を積んでいます。

■メンテナンス用車両

レースやイベント中にアクシデントが発生した際、動けなくなった車両の移動や、コース上に拡散したオイルの処置をするメンテナンス用車両。すみやかな競技の再開や、サーキット施設の保全には欠かせないコースカーです。

いすゞのトラックをベースとしたスイーパー(清掃車)。

手前は散水車、奥は自走できなくなった車両をクレーンで吊り上げて積載するユニック。

動けなくなった車両を牽引するレッカー車は、トヨタ「ダイナ」をベースとしています。

けが人や急病人をすぐに病院へと搬送できるよう、救急車はナンバー登録がされています。

オートバイの国際レースも行われる筑波サーキットでは、「マーシャルカー」ならぬ「マーシャルバイク」も配備されています。車種は手前からカワサキ「ZX-10R」(緑色)、スズキ「GSX-R1000」(白色)、ホンダ「CBR1000RR」(黒色)、スズキ「GSX-R1000」(青色)。いずれもメーカーから貸与されている車両だそうです。

コースカーはどこで見られる?

レースイベント中、セーフティーカーはコントロールタワーの裏、あるいはピットエンド信号灯前にて待機しています。定期的に開催される「体験走行会」中は、セーフティーカーに近寄って撮影する絶好の機会です。筑波サーキットへ訪れた際は、ぜひ見学してみてください。

(文:糸井賢一 写真協力:筑波サーキット 編集:奥村みよ+ノオト)

<関連リンク>
筑波サーキット
https://www.tsukuba-circuit.jp/

[ガズー編集部]

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