ここがポイント! スタッドレスタイヤの保管方法
季節の変化とともにクルマも冬仕様から春の装備へと変えていく時期です。特に北国ではスタッドレスタイヤからノーマルタイヤへの交換という大きな作業が控えています。タイヤ交換をした後のスタッドレスタイヤはどのように保管するとよいのでしょうか。ブリジストンリテールジャパン株式会社タイヤ館山鼻店の佐藤智憲さんに伺いました。
スタッドレスタイヤの保管、その前に
――スタッドレスタイヤは、はずしてそのまま保管してもよいものですか?
いいえ、スタッドレスタイヤをクルマからはずしたら、洗って泥汚れなどを落としてください。冬の雪道では凍結防止剤を散布しているので、その成分である塩化ナトリウム、塩化カルシウムなどを付着したままにしておくと、ホイールがボロボロになってしまうのです。ホイールの塗装が傷んで剥がれてしまうと、タイヤとホイールの境目からエア漏れが起きる原因になってしまいます。次のタイヤ交換後に気づかないうちにエアが漏れて、動けなくなるということも考えられます。そうなってしまうと、ホイール交換をしなければなりません。
それから、タイヤの表面にある溝の間に入った小石も取っておくとよいでしょう。通常、タイヤのゴムは古くなると溝が開いてきてグリップ性能が悪くなるものです。小石が溝に入ったままだと同じように溝が開いてしまいます。小石は細いマイナスドライバーなどではずしてみてください。
- 細かい溝に小石が入ったままだとグリップが効かなくなる
タイヤがきれいになったら、エアを半分くらいまで抜いておきます。
――なぜ、エアを抜くのですか?
タイヤにはエアが通常パンパンに入っていますが、そのままだとタイヤにムリがかかって劣化が進んでしまいます。ですから、エアを抜いて緩めた状態で保管するのがよいのです。次のシーズンに自分でタイヤ交換をする場合は保管時にエアを抜いた状態のまま組み換え、スタンドまで行ってエアを入れて定値にしてもらってください。そのためにもエアを全部抜くのではなく、半分くらいを目安に抜きます。エアの抜き方は、バルブコア……チューブに空気を入れるところですね、自転車のタイヤのものと同じ形をしていますが、そこから抜いていきます。
- 中心部の突起を押してエアを抜く
スタッドレスタイヤの大敵は湿気と紫外線!!
――スタッドレスタイヤをケアしたら、どのように保管したらよいですか?
できれば屋内の日陰になるところに湿気を避けて保管します。
タイヤは太陽の光に当たると紫外線によりオゾンクラックというヒビが入ります。オゾンクラックが入るとこれもエア漏れの大きな原因になります。また、よく袋に入れて保管している方がいますが、湿気がこもってしまうので、あれはいけません。湿気がたまるとタイヤのゴムも、ホイールの塗装も傷みます。袋から出して風通しがよい状態を保ってください。置き方としてはホイールをつけたまま横積みにします。縦にして保管するのは避けたほうがよいです。接地面がつぶれてタイヤが変形してしまいますので。タイヤは真円でないといけませんから。
――もし、どうしても屋外で保管しなければならない時は?
ベタ置きしないで、すのこのようなものを下に敷いて地面からの隙間をあけ、ブルーシートなどでおおって風が通りやすくします。もちろん、できるだけ日当たりのよい場所は避けてください。
やはり、湿度と紫外線を避けることを第一に考えて保管していただければと思います。
次の冬シーズン初めに気をつけたいこと
――保管後、タイヤ交換前に注意したいことなどはありますか?
保管前にも点検するとは思いますが、改めて、タイヤに釘などが刺さっていないかを確認した方がよいでしょう。それともう1つ、空気を入れるところであるバルブコアとホイールに直接ついている部分のチューブレスバルブからエアが漏れていないかを確認してください。
弊社には、点検や交換のサービスも併せたタイヤ保管プログラムもありますので、スタッドレスタイヤの保管場所やメンテナンスにお困りでしたら、ご相談いただければと思います。
- エアが定値まで入らないとタイヤの両端が減ってしまう
筆者が調べたところ、最近ではタイヤ・ホイール専門店やガソリンスタンド、自動車整備工場、トランクルーム、便利屋などさまざまなタイプのタイヤ保管サービスを行っているところがあるようです。それぞれ付随するサービス内容も異なります。各地域のサービス実施店に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
次のシーズンにも安全・快適に冬のドライブができるよう大事なスタッドレスタイヤを正しく保管していきましょう。
(取材・文:わたなべひろみ 編集:奥村みよ+ノオト)
<取材協力>
ブリジストンリテールジャパン株式会社タイヤ館山鼻店
https://www.taiyakan.co.jp/shop/yamahana/
[ガズー編集部]
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