<ミュージアム探訪>初代プリウスや、大統領専用車も。ヘンリー・フォード博物館に展示されているのはこんなクルマ<展示車両紹介編>
北米の自動車都市デトロイトの近郊にある「ヘンリー・フォード博物館」(以下、フォード博物館)。フォード社の創始者であるヘンリー・フォードが集めたコレクションの展示からスタートし、現在ではアメリカを代表する規模の自動車やアメリカ文化の博物館となっています。博物館の概要を紹介した前回に続き、今回は気になる車両展示を紹介していきましょう。
展示はフォードのクルマだけにとどまらない
名前からイメージすると「フォードのクルマを展示」と思うかもしれませんが、ここに展示されているのはそれだけではありません。むしろフォードの車両はごく一部で、それ以外の展示のほうが多いのです。フォードファンでなくとも楽しめる施設となっています。
アメリカの自動車文化を語る上で欠かせない古いクルマも見ごたえたっぷり。
- 上段には手前からピックアップトラック人気を盛り上げたダッジ・ラム(1998年式)、SUV人気の火付け役となったフォード・エクスプローラーの初代モデル(1991年式)、クライスラー・ニューポートセダン(1973年式)、トヨタ・コロナ(1966年式)、下段には初代トヨタ・プリウス(2002年式)、1989年に日本車としてはじめて北米における年間最多販売乗用車の座を得たホンダ・アコード、ダッジ・オムニセダン(1978年式)、マーキュリー・クーガークーペ(1968年式)などが並ぶ。
クラシカルな車両だけでなく「ちょっと懐かしいクルマ」もたくさん並んでいます。共通しているのは、どれもアメリカ文化やアメリカの自動車文化に大きな影響を与えたクルマだということ。
初代プリウスも!プリウスがある理由はのちほど説明しますね。
- ウィリス・オーバーランド・ジープ・ランナバウト(1943年製)
「ジープ」もアメリカの自動車史を語る上で欠かせない1台ですね。
もちろんレーシングカーもあります。アメリカはモータースポーツ好きな人が多いことでも知られていますから。
初代プリウスがあるのはどうして?
それでは、展示車両をピックアップして紹介しましょう。
- プリムス ボイジャー(1984年式)
「プリムスボイジャー」は爆発的なブームとなったミニバン文化の代表として展示。
- ホンダ・アコード(1983年式)
このホンダ「アコード」も、アメリカにおける自動車文化を語る上で欠かせないモデル。なぜなら、1982年にアメリカで日本メーカーとしてはじめて現地生産されたモデルだからです。
ナンバープレートはアメリカでの1号車を示す「USA-001」で、登録地域がオハイオとなっているのはアコードを生産したホンダの工場がオハイオ州にあるからですね。
- トヨタ・プリウス(2002年式)
1997年末の日本に続き、2000年にはアメリカでも世界初の市販ハイブリッドカーが発売されました。それが初代プリウス。世界初の市販ハイブリッドカーとして自動車社会に革命をもたらしたことが、この博物館にプリウスが展示されている理由です。ガソリンを節約できるハイブリッドは、環境に優しいクルマのリーダーとなり、その誕生はアメリカの自動車史に新しいページを開いたといえるでしょう。
「ハイブリッドのコンセプトは100年以上前からあったが、新しいテクノロジーがそれを実用化した」とも説明されています。
こんなユニークなクルマも
このクルマは、見るからに何をモチーフにしているのかわかりますね。
- ウインナーモービル(1952年製)
そう、ソーセージです。1952年にホットドックのプロモーションのために制作されたとのこと。これで公道を走っていたのだからビックリですよね。目立つのでPR効果抜群だったことでしょう。
衝撃的な映像に出てくる、あの有名なクルマも
大統領専用車(本物)も数台が展示されています。中でも、もっとも有名なのは1961年に製造されたジョン・F・ケネディの大統領専用車。
- リンカーン・コンチネンタル・コンバーチブル(1961年製)
1963年にテキサス州ダラスで暗殺されたケネディ大統領が、パレードで乗っていたときのクルマそのものです。パレードの時はオープンカーでしたが、展示車両は屋根を取り付けた状態。暗殺事件以降も歴代大統領に引き継がれ、1977年まで使われていたそうです。
時間に余裕をもって訪れましょう
前回の施設紹介と今回の展示車両紹介をしてきたフォード博物館ですが、実際に見学した経験をもとにみなさんにお伝えしたいのは「滞在時間を長めに予定して」ということ。展示スケールが膨大なので、すべて見て回るには時間がかかります。
屋内展示だけでも3時間程かかりました。工場見学は最低でもプラス1.5時間。屋外展示まで見るなら、屋内展示や工場見学と合わせて丸1日かけてじっくり回りたいですね。
(文:工藤貴宏 編集:奥村みよ+ノオト)
※ 新型コロナウイルスの影響により、公開時(2020年4月5日現在)は休館されています。施設の再開日程、詳細については公式HP(https://www.thehenryford.org/)をご確認ください。
<関連リンク>
ヘンリー・フォード博物館
https://www.thehenryford.org/
[ガズー編集部]
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