メルセデスベンツ「トランスポーター」からコーヒーが香る「DOMINGO COFFEE 10」<キッチンカー探訪>

陽光に輝くエンブレム。淡い水色のレトロな車体。沖縄県石垣島を走るキッチンカー「DOMINGO COFFEE 10」からは芳しいコーヒーの香りが漂います。石垣島の自然を背景にどこで営業しても“絵になる”キッチンカーです。

石垣島での営業は“第二章”

浜松から石垣へとやってきたドミンゴ号
浜松から石垣へとやってきたドミンゴ号

2018年4月にオープンしたドミンゴ号。オーナーの加藤泰子さんによると、それは“第二章”の幕開けだったそうです。

もともと知り合いが静岡県浜松市を中心にこのキッチンカーを走らせていました。しかしその方がクルマを手放すという情報が入りまして……。ちょうどカフェの開業をおぼろげに考えていたタイミングだったので、『引き継ぎたい』とすぐ連絡しました。屋号もそのまま引き継いでいます」(加藤さん)

開業にあたり実店舗も考えたそうですが、キッチンカーの方がリスクを減らすことができ、また「移動できる」ということが魅力的だったとか。

海を渡った「トランスポーター」

フロントグリルにはメルセデスベンツのエンブレムが輝く
フロントグリルにはメルセデスベンツのエンブレムが輝く

少々無骨ながら味のあるフォルムのドミンゴ号。メルセデスベンツの「トランスポーター」1991年式がベースとなっています。

「離島での外車所有は正規ディーラーもなく修理には時間やコストもかかる、と反対の声もありましたが、クラシックで格好いい車体に惹かれ、身近に整備できる方もいたので決断しました」(加藤さん)

車内の様子。外装から一転、ウッディな雰囲気
車内の様子。外装から一転、ウッディな雰囲気

浜松時代から仕様はほぼ手を加えていないそう。なんでも前オーナーの本職が建具屋ということもあり、内装やカウンターなどの作り込みにはかなりのこだわりが感じられます。

「浜松からこのクルマを移動する際、教習所以来のマニュアル車だったので、まず知人に横に乗ってもらって練習し、それから大阪まで夜な夜な一人で運転したのですが、エンストの嵐で……(笑)。周りの方に心配をかけたと思います」

加藤さん、当初はドミンゴ号にてこずったようですね。

人を元気にするコーヒーの香り

オリジナルのタンブラーも販売
オリジナルのタンブラーも販売

ドミンゴコーヒー10のコンセプトは「コーヒーアロマで人を明るく元気にする移動販売車」。石垣島の濃厚な生乳と合わせた「カフェラテ」(450円)や、「自家製レモネード」(500円)が人気です。エコにも力を入れていて、紙ストローの使用や、プラスチックごみを出さない取り組みとして竹でできたオリジナルタンブラー「ドミンゴ別注エコーヒーカップ」2420円も販売。石垣島とともにあるキッチンカーのスタイルです。

石垣島の自然に映える
石垣島の自然に映える

ドミンゴ号は石垣島での第二章が始まって丸2年。お客さんからは「かっこいい!」という声とともに「これ、走るの?」なんて声も挙がっているそう。今や石垣島のキッチンカーとして、メニューもスタイルも島仕様です。きっと南国の日の光の元、ドミンゴ号そのものの味わいもぐっと増したことでしょう。

(取材・文:別役ちひろ 写真:DOMINGO COFFEE 10 編集:奥村みよ+ノオト)

※新型コロナウィルスの影響により営業時間等が変更される場合がございます。お出かけの際は事前にご確認をお願いいたします。

<取材協力>
DOMINGO COFFEE 10
https://www.instagram.com/domingo_coffee_10/

[ガズー編集部]

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