ワイパーの交換のタイミングと、ワイパーの選び方
気象庁が発表する平年の梅雨入りは、九州北部で6月5日ごろ、近畿で6月7日ごろ、関東甲信で6月8日ごろ、東北北部で6月14日ごろとされています。梅雨になれば、当然、雨が多くなり、残念なことにそれにあわせて増えてしまうのが交通事故。全日本交通安全協会によると、雨の日の交通事故発生率は、晴れの日よりも約5倍も高まるというのです。そこで重要となるのがワイパー。梅雨になる前にワイパーをチェックしてみましょう。
ウインドガラスに水の膜を作るのがワイパーの役割
ワイパーはクルマのフロントウインドなどのガラス面を左右に拭いますが、実のところ、 “ガラス表面に均一の水の膜を作る”ことが役目です。水を完全に拭き取るのが目的ではありません。水の膜を均一にして、外からの光をまっすぐに通すことが目的です。光がまっすぐに通ることで、にじんだりブレたりしない、クリアな視界を得ることができるのです。
湾曲するウインドガラスに対して、ワイパーは均一に押し付けられる必要があります。そのため、ワイパーはガラス面に接するゴムと、それを均一にガラス面に押し付ける金具を組み合わせた構造となっています。そこで問題となるのがゴムです。ワイパーは、風雨にさらされ、直射日光を浴びる場所にあり、しかも1年間で東京ドーム約7個分の面積を拭くほど酷使しています。ガラス表面に均一の水の膜を作るためには、ゴムのしなやかさが重要ですが、厳しい環境によってゴムは劣化してゆきます。そのため、日本ワイパーブレード連合会(ワイパーメーカー10社からなる団体)は、年に1回のワイパーの交換を推奨しています。
ちなみに、ワイパーはワイパーブレードのゴムだけの交換も可能ですが、金具部分も劣化するため、ゴムと金具が一体になったワイパーブレードごとの交換の方が「性能」「交換の簡単さ」「選び方が簡単」という理由で、おすすめとなります。
- ワイパーブレードはゴムと、それをガラス面に押し付ける金具部分から構成されます。
ガラス面に拭き残りが出たら交換時期
1年間という期間は、あくまでも目安です。もっと短い期間であっても、以下のような症状がガラス面に出た場合は、即時の交換がおすすめとなります。
1 ガラス面に筋状の跡が残る。
2 拭いたときにワイパーブレードがビビる(縦の跡も残る)。
3 水のにじみができる。
4 拭きむらができる。
また、金具部分やゴムに問題が出たときも交換が必要になります。
1 金具がさびる。
2 金具がガタガタ音を出す。
3 ゴムが裂ける(ひび割れる)、変形する。
- 写真のようにワイパーが拭いたあとに筋状の跡が残るようであれば交換時期になったと判断しましょう。
- ワイパー本体がさびているようであれば、交換しましょう。
ワイパー交換時に注意すること
ワイパーを交換するときに重要になるのがサイズです。ワイパーは車種ごとにサイズが異なっているため、装着するクルマの車種と年式などを確認し、合致する製品を選ぶ必要があります。
また、ワイパーには機能による違いもあります。たとえば、雪用のワイパー。降雪地域に住んでいる場合は、冬季は雪用ワイパーを選ぶようにしましょう。
さらに、ゴムの性能による違いもあります。通常のゴムのワイパーだけでなく、摩擦抵抗の少ないグラファイトラバーのワイパーや、ガラス面に撥水効果を与えるワイパーなど、高性能な製品も数多く用意されています。
交換は自分でもできますが、ディーラーで行えば、製品購入も古いワイパーの廃棄も行ってくれるので手間がかかりません。
- トヨタ車はトヨタのディーラーに行けば、適切なサイズの製品が用意され、交換も依頼することができます。
安全運転の最初の一歩となるのが「良好な視界」です。雨の中でも、視界を確保するためにワイパーは非常に重要な役割を担っています。梅雨入り前だけでなく、ワイパーを使用する際には常に状態を確認しましょう。交通事故を未然に防ぐためにも、交換時期や種類を守り、しっかりとメンテナンスしたいものです。
(取材・文・写真:鈴木ケンイチ 編集:奥村みよ+ノオト)
<関連リンク>
トヨタ カーケアグッズ ウインドゥ
https://toyota.jp/after_service/car_care/yohin/window/waipar/
トヨタ ワイパーラバーのメンテナンスについて
https://toyota.jp/after_service/tenken/about/maintenance/window/
[ガズー編集部]
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