メガネもクリーニングもクルマに乗ったまま! 群馬のドライブスルー事情
商品のデリバリーやテイクアウト販売に注目が集まる昨今、ドライブスルーへの関心も同様に高まっています。たとえば雨天時や、子ども連れでお出かけする際など、クルマから降りずに用事を済ませられるドライブスルーはとても便利ですよね。
筆者の地元・群馬県では、日常生活のなかでクルマと人との結びつきが強く、ドライブスルー形式で利用できるお店が数多く存在しています。群馬県がドライブスルー大国と呼ばれる背景や、実際にどんなお店があるのかなど、“群馬のドライブスルー事情”を紹介していきます!
なぜドライブスルーが多い? クルマと群馬県民の密接な関係
電車やバスなどの公共交通機関よりも、クルマが生活の足として根付いている群馬県。実際に県の統計発表によると、県民の総人口に対する免許取得率は72.5%で全国1位(平成31年4月末時点)と、高い取得率を誇っています。
さらに一般財団法人自動車検査登録情報協会の統計によれば、群馬県における自家用乗用車の県民1人当たりの保有台数は0.696台で全国1位(平成31年3月末時点)。これは東京都の0.226台に比べると3倍以上の値となり、群馬で暮らす人々にとってクルマがいかに重要な移動手段であるかおわかりいただけるのではないでしょうか。
また、平成27・28年度の2年にわたって群馬県が実施した「パーソントリップ調査」というものがあります。パーソントリップ調査とは「人の動き」の実態を把握する交通実態調査のことなのですが、移動手段についてはクルマの利用割合が77.4%と高い水準になっていました。
移動距離別にみると、100m未満の移動でも4人に1人はクルマを利用しており、移動距離が500mを超えると半分以上の人がクルマを利用しているという結果も。都心部にお住まいの方が見るとびっくりする結果かもしれません。統計調査からも裏付けられている通り、おもな移動手段に「クルマ」を利用する群馬県の風土にドライブスルー文化が根付いたのも合点がいきますよね。
メガネやクリーニングまで!? 群馬のユニークなドライブスルー
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- JINS パワーモール前橋みなみ店
前橋市にある『JINS パワーモール前橋みなみ店』は、ドライブスルー形式でメガネを購入できる世界初の店舗として2013年にオープンしました。出店に際し、クルマ移動を中心とした群馬県民のライフスタイルを考慮してドライブスルー形式を取り入れたとのこと。
購入の流れは、ファストフード店のように屋外に設置されたメニューの中から好みのメガネを選び、車内で試着を行います。その後、サングラスや機能性アイウエアといった度なしメガネであれば、すぐに受け取りができるようになっています。度付きレンズの場合は度数がわかるものや手持ちのメガネを渡してレンズをオーダーし、数十分後に仕上がった商品を受け取るシステムで、こちらもクルマから降りることなくスムーズに購入が可能です。
購入までにかかるトータル時間を短縮でき、すぐに持ち帰ることができるので、より気軽にメガネを買うことができますよね。これぞまさにドライブスルー型店舗がもつ魅力といえるでしょう。
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- CONG 高崎江木店
今年30周年を迎えるクリーニング店『CONG(コング)』は、群馬県内に展開する7店舗すべてでドライブスルー方式を採用しています。同社は1990年に1店舗目がオープンした当初から、時代に先駆け、衣類の受け渡しをクルマに乗ったまま行うスタイルを定着させました。
全店舗に工場が併設されているため、特殊な衣類を除いて「3時間仕上げ」を基本としており、買い物やお子さまの送迎などと併せてドライブスルーできるのが魅力です。もちろんクルマ以外の来店窓口もありますが、来店者の9割近くがドライブスルーを利用しているとのこと。また、チャイルドシートや布団、絨毯の丸洗いといったサービスもあり、これらを家から歩いて持ち運ぶのはひと苦労ですが、クルマを窓口まで寄せて載せ下ろしできるのはうれしいポイントといえますね。
同社では年間のべ30万台以上がドライブスルーに来店するそうで、地元群馬の皆さんからいかに熱く支持されているかが伝わってきます!
このほかにも、処方せん薬局や質店など、群馬県内にはドライブスルーが利用できるさまざまな施設があります。群馬県を訪れた際はぜひ、ユニークなドライブスルーに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
<関連リンク>
JINS
https://www.jins.com
CONG
http://www.amip.co.jp/cong/
<参考サイト>
群馬県
https://www.pref.gunma.jp/
一般財団法人自動車検査登録情報協会
https://www.airia.or.jp/index.html
(文:吉田奈苗 写真:株式会社ジンズホールディングス、株式会社コング 編集:奥村みよ+ノオト)
[ガズー編集部]