片岡龍也 ドライバーズコラム 第2回 レーシングドライバーという職業とは?

皆さんこんにちは!レーシングドライバーの片岡龍也です。

前回のコラムでレーシングドライバーへなるまでの話を書きましたが、そもそもレーシングドライバーってどんな仕事をしているのでしょうか?

謎の職業

よくされる質問の第5位くらいにランクするのが、「普段何していますか?」です。確かにそう思いますよね。スーパーGTだけで言えば、年間8レース+数回のテスト走行しかありません、日数に換算しても50日にも満たないと思います。

(SUPER GT、良い走りができオーナーが喜んでくれています)

では、365日―50日=305日の間は、何をしているのか?私の場合で答えるなら、こんな感じになります。スーパーGTの他にもスーパー耐久に参戦し、86/BRZレースでのアドバイザー、全日本カートのチームYAMAHA代表などこれだけでも4つのカテゴリーを追いかけています。このように複数のシリーズに顔を出していると、実は結構忙しいです。

(SUPER耐久にも参戦、優勝時の写真)
(全日本カートのチームYAMAHA代表として仕事中)

レース以外の仕事

レース以外にも、サーキットイベントのゲストやレーシングスクールの講師、雑誌の取材やテレビのロケなどもあります。表には出ない仕事も多くあります。メーカーの開発車両テストや発表前の一般車試乗会など、本当は今日こんな仕事したんだよってSNSで自慢したい様な話ですが、そんなことしたら一瞬で仕事が無くなります(笑)

(キッズドリームエクスペリエンスへゲスト参加)
(86/BRZレース、チームBRIDEでアドバイザーとして参加)
(ドライビングレッスンの講師)

このように、見えないところでも常に車に携わっています。

それ以外にも、打ち合わせやスポンサー活動など人と会う時間なども結構ありますね。

プロとアマチュア

そして僕も常々思っていることではあるのですが、レーシングドライバーという職業は実に曖昧なのです。そもそも、プロライセンスの仕組みが無いので、全員アマチュアなのかもしれませんが、業界的には副業をすることなくステアリング1本だけで生活できればプロみたいな感じです。

プロフェッショナルレーシングドライバー

では、どんな人がプロレーサーなのか?基本はチームと契約し、用意されたレーシングカーで決められた距離や時間を誰よりも速く走らせることを目標に、予選なら1周だけを集中して最速ラップを狙い、決勝レースでは1周だけの速さではなく、ゴールラインをトップで通過する為のレースマネージメントを行えるドライバーでしょう。

また、目的を達成するためにはマシンのポテンシャルを引き出し速く走らせられるようにセッティングする技術も必要になります。

このように求められた条件をクリアして報酬を得ている人の事かなと思います。

アマチュアの幅は、とても広い

自分のお金でレースをしている人のことを指すと思いますが、目的は様々だと思います。プロを目指し死に物狂いでレースへ参加している人も居れば、速さよりも楽しいことが優先の方も居ます。
国内のサーキットでレースを楽しんでいる方は、非常に多いです。サーキットや地方の団体が主催するようなレースは沢山あり、それに参加している人もプロではありませんがレーシングドライバーですよね。

レーシングドライバーとは、レースをする全ての人の事を指しますので、これを読んでくれている皆さんもレーシングドライバーになることが可能です!でも、プロのレーシングドライバーになるのは、とても難しいことにも気が付くかもしれません。

大雑把でしたが、レーシングドライバーの仕組みを少しはご理解いただけましたか?

まとめ

プロレーシングドライバーは、レース、サーキットを中心にクルマに携わり生計を立てている人の事のことなのではと思います。

もっと多くの皆さんへ、レースが身近になってくれれば以上のような説明も不要だと思いますので、皆さんにより理解してもらえるような広報活動頑張ります。そして、最初の方によくされる質問と書きましたが、そのランキングの1位と2位は「怖くないですか?」「何キロ出ますか?」で、この2つの質問は絶対来ます、この質問も、身近ではない証拠なのかなと思いますね。

そろそろ文字数も多くなったので、今回はこの辺りで失礼します!

[ガズー編集部]

MORIZO on the Road