海沿いの高速道路を走行の際気をつけたいこととは?

高速道路網の発達や建設技術の向上にともない、首都高の湾岸線や中京圏にある伊勢湾岸自動車道のような湾岸を通過する高速道路や、東京湾アクアラインや本州と本州と四国を結ぶ瀬戸大橋線のように、地図上で海の上をトンネルや橋で結ぶ高速道路が、今ではあたりまえになっています。

海をみながらのドライブは、爽快感があり、走るたびに違うさまざまな景色には目を奪われがちです。だからこそ、海沿いの高速道路には気をつけたいポイントがありますので、しっかりおさえて、ドライブを楽しみましょう。

ポイント1 スピードコントロール

まず気をつけたいのが速度です。海沿いの高速道路は、経験的に、いつの間にか速度が出すぎるということが起きやすいです。周りの車の流れが速いこともあり、そのような状況で周りに流されてしまうと、知らぬまに速度が出すぎているなんてこともありますので、注意して走行しましょう。

その対策としては、海沿いの道を走るときは、意識的に制限速度の標識と自分の車のスピードメーターをこまめに確認して照らし合わせをするしかありません。

海沿いの高速道路は、比較的運転しやすく直線区間も長いため、制限速度が高めに設定されているところが多いといえど、速度の出しすぎは自分にとっても周りの方にとっても危険なため、気をつけてください。 

突然の突風、強い横風

通常の高速道路と海沿いの高速道路の一番の違いは、風の強さです。風をさえぎるものが少ないこともあり、横風がすさまじいときがよくあります。東京湾アクアラインや瀬戸大橋線などは特に強いと感じます。

速度を出しすぎた走行中に、突然の突風、または強い横風をあびると、ふらつき、スリップの原因となりかなり危険です。また、横風が強いとハンドルがとられやすくなるため、普段より速度をひかえめにしてハンドルを強めに握り、ぶれないで真っすぐ走行できるようにすると、安全に走行ができます。とにかく自分の走行している車線をキープすることを心がけるといいでしょう。

また、横風が強い場合は高速道路自体が通行止めになることもあります。特に、海沿いの高速道路は通行止めになりやすく、悪天候に対して弱いという面もそなえています。

通行止めに遭遇すると、解除されるまでサービスエリアなどで待つか、迂回ルートを通るしかなくなるため現地に到着する前に交通情報を調べておく必要があります。

横風が強い区間では、現在の風速が秒速何メートルかを表す電光掲示板が設置されているところも多いので、参考にしながら運転してください。

わき見運転

海沿いの高速道路は、景色がキレイでつい見とれてしまい。しかも、走りなれている場所でも、毎回違う景色を見せてくれるため、無意識のうちに景色に目が奪われがちになりますが、わき見運転は、大変危険な状況だといえます。特に、海沿いのドライブが少ない人は、海が見えると嬉しくなり、つい景色に気をとられがちになります。(私が、山梨出身で、そのような傾向が強い人間でした。)

高速走行しているので、少しでも目をそらしているうちに、結構な距離車が動くことになります。時速100キロで走行していた場合、1秒間で約28メートル進みます。海の景色に見とれていると、あっという間に2~3秒は経過しますので、とても危険だといえます。

海の景色を楽しむときは、同乗者に運転を交代するか、サービスエリアなどの休憩スポットに立ち寄るようにしましょう。東京湾アクアラインの海ほたるPAや瀬戸大橋線の与島PAなどは、周辺の海と陸の景色を一望できるため、おすすめ絶景ポイントとなっています。ぜひ一度、訪れてみてください。

  • 与島PAからみた瀬戸大橋と周辺の島々の景色

    与島PAからみた瀬戸大橋と周辺の島々の景色

気を付けるポイントは沢山あるが考えればわかること

  • 伊勢湾岸道の名港トリトンは夜景もキレイです

    伊勢湾岸道の名港トリトンは夜景もキレイです

今回あげた以外にも、気をつけたいことはいくつか存在します。

たとえば、海沿いの高速道路は強風がふく影響で、他の高速道路よりトラックの荷台などから落下物が落ちやすくなります。工事用具や脚立など、さまざまな落下物が落ちている可能性が高いため、走行の際は気をつける必要があります。

また、悪天候の際は強風に加えて波が高くなる、いわゆる高潮にも気をつけなくてはいけません。東名でも海岸線沿いを走行する静岡県の富士IC~清水IC間は、高潮のため通行止めになることが多く、こちらも海沿いの高速道路ならではの注意点です。どれも、言われてみれば当たり前のことです。海沿いの高速道路の特徴は、景色、風ですので危険を予測して運転するようにしましょう。

海沿いの高速道路が次々と開通したことにより、車による各地へのアクセスが格段によくなり、いままで時間がかかって行きづらかった場所へも、気軽にいけるというところが増えてきました。海沿いの高速道路の運転を楽しむためには、気をつけるポイントをしっかりおさえて安全をたもちながら、無理のない範囲で自分なりの工夫をこらしていくといいでしょう。

のっぴードライブログ

(テキスト:のっぴー、写真:AC、編集:GAZOO編集部)

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