神!魅せに魅せてLEXUS ワンツーフィニッシュ!LEXUSチャンピオン奪還までの道 vol.14~

8月27日(土)、28日(日)、第45回 インターナショナル鈴鹿1000キロ、SUPER GT第6戦が鈴鹿サーキット(三重県鈴鹿市)で行われ、38号車ZENT cermo RC F(立川祐路/石浦宏明組)が8番手スタートから優勝、LEXUS陣営に今季初勝利をもたらした。2位には、予選11番手から得意な鈴鹿をしっかり攻略、36号車 au TOM’S RC F(伊藤大輔/ニック・キャシディ組)が入り、LEXUSワンツーフィニッシュとなった。

LEXUS GAZOO Racing決勝レースレポート(TOYOTA GAZOO Racing公式サイト)

優勝記者会見コメント(SUPER GT公式サイト)

決勝の様子はレポートを参照いただくとして、最上位が4番手と意気消沈気味だった予選から、誰がその後の展開を想像できただろう。だから、鈴鹿1000キロは面白い。LEXUS大丈夫かな?とそんな思いを打破してくれたのは、あの走りをご覧になった方すべてが間違いなく称賛する立川祐路の神走り。言わずと知れたLEXUSの雄が、ベテランらしいパフォーマンスを見せたのだ。昨年、石浦宏明をチームメイトに迎え、LEXUS最強コンビが生まれた。しかし、振り返ってみれば毎戦優勝候補に名前が上がるものの、後塵を拝することとなっていた。

今般の予選は、Q1に出走した石浦がいつも通りきっちりQ2進出を決め、立川に襷を繋いだ。そして、迎えたQ2、果敢にアタックするも、スプーン立ち上がりで若干ミスをし8番手。レース後、このミスを取り戻す為に頑張ったと語った立川だったが、取り戻すには十分過ぎるほどの走りを見せつける。レース序盤、22周であっという間にトップに立ち鳥肌どころか、見ているこちらは気絶寸前、これぞ「神」!シビレにシビレさせてくれた。

大きくポジションを上げトップで戻ってきた38号車を、安定感抜群、スーパーフォーミュラチャンピオンという申し分ないスキルを持った石浦がしっかりクルマを運ぶ。立川のチームメイトにふさわしい働きをするのだ。何の不安もない二人のドライビングスキルとメンタル面の強さ、そしてクルマもキマッていたとのことで、チームと最強コンビの良さが全面に出たレースで、2位に甘んじて来たこの名コンビの歴史がやっと扉を開いた…とも感じた。

2位に入った36号車は、レース巧者のトムスは、2014年は、中嶋一貴/ジェームス・ロシターがポールトゥウィン、2015年は、伊藤大輔/ジェームス・ロシターが優勝と、過去の戦績も鑑みるとめっぽうこの鈴鹿1,000キロに強い。今年は、ニック・キャシディという新人を迎えたが、ドライバーは変われどトップ争いを展開。3連覇まであと1秒届かなかったが、しっかり表彰台を獲得した。

昨年の鈴鹿1,000キロは、38号車が2位のLEXUS ワンツーフィニッシュ。気が早いが、来季の真夏の3連戦も、新たに投入されるLC500で夏の終わりをハッピーに締めくくりたいものだ。そして、待望のLEXUS初勝利で38号車がランキング2位へと浮上。100キロのウェイトハンデを背負っても速さも衰えないチャンピオン1号車を、LEXUS勢は諦めずに全力で追いかける。残り3戦の行方が非常に楽しみだ。

(写真:森山俊一、トヨタ自動車、大谷幸子 、テキスト:大谷幸子)

[ガズー編集部]

MORIZO on the Road