カッコいいわ、頭混乱するわ、SUGOは今年も大変だったさ! ~SUPER GT第4戦観戦レポート~

7月22日(土)、23日(日)スポーツランドSUGO(宮城県柴田郡)にて夏の3連戦のスタート、SUPER GT第4戦が開催されました。いやー、待った待った!早くレースが見たかったので、ほんと心待ちにしていました。きっとファンのみなさまもそうだったのではと思いますが、昨年はGT-R勢が開幕から4連勝だったのをご記憶でしょうか?今季は、今大会を含め、LEXUSが4連勝という結果となりました。

わたくし目線(GT500クラスメインでごめんなさい)で、素敵な折原カメラマンの写真で、振り返ります。

荒れに荒れたレースでしたが、ずっと、勝利を呼び込んだものは何かと考えていました。現場では頭が混乱して整理できていなかったので…。結果的に、何度も録画を見ても、「運」という言葉しか出て来ません。もちろん準備万端で誰も臨むレースですが、このように荒れてしまうと、クルマのスピードやタイヤ、ウェイトハンデなどの本来の要素と違った部分が大きく加味されますよね、ほんと実感しました。これもレースなのだなと思います。勝負事ですから、常に「運」もつきまとっているのは確かですからね。

今般のNSX勢のウェイトの軽減やGT-R勢のニューエンジン投入、LEXUS勢のウェイトハンデやらを鑑みると、シーズンの行方はそろそろ読めなくなって来て、レース結果はこれまでと違うものになるのかなと思っていた矢先のやっぱりLEXUS。勝ったらダメという訳ではないですよ…。4連勝となりましたね。LEXUS勢は、今季最強マシンのLC500が盤石の体制で勝利を掴んで来た感あり。ここまで未勝利だった1号車と19号車、ポイントをコツコツ積み上げてきた6号車のどこかが勝利を手にするのかなとも思っていましたしね。

さて、時系列に振り返りますと、予選日、猛烈に暑かった…。前日の金曜日、サーキット目指して東北道を運転していたのですが、福島あたりから高速上に“気温35度”なんて表示が見られかなりゲンナリ…。サーキット着くなり、もう吐き気でした。予選日は、雨予報が出ていて、何時から降るのだろう?と雨雲レーダーとにらめっこ、結果的に天候は持ってしまい(?)、ドライの予選をNSX勢がワンツースリーと独占。これまでの勢力図は、ガラリと変わりました。8号車、抜群に速かったよね…。

GT-R勢が予選で奮わなかったのは、意外でした。今回決勝で2位に入った46号車は、予選最下位だったよね今思えば…。LEXUS勢最上位は、19号車が4番手、菅生が得意なYOKOHAMAタイヤを装着しています。テストでは、19号車はトップタイムでしたから、予想の範疇でしょうか。ピット裏に何か気になるタイヤが置いてあったなと記憶しておりますが、あれが最強だったかどうかは不明です。

6月の事前テスト時にル・マン24時間参戦の為不在だった国本雄資選手が、土曜の朝の走行で沢山周回を重ねました。その為、その日の路面コンディションを把握している彼が予選Q2を走ることに決定したそうです。Q1は、関口雄飛選手がQ2へと繋ぐ役目。タイムを出すのは、国本選手ということです(関口選手談)。

予選が終わり、ポールポジション会見での8号車のお二人は、本当にうれしそうでした。こちらまで、笑顔になりました。ドライバーの野尻智紀選手、小林崇志選手、大人しめのキャラと理解していますが、合ってます? 野尻選手は、SNSを見る限りすごーくご自身の空気感をお持ちで個性的ですね。GT300クラスは、2戦連続の25号車(松井孝允/山下健太組)。山下選手は、会見での発言がいつも奔放で今回は紹介できません(笑)。

軽い熱中症になってしまった私ですが、元気だったのはサーキットの電光掲示板(笑)。いつものパフォーマンスで、お客様をお迎えしていました。見たことあるのもあったので、新しいのも期待しますと、ハードルをわざとあげておきます。いつも楽しませてくれてありがとうございます。

予選日は、帰りが遅くなったものの、ラストオーダーに間に合い牛タンをしっかりいただき、熱中症で食欲がないはずなのに、幸せな気分になったという余計なレポートも付け加えておきます。牛タンと、男性の胸板、女性の唇は、厚いに限る…。

迎えた決勝日。朝から雨。菅生の荒れたレースを表現する際に使われる「魔物」…。これ個人的にあまり好きではないんですよね。ちなみに、晴れ男、晴れ女というのもあまり好きでないリアリストです申し訳ない(笑)。とにかく雨。朝の走行がないのをすっかり忘れていて、イベントブースやピットウォークに右往左往しておりました。

サーキットで行われるドライバー紹介は、31号車が開幕戦から凝りに凝っていて、プライド捨ててお金かけるスタンスで、楽しませてくれています。各チームも、サーキットに来られるお客様の為に、少しネタが入って来たところもありますね。これはこれで楽しいです。

決勝目前のウォームアップ走行。バタバタです。路面が乾いてきたかと思うと降り始めたり、難しいコンディション。そんな中、グリッドでスリックタイヤに替えたクルマもあり。ギャンブルに出るチームは、予選で下位に沈んだチームと理解していますが、19号車、2列目のスタートからのスリックは?意外でした。攻めた結果かと思いますが、これはもったいなかったと正直思います。これもレース、されどレースです。

決勝は、スピン、クラッシュが相次ぎ、3回もセーフティーカー導入。ステイしたチームが不利になったり、ピットインのタイミングで勝敗の行方が変わりました。スピンするタイミングも読める訳がないので、SCのタイミングに文句を言う訳にも行きません。そんなレースもあると…。

そして、終盤、ドラマチックSUGOとサーキットの掲示板が表示していましたが、ファイナルラップのSPコーナーで雨を降らすとは、最後までなんなんだーですよ。1号車ピットは悲鳴はあがるわ、コバライネン選手はへたり込むわでチカラも入り過ぎてチェッカーを受けたらグッタリしました(笑)。結果的に、いつものすごーいレースとなった訳ですけどね。

ファイナルラップの1号車、46号車の競り合い、2台とも居なくなったらどうしようと一瞬思いませんでしたか? 怖かった…。無事にチェッカーを受けたし、お二人の笑顔を見られたし安堵。ファンの方の目の前で起きたバトルに、ネット上には素敵なバトルの写真がアップされています。もうね、ほんといいシーンを撮ってるんですよね。プロのフォトグラファーの方々は、ウィニングランを終えパルクフェルメに戻って来るのを待ち構えている時間ですので撮れない時間。よろしければ、インスタグラムで、ハッシュタグ #GTカメラ部をぽちっとしてみてください。びっくりしますから。

混とんとした中で、「運」を味方につけ優勝、表彰台を獲得したチームのみなさま、おめでとうございます! 決勝、気づけばGT-R勢も46号車が2位、23号車は4位でフィニッシュしています。予選結果を考えると、なんと手堅い。この結果、よく覚えておいた方が良いかもしれません。

SUPER GT夏の3連戦、次は富士! 富士もまるごと熱くなること間違いなし!みなさまのお越しをお待ちしております!

SUPER GT オフィシャルサイト https://supergt.net/page

(写真 折原弘之、テキスト 大谷幸子)

[ガズー編集部]