関口雄飛選手今季2勝目!やっぱり験のいい菅生でした! ~スーパーフォーミュラ第6戦~

スーパーフォーミュラ第6戦が、9月23日(土)、24日(日)、スポーツランド菅生(宮城県村田町)で開催されました。「菅生」と言えば、やはり昨年のここでの勝利が記憶に新しい関口雄飛選手(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)。今回も、昨年に引き続き優勝し今季2勝目をあげました。2位には、2連勝からの連続表彰台ピエール・ガスリー選手(TEAM MUGEN)、3位には、久しぶりの表彰台、中嶋一貴選手(VANTELIN TEAM TOM'S)が入りました。

上記に掲載の写真、激闘のあとの星野一義監督の表情。このお顔を見ているだけでうるっと来ますが、今回は昨年と違ってほんの少しだけピンチの中での勝利でした。

今大会は、給油義務の発生しないレギュレーション。各陣営がどんなストラテジーを取るのか興味深いですよね、予選のポジションにもよりますが…。決勝前はクルマを傾けてガソリンを満タンにいれるチームなどもありスタートが待ち遠しかったです。しかし、いざダミーグリッドへ行ってみると、予選2番手からスタートの関口雄飛選手のクルマは、不具合があったとのことで絶賛メンテナンス中、バラバラでした。なかなか、目を疑う光景が広がっていました。決勝朝、フリー走行でクラッシュし、レース直前のウォームアップ走行には間に合って出走。そんな中で、メカニックが不具合を発見したとのことで、その程度はわからないにしても心配しました。チームのみなさんもかなりバタバタな一日になったと思います。

レース後の優勝会見で、星野監督はガソリンの残量の心配があったことをお話になりました。終盤、一気に関口選手のペースが落ちたのは燃費走行に切り替えたから。そんなことなど当然知らないまま、残り10周でトップ関口選手のチームインパルのピットへ向かった私でしたが、ピットの異変にはやはり気づきました。あれ?なんか違う…。

昨年は、ピットへ行ったらチームの高橋工場長はサムアップしてくれたんですよね、圧勝でしたのであとは見守るだけだったから…。もちろん、レースは最後の最後まで何が起こるかわかりませんが。今回は、みなさんドキドキ。こちらもその雰囲気を肌で感じ当然落ち着かない訳です。残り数周で星野監督がサインガードからピットへいらして、「大丈夫燃費走行に切り替えたから…」とスタッフに告げていましたが、落ち着くはずもありません…。

最後、クルーが見守る中でチェッカーを受けましたが、あの時のスタッフのみなさんの安堵に満ちた表情…。会見、インタビューなど、ガソリンの件で関口選手に負担をかけた事を、星野監督が詫びていました。パルクフェルメで監督が関口選手を呼び寄せるシーン…。いつものように愛が感じられ、勝負ごとの中に見え隠れする人間の感情が大好物な私としては、現場でまたその熱を感じて、今回のレースを終えることができました。

レースは残念な事もたくさんあって、非常に速いペースで走っていたアンドレ・ロッテラー選手は、ピットロード速度違反、ポールポジションからスタートのニック・キャシディ選手もスタート手順違反でペナルティ。ただただ、もったいないことしましたね。無給油作戦もうまく行ったチーム、功を奏さなかったチームとありました。これもレースです…。

ポイントリーダーの石浦選手(P.MU/CERUMO·INGING)は、スタートでクルマが動かなかったとのことで大きく後退し心配しましたが、チームが苦手な菅生をチームメイトの国本雄資選手と共に攻略しましたね。6位に入り3ポイント獲得。この3点、大事。ポイントリーダーのままで、最終戦に臨むことになります。

0.5ポイント差でランキング2位につけたのが、ピエール・ガスリー選手。本当にすごい。2連勝のあとの2位と、走ったことのないサーキットで成績を上げるのはやっぱり別格。そんな彼に待ちに待ったF1昇格の吉報が届きましたが、スーパーフォーミュラもタイトルがかかってますね。どうも最終戦の鈴鹿は、欠席せずにこれをしっかり取りに来る? トヨタ陣営もこれを阻止しなくては!ってか、最終戦めっちゃ楽しみ!

ランキング3位は、フェリックス・ローゼンクヴィスト選手! こちらも海外からやってきた別格なドライバー。決勝は、頭脳を使って上位に必ずやって来るイメージがつきました。コツコツポイントを積み重ね、大物ルーキーもチャンピオンを射程に捉えましたね。素晴らしいです。

今季のスーパーフォーミュラ、みなさんご覧になっていただけてますでしょうか?現地は無理でも、テレビで生中継もあるんですが、非常におもしろいんです。激戦!っていつも激戦! とうとう残り1戦を残すのみ。状況を考えないでいうと、もうちょっとレースが見たいですね。せめてあと何戦か増やしたい(笑)。無理か…。

最終戦の鈴鹿は、熱いこと間違いなし!ぜひ、みなさんいらしてくださいね!お待ちしてます!

(写真:折原弘之、テキスト:大谷幸子)

[ガズー編集部]