尊敬しかない!諦めないメカニックたち! ~SUPER GT第7戦 タイラウンド~
SUPER GT第7戦 10月7日(土)公式予選、8日(日)決勝(66周)が、タイのチャンインターナショナルサーキット(ブリラム県)で行われました。
関係者がタイ入りしてからの数日は、昨年とは違い毎日スコールに見舞われ例年の暑さはどこへやら…。日に数回も降られることで、天気予報も当てにして良いのかしない方が良いのか…。各陣営は、いつも以上に難しいタイヤチョイスを迫られました。予選は、読みを外したチームや、決勝ではレース直前に降りだした雨に、レインタイヤを装着せずに、あえて下位からの追い上げにかけスリックタイヤを履くチームと、それぞれ戦略も別れました。
GT500クラス、ポールポジションを獲得したのは、37号車 KeePer TOM’S LC500(平川亮/ニック・キャシディ組)。今般、ウェイトハンデが半減したとは言え、他よりも重い中でのポール獲得。LEXUS勢がシリーズ序盤を順調に戦い、ウェイトをおろしてもやっぱり怖い存在となることを最終戦前に感じる結果でした。そして、何より若さと速さのある二人。勢いがありますね。二人のドライバーの相性も、のびのびやっていて非常に良い気がしますね。これは憶測ね。
そんな二人に、決勝直前、ウォームアップ走行が終わりグリッドに向かおうという際にクルマに不具合が発生しました。37号車のピットで、クルーのただならぬ空気を感じました。そっと見届けようと思うにも、作業が終わる気配がありません。TRDのメカニックたちもたくさん集まり作業を開始、緊急事態発生にピット前は人だかり。テレビカメラも来ました。そのうち状況はつかめたのですが、詳細は、きっと放映されるであろうGTプラスオンエアーに期待です。
TRDメカニックが離れたあと、チームが補修作業の続きを始めました。チーフメカの「あと2分あるから…」落ち着いて…と続けたような気もしますが、クルマを整備する音にかき消されてしまいました。逆に、あと2分しかないよという絶望感にも苛まれました。メカニック目線で、あれはもうダメと言っていた方もいらしたし、37終わった…の声も。
バタバタの中で、そこだけスポットライトを浴びているのに妙な静寂がありました。例えどのチームに起きようとも、レースを目前にして走ることが出来ないのはあまりにも無念…。と思っていた矢先、汗いっぱいのメカニックたちがピットの前にクルマを出しました。グリッドに送り出す準備が出来たのです。他のクルマがコースインしていくのを見届け、37号車はポールポジションですから、最後にグリッドに向かいました。
ただただ、びっくり!間に合いました。ちょっと乱暴に言うと、“スゲーよメカニック!”と言った方が伝わる感じ。短時間で頭と手を使って猛烈に作業をこなしたメカニックたちの顔は、とても凛々しかったですホントに。極限の状況を切り抜け士気もますます揚がったところですが、戦いはまだ始まっていません…。無事に走ってくれたらという思いで自分もグリッドに向かいました。
グリッドに全車が付くと、そんなことなどなかったかのように、どのチームも通常通り同じベクトルに向かって作業をしていました。ほどなく襲ったスコール。最初雨脚も弱かったので、すぐ上がるだろうと勝手に推測。ところが、雨はしだいに強くなりウェットコンディション。限られた時間の中で、タイヤの選択が迫られたわけです。
レースは、序盤スリックタイヤで賭けに出たチームにはアドバンテージはなく、レインタイヤ勢に引き離されていくばかりでした。6周目でGT500クラスのスリック組は、ラップダウン。驚く光景でした。その後、大きな混乱もなくレースは運び、37号車がポールトゥウィン。GT300クラスは、51号車が優勝と、揃って今季2勝目をあげました。
レース詳細は、SUPER GT 公式サイトで(https://supergt.net/)。
という訳で、ランキングを確認願います。どうですか?
〇GT500クラスランキング(https://supergt.net/results/driver_ranking/2017/gt500)
〇GT300クラスランキング(https://supergt.net/results/driver_ranking/2017/gt300)
もうね、来るしかないでしょ!タイトルの行方をツインリンクもてぎで、一緒に見届けましょう! という訳で、かっこいいGTタイギャラリーを作りました。どうぞ! もてぎで会いましょう!
(写真 折原弘之、テキスト 大谷幸子)
レポーター(お)ねえさん・大谷幸子
随時、クルマに関する様々なイベント・テーマでレポートしていきます!
[ガズー編集部]
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