偵察じゃないよ!日産モータースポーツイベントに行って来た! ~日産自動車モータースポーツ活動発表会~
先般、日産自動車グローバル本社ギャラリーにて開催されたモータースポーツ活動発表会に行って参りました! 我が家からなかなか身近な場所にありましてね、よく日産グローバル本社は訪れております、徒歩で…。本社2階の通路は、横浜駅からみなとみらいへ抜け一般の方でも通り抜けが出来るんです。この発表会には初めて行きました。既に体制は発表になっているとは言うものの、シーズン始動記念イベントは、ワクワクします。ファンのみなさんのような気持ちで、見て参りました。イベントは、見るだけでも勉強になりますので。
スーパーGT GT500クラスの日産陣営の監督のみなさまは、モータースポーツを引っ張って来たレジェンドだったり…、キャラのたつ方ばかりでして、ひとつひとつの言葉が業界にとっても貴重だと常に思っています。トークショーで出て来た私のびっくり…。星野一義監督や長谷見昌弘監督がお持ちだった、“昔の時代はこうだったという話は、今の時代にそぐわない”という感覚は、とても柔軟で驚きました。むしろ、それに習えと発言しても誰も文句言わないと思うポジション。 何気なく発していましたが、驚きました。今季はチャンピオン奪回に燃えている訳で、ファンのみなさまに向け非常に熱~い言葉を残していらっしゃいました。
スーパーGT GT500クラスのドライバーの方々やGT300クラス、GT-R開発ドライバーのみなさまもドライバートークショーとして2回に分けて出演されていました。ドライバー同士のコミュニケーションは、メーカーを軸にこれまでも繋がっていますが、同メーカー内の移籍と育成ドライバーの昇格ということで、関係を全く心配するような事はなく、さらに強固になったのかもしれませんね。良い雰囲気の中、イベントは粛々と進んで行きました。みなさん!今年もよろしくお願いしますね。
そんな中で、最強のGT-R GT3の18年モデルがいよいよデビューするというお話に聞き耳を立ててみました。
GT-R GT3 2018年モデル主な改良点。
〇剛性の向上
〇オイルパンを取りエンジンをドライサンプ化
〇上記の改良により、ラジエターの搭載位置が、130mm下げられた
〇ラジエターの位置変更により、スペースが確保され冷却効果も向上
〇エアフローも有利になり、ダウンフォースへ好影響
〇前後も150mm、車体中央に移すことで、低重心化・重量配分を最適化
〇サスペンションの改良
〇車両姿勢に影響されない安定したダウンフォースの確保
〇軽量化とフロントまわりの補剛によるねじり剛性の向上
〇トランスアクスルの変更
〇コクピット内の居住性の向上
〇ステアリングの変更
〇最新の安全規則への対応
〇信頼性の向上
などなど、書き足りないですが大幅に改良され、思うのはGT3マシンは各メーカー百花繚乱。スーパーGTの300クラスは国内外のメーカーが揃い華やかだなと。こちらの開発を担当した柳田真孝選手に、GT-R GT3の感触を少し伺いました。
「まず、シェイクダウンのアウトインの際に、全然違うなと感じました。セッティングをしていない段階でもクルマの姿勢は乗り始めでわかるので、これはイケるという大きな感触がありましたね。前のクルマと比べてもフロントが入りますが、新しいクルマは軽さもあり素直に入ります。前のモデルだと、そこの反応が遅れて来ていましたが、エンジンの搭載位置を変えたことで、圧倒的にフロントが入るので、コーナリングに大きく影響が出ているはずです。ダレが乗っても違いはすぐにわかり、間違いなく向上していると思っています。
今までのGT3は、市販車に限りなく近かったのですが、これまでよりもGT3っぽくなって、他メーカーにクルマが近づいたと思います。かと言って、行き過ぎた開発で、プロのドライバーだけが速く走れるクルマではダメなんです。誰が乗っても速いというのが、GT3の開発のコンセプトですので。自分がいろんなメーカーのクルマのGT3の経験があるので、フィードバックできたと思いますね。
テストのタイムを見ていると、レベルが上がって一世代前のGT500クラスのクルマにタイムも近づいたと思います。BOP(性能調整)もありますので、開発もある程度の所まで。距離は、そんなに走ってはいないのですが、これからは実践(レース時)でさらに開発を進めていくことになりますね。
昨年の3月にこのクルマの開発に参加し、前のGT3車両開発にも関わりましたが、ここまで深く関与したのは初めてです。以前よりも、わが子を送り出す感覚は強いですね。もちろん自分自身で乗りたいですが、それよりもコンセプトを考えると、他の方がチャンピオンを獲得したりすることが、自分にとってもうれしい成果となりますね」
ありがとうございました。今年もGT3車両が続々とデビューしていますね。新型も旧型も元気に走っています。スーパーGTだけではなく、スーパー耐久も、とにかくサーキットでGT3車両の活躍も見届けてください。もちろん!柳田真孝選手のご活躍にも期待しています!韓国でもレースを続けられるそうですよ!
毎年、この場に日産ファンが集結し、なおかつ決起集会もしているというメーカーとファンとの熱い絆。なかなか続けられるものでもなく、両者どちらの面から見ても理解があるがゆえに成り立っている活動ですね。今年も手強い日産勢と、バチバチなレースを楽しみにしてますね!
そうそう初めてこのイベントでは、日産応援団の方々に段取りをいろいろ教えていただきました。助かりました。またサーキットでお会いしましょう! それでは、また!
(写真、折原弘之 テキスト、大谷幸子)
レポーター(お)ねえさん・大谷幸子
随時、クルマに関する様々なイベント・テーマでレポートしていきます!
[ガズー編集部]
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