雄飛の14番手からの2位表彰台は、びっくりでした!  ~スーパーフォーミュラ現場レポート~

こんにちは!スーパーフォーミュラも開幕し、本格的にモータースポーツシーズンがスタートしました。とは言え、今季はオフシーズンからとても慌ただしく、タイトなスケジュールの中を動いていたので、自分はすでに開幕した気分でした。しかし、あらためて開幕戦の戦いを見ていると、空気も違うしやっぱりいいですね!現場にいながら、早くレースが見たい!と設営の金曜日から思っていました!同じ思いの方が、2日間で5万6千人! 2輪も一緒に見られる鈴鹿は、とても楽しかったです!

スーパーフォーミュラの予選は、ホンダ勢が上位を占め、少しこれまでと勢力図は変わった感がありました。私だけではないですよね、そう感じたのは。もちろん、ずっとトヨタ優勢で行く訳はないのですが、近年、戦績から見るにそうでして…。

スーパGT開幕戦に引き続き、予選が奮わなかったトヨタ陣営、元気のない週末でした。チャンピオンである石浦宏明選手は、どう攻略するんだろうと思っていました。予選が終わりパルクフェルメから戻るところで、タイヤが厳しい旨を語ってくれましたが、チャンピオンカー担当のエンジニアの村田卓児さんと何かひねり出すのであろうと身勝手に予想。トヨタ勢がいくら沈んでも、這い上がるチカラのあるのが、チャンピオン1号車。それはひしひしと感じます。昨年の夏のもてぎラウンドで、下位から追い上げたことを鮮明に記憶しているので、ただでは転ばない強さがありますよ。ミディアムタイヤでスタートしてましたね。

それと、もう一人予選Q3まで進出した中嶋一貴選手。同じく頭をひょいとひねりつつ、予選後ピットに戻っていかれましたが、こちらもチームで何か対策考えるんだろうと思いました、鈴鹿は得意なイメージがあるので。しかし、こちらは、良いとこナシとドライバー、エンジニア口を揃えて言っていました。これから打開策を探ると。

決勝。追い上げ体制のトヨタ勢は、11台中8台がスタートからソフトタイヤを装着しグリッドにつきました。テストの時はあまり持たないとか、むしろタレるタイヤを作ってもらって、レースをおもしろくしたいと語っていたドライバーたちだったので、とにかく最初のレースがどんな展開、どんな結末になるのか早く見たかったです(笑)。せっかちね…、ほんと楽しみだったのよね。

びっくりな追い上げだったのは、チーム2台の速さは理解してはいましたが、予選沈んだから、鈴鹿は厳しいかなという思いで見ていた19号車関口雄飛選手。決勝はなんと2位! 14番グリッドからのスタートは、まさか表彰台なんてとノーマークだったというのが正直なところ。鈴鹿が苦手なイメージがついてましたからね。スーパーフォーミュラ参戦初年度に、タイトル争いに加わる大物ルーキーでしたが、むしろ最終戦の鈴鹿は、全く良いとこナシでした。意外過ぎました。菅生なんかびっくりするほどパーフェクトに走ってたのに。

(こちらは私の撮影。向かってマシンの左脇にいらっしゃるのが柏木エンジニアです)
(こちらは私の撮影。向かってマシンの左脇にいらっしゃるのが柏木エンジニアです)

19号車柏木良仁エンジニアによれば、関口選手は今季参戦3年目。過去2年4大会鈴鹿でレースをしていますが、0.5ポイントしか獲得してないとのことで、今回はポイントを獲得する事を目標にして来たそうです。ハードル下げたんですねえ。でも、燃費走行が功を奏しましたね。タイヤマネージメントも。解説を聞いてる限り、17周くらいのライフと思われるソフトタイヤ。雄飛は、確か24周も持たせたよね。ピット作業もミスなく送り出し、チームメイトの20号車との接触も幸いダメージがなく、後半も燃費走行で走った結果が2位。レース全般、バトルはさほどなかった気がしますし、燃費走行は、ひょっとしてストレスがたまるものかもしれませんが、タイヤマネージメントと両方、ほんとドライバーさんあんな高速の世界に身を置いているのに頭を使うお仕事。おめでとうございました。今季は、チャンピオンもしっかり視野にいれて欲しいですよね!

(こちらも私のスナップ…。もっとかっこよく撮りたかったのですが…)
(こちらも私のスナップ…。もっとかっこよく撮りたかったのですが…)

そうそう星野監督の懐の深さは、いつも通り健在でした。ドライバーのミスも攻めた結果なら大いに称え全く責めない姿勢は、ドライバー冥利に尽きます。監督ご自身に身を置き換えた考え方ができるから、安心してチームに命も預けられますし。平川選手も速さは随所で見せていて、関口選手も大いに刺激されているはずですので、今季は楽しみね!

シーズン始まったばかりですが、全レース7戦! もう残り6戦です。2スペックタイヤの運用で、開幕戦から別れたそれぞれのチーム戦略。難しく考えずに、話題にできるよう早く慣れなくては! それでは、また!

(写真、折原弘之 大谷幸子 テキスト、大谷幸子)

[ガズー編集部]