新経営体制にも期待のトムス1-2フィニッシュ ~スーパーGT (お)ねえさん目線コラム~
- (この写真だけ私撮影…)
みなさま、こんにちは!タイトルに、あえて経営体制という言葉を付けてみましたが、いかがお過ごしでしょうか。
まず、先般のスーパーGT第5戦、富士500マイルレースですが、あれこれありましたが、最終的に下馬評通り36号車中嶋一貴/関口雄飛組が優勝、耐久レースは手堅く戦い上位でフィニッシュがお家芸のトムスですが、鈴鹿千キロ無き今、ピット作業に若干タイムロスがあったにも関わらず、上位のまさかの戦線離脱にも助けられ、富士500マイルを制しました。2位には、ウェイトハンデ・燃料リストリクター制限も凌駕する速さの1号車、平川亮/ニック・キャシディのチャンピオンコンビが入り、トムス1-2フィニッシュ!と、大団円でございました。
第5戦終了時点でランキングも1号車、36号車のワンツーになりました。中嶋選手は欠場がありランキングはチームメイトの関口選手と異なりますが、その関口選手は、今年、トムスに移籍したばかりで、チャンピオン争いに名前を連ねました。残り3戦が楽しみです。チームでバチバチもありかな?
さて、初の500マイルレースはいかがでしたか?個人的にあっという間でした。耐久レースとは言え、スーパーGTですから、ずっとスプリントレース!800キロ、4時間40分全開でしたよね。タイラウンドから日本に帰って来て久しぶりのレースでしたが、相変わらず、かっこ良かった。でも、切ないことが多くて、涙がこみあげて来ることもありましたけどね。それは、またいつか。
さて、ちょっとワクワクしたことがありましたので、コラムを。とは言っても、生々しい言葉で綴りますので、お許しを…。富士でバタバタしながらも、アンテナを立てておりました。そして食指が動いたのは、タイトルにあるレーシングチームの「トムス」のことです。日本屈指の名門レーシングチーム、トムスが変わろうとしている、いや変革の時を迎えたのです。
トムスは、ご存じかもしれませんが、この春、新社長に谷本勲氏を迎えました。新体制となった訳です。日本のモータースポーツを黎明期から支えてきたこのチームは、いやトムスだけではないと思いますが、そろそろ、オーナーの年齢なども考慮すると、今後の経営について考え始めている時期かと思います。業界の動きも、過渡期なのかもと思うことが多々ありますが。
そんな中、トムスもチームの将来について動きがあるらしいと、昨年、まず噂が耳に入って参りました。噂レベルのようで、本気のようで…。どうなったかなと思いつつ、シーズンに入り忙殺されすっかり忘れておりました。
しかし、この春、発表になりましたが、噂ではなかったのです。トムスは、モブキャスト・ホールディングスの傘下に入りました。子会社になった訳です。エンターテイメント事業を展開する会社で、当初は大丈夫なの?と思いました(他意なく…、ホントごめんなさい)。買収というと、ネガティブに捉えてしまいます。敵対的買収などという言葉があちこちで元気だから…。将来、舘さん(会長とフツーに呼んできた舘信秀氏、現在、ファウンダー)がいなくなったら、トムスはなくなるんじゃないの?くらいのことを、私だけではなく(ごめんなさい)業界が思っていた感じ。だってあちこちで聞かれましたもの、トムスどうなっちゃうの?って。わたしは、フリーランスの身で知る由もないのですがね…。
“新しいこと”“新しい人”に対して、警戒心を抱くのは、防衛本能で当たり前っちゃ当たり前。到底、悪く言う気はさらさらなくても、用心してしまいます(ごめんなさい)。モータースポーツ業界は、ニッチな業界で、みんなで支え合って来た、言い方悪いけど「村社会」(ごめんなさい連発)。ただ、それが視野を狭くしちゃっていると感じる事も、この業界の隅っこにいて正直感じることがあります。まあ、私も元は都市銀行の外為OLだったから、知識に偏りはありますが(笑)。
話を戻して…、しかし、取材を進めて行くうちに、良い意味で裏切られたんです。エンターテイメント事業を展開するトムスの親会社(またまた、生々しい)は、モータースポーツが大好きで、“トムスを買うこと”(生々しい…)に対して、「可能性しかないじゃん!」という思いで経営に参加したそうです。だから、強いままのトムスで居てくれないと困る!と。
老舗チームの誇り、強さをバックアップする体制で、これまでやって来られなかったことに着手してくださるそうです。ドライバーの方がトムスで走りたい!また、トムスで働きたい!と思う方が集まる。例えるなら、行列のできるトムス…、そう思ってもらえる魅力のあるチーム、会社作り、事業、に邁進して行かれるそうです。クルマづくりも今まで以上にね!
レース業界、キャパは小さいですが、どのチームも頑張っています。それはレースに参戦することに重きを置き、その他のこと、スポンサーへのホスピタリティや国内のトップチームとは言え、認知度はモータースポーツ自体、低く、それを広めることには、これまでのトムスでも着手できていませんでした(ごめんなさい)。クルマを速くする、レースに勝つことはあんなに得意でもね。
これから、もっともっと“トムス”を世に知らしめる活動をやってくださるそうです。リップサービスではないというのも、現場で自分の目で見て、肌で感じわかりました。安心したからこそ、コラムを書こうと思ったわけです。富士500マイルの1-2フィニッシュが、おまけになってしまうコラムで申し訳ないですが…。
もうここまでで、かなり失礼な表現だらけ、各方面にお詫びいたします。わかってもらいたいので、単刀直入に書きました。
少しでも広めたい…。実は、わたし個人でも思ったことがありました。10年以上前に、まだSNSが世に認知されていない頃、誰もやっていなかったチームブログやツイッターを、当時このチームで広報のお仕事をさせていただきやっていました。速報のない時代に、速報も流していました。昔は、速報流すな!の時代でしたよね、録画でOAされるテレビがつまらなくなるからということで…。
情報の無い国内レースの速報を流したい!と話した当時、チームは、当初何だそれ?状態でした(笑)。でも、意志を勝手に貫き、マカオグランプリに行っても、以前は音声Liveしかなかった時代にチームブログを事前に用意していって、ガラケーでガンガンアップして、2008年のマカオGP優勝を日本に配信したんですよね。
スマホがない時代ですから、写真をパソコンに取り込んだりで、非常に手間がかかりましたが、楽しかったんですよホントに。誰もやっていないから。スーパーGTのマレーシアラウンドなんかも海外からリアルタイムに配信してました。そのうち、チームがネット回線だけは死守してくれるようになってね…。スーパーGTでは、脇阪、ロッテラー黄金時代をお伝えしていた思い出が。懐かしいね。チームの名前を広めたい一心でやっていました…。かなり小さな事しかできませんでしたが、仕事の内容が変われど、今もモータースポーツ愛は変わらず、細々頑張っております。このチームが原点ですホントに。
新たな道を歩み始め、経営もろもろ、何も心配も要らないという安堵感と共に、書かなくちゃ!と思った訳です。提灯記事にもなってないけど(汗)、この気持ちは、わかってくれる人だけで良いので、共有していただければと思います。長くなりましたが、これからも応援しておりますので、今後の展開を楽しみにしております!そして、この業界も牽引していって欲しいですね!そのうち、またチームの紹介などもできればと思います。他のチームもね! 長くなってごめんなさい!
(写真:折原弘之・大谷幸子 / テキスト:大谷幸子)
レポーター(お)ねえさん・大谷幸子
随時、クルマに関する様々なイベント・テーマでレポートしていきます!
[ガズー編集部]
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