潮流を捉える ~SUPER GT、スーパーフォーミュラを勝手に見守る一ファン考~
大阪オートメッセの出張から帰還しパソコンに向かっています。イベントの仕事は、レースウィークとは全くココロの持ち様が違うのですが、角度が全く違うところで、それこそ、まるでレースウィークのように気持ちが行ったり来たりの時間を過ごしました。
ちょうど帰って来てからYouTubeで 見た、フィギュアスケート宇野昌磨選手が、4大陸選手権で今季最高の得点を叩き出し、演技終了後、崩れ落ちたシーン…、感動的でしたが、その際に流れていた、月光ですよ月光!使用した曲の「月光」の調べで、ピアノのキーを叩く感じが、問いかけられているようで…心揺れ揺れの私です。
先週9日に、日産自動車さんの体制発表がありました。ドライバーラインナップにお名前がなかった本山哲選手。昨シーズンを持ってGT500クラスを引退ということになりました。オフシーズンは、さまざまな噂が流れ、正式発表で、根も葉もない噂に決着がつくわけですが、これは嘘であって欲しかったですね。
その日、オートメッセのSUPER GTブースの控室に、GTアソシエーションの坂東正明代表がおられまして、「今日、この後日産さんの発表!」という話をみんなでしていました。まだ時間前だから、そこに触れたらダメですよ~なんてことを、フライングキングの前でサクッと。その後、メインステージのトークショーへ移動し本番を迎え、ステージではいろいろと楽しいお話をしてくださったのですが、最後にこの話題に触れました。やっぱりフライングキングは期待(?)を裏切らなかった(笑)。時差という事にしておりましたが、西の方が早いという珍しい時差でございました。
懐の深いお話でね。SNS用に動画を撮っていた私は、ダメだ…この動画フライング過ぎて使えないと思った矢先、ハートのこもった言葉がザクザク。動画撮っておいて良かったという想いとなりました。こちらにあります、ご覧ください。
▽SUPER GT公式ツイッター
URL:https://twitter.com/SUPERGT_JP/status/1094229914109132800
モータースポーツは、仲間で繋がっている世界。そこには熱い情熱を持った人間たちが集っています。狭い業界ではありますが、“昨日の敵は今日の友”、業界を支える同士となって歩んでいたりします。まだまだパイも小さく歴史が浅い分、先人のお力が必要。技術は、日進月歩、進歩のみですが、人はそんな簡単に育たないので、本山選手のような輝かしい戦績を残した現役の気持ちに寄り添える人間は、このまま君臨して行って欲しいです。
絶対望んで引退したとは、思ってないです。GT500クラスという舞台からは降りるだろうけど、まだ現役を望んでいると思うんですよ。衰えは感じませんから、GT300 クラスでもバリバリで行けそう。他のカテゴリーでもね。業界も、今後を考えるこの引退は、大きな波がザブーンと来た動きでしたね…。
そんな中で、他メーカーからの移籍組が、日産のGT500クラスに入りました。もうご存知ですよね、平手晃平選手とジェームス・ロシター選手が他メーカーで返り咲き。昨シーズン、GT500クラスのレギュラーシートを失った二人です。これ驚きませんか?冷静に考えると、レクサスはドライバーを放出するほど余裕があるのか? いやいや、そう考えるのではなく…。
トヨタ陣営はドライバーの育成を、やって来ています。これは、関係者の努力の賜物。実戦ですぐに活躍できるドライバーを、しっかり育てています。今季も若手二人、坪井翔選手と中山雄一選手がGT500クラスへステップアップしました。多分、予算は以前ほど潤沢ではないはずです。それでも、続けて来たこと、継続はチカラなりだと思います。それがあるからこそ、もちろんコレだけではないけれど、ドライバーの移籍もあるという事です。新天地で頑張って欲しいですね。ちゃんとやらないと、アドバイザーとなった本山選手が。GT500クラスに復活しますからね!
ホンダさんは、若手の波が押し寄せました。海外経験を積んだ牧野任祐選手がGT500クラスとスーパーフォーミュラのシート獲得!そして、福住仁嶺選手もGT300クラスとスーパーフォーミュラのシートを獲得しました。特に、スーパーフォーミュラでは、ホンダ陣営は、5人の外国人選手がシートを獲得。これは新しい流れで、F1にも参戦しているホンダさんならではと思います。このザブーンと来た波は、日本人としてかなり焦りも感じました。日本人にこだわるのもどうかと思いますが、いやそこはこだわらなくては文化が廃れます。日本人も頑張って、波に乗って行ってくださいね!
日本の4輪のトップカテゴリー、SUPER GTとスーパーフォーミュラに押し寄せるさまざまな波。久しぶりに、心がざわつきました。大シャッフル。この波を捉えていくのは誰なんだろう。波を掴むのは大変。乗るのは容易い(たやすい)です。この違い…。
波に乗るのは、彼らの身体能力。ドライビングスキル。その前に波を掴むチカラ、その時代の環境下に存在することが必要と考えます。世界のモータースポーツに参戦している3メーカー。とても大きな流れの中にいますが、国内もドライバーさんご自身やそのモータースポーツの存在価値を、しっかりアピールして行って欲しいと願っています。
本山選手の影響なのか、何かリスタートにも感じる今年。また、立川祐路選手のように、星野一義監督に続く現役を長く続けて欲しいドライバーと、プロとして頑張る若手をみつつ、しっかり波を捉えて欲しいと思う「今」でした。今年も、私は、そんなみなさんをそーっとサポートできればと思います!また長くてごめんなさい(笑)。
(テキスト / 写真:大谷幸子)
レポーター(お)ねえさん・大谷幸子
随時、クルマに関する様々なイベント・テーマでレポートしていきます!
[ガズー編集部]
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