魅惑のオーバーテイクとルーキー開花! ~スーパーフォーミュラ第4戦現場レポート~
スーパーフォーミュラ第4戦が富士スピードウェイ(静岡県駿東郡小山町)で開催されました。決勝は、残念ながら雨…と天候には恵まれませんでしたが、終わってみればなかなか見どころの多いレースとなりましたね。また魅惑って使っちゃった…、では、簡単に振り返ります!
- 全く見えませんね…
雨ですんごいウォータースクリーンでした。あれで前が見えるのかというところですが、当然ポール to ウィンを飾ったアレックス・パロウ選手(TCS NAKAJIMA RACING)が少し視界がいいだけで、ほかのドライバーたちは全く見えませんよね。
他のドライバーさんたちは、シャワー、洗車機の中?というコレばっかりはどうにもならないコンディションでしたね。
- 優勝したアレックス・パロウ選手:TCS NAKAJIMA RACING
そんな中のレースは、なんと表現したらいいんだろう。ちゃんとレースを全うした!こんな感じでしたか。荒れなかったし、何よりレースがちゃんと出来ていたので、目指していたところになったのではと思います。お客様には、雨を考えるとやっぱり悪天候は気の毒でしたが…。
決勝の直前の湿度が下がり空気がカラッとした感じは、誰もが天候が回復すると思ったよね。絶対晴れてドライになると私も思ったから。あの天候だけは未だ不思議。ウォームアップで、ドライタイヤの皮むきしちゃったチームもあったじゃない。ね!
- 小林可夢偉選手:carozzeria Team KCMG
でもって決勝。まず、今回のこちらの方、お見事でした。予選は撃沈で、決勝のセットアップの変更からオーバーテイクシステム(OTS)を武器に13台抜きをした小林可夢偉選手(carozzeria Team KCMG)。
スピンを誘発して危険なので、OTSの使用には慎重だったみたいだね。そして、予選のダメさ加減をご自身で引き合いに出し、謙虚に反省のコメントを述べていました。予選何してたんだ?って。
チェッカー後の生の声を拾いたかったのですが、私はパルクフェルメに走って、そのままずっとルーティンの仕事だったので、ピエール北川さんのサーキットレポートを視聴させていただきました。こちらご参考…。聞きたいことを全部話してくださってますね。
“仕掛ける”なんて言葉、萌えます。感動とかどうでもいい!勝ちたいだけなんてとてもドライバーらしくて好き。常に抜きに行く!そこが彼の魅力!
他のドライバーももちろんそうですが、クルマからも気持ちが伝わってくるっていうのかな。気持ちむき出しで見ていて気持ちがいい!今回もお見事でした。
どんだけ速いのよって思いましたが、初優勝はぜひ今季中でお願いしますね!待てないからね、おばさんは。
- 中嶋一貴選手:VANTELIN TEAM TOM’S
中嶋一貴選手(VANTELIN TEAM TOM’S)も最後までバトルを展開、10番手から5位フィニッシュでした。こちらも予選が悔やまれますね。やっと今季のスタートラインに立った感あり。近年、スーパーフォーミュラは苦労していますが手ごたえありましたかね。
- 優勝したアレックス・パロウ選手:TCS NAKAJIMA RACING
毎戦、予選結果は恐ろしいほど僅差。マシンのポテンシャルを最大限に引き出す…人にもクルマにも驚き…。やろうと思ってここまでできるんだと、毎回、同じ感想です。摩訶不思議。
そして、SF19初年度、攻略競争はシーズンを折り返しましたが、中の人の言葉を拾うたび、あぁ、苦労しているなあと感じつつ、その初年度というのがキーだとも思います。
若手エンジニアにもチャンスがあるということで、今回、優勝のパロウ選手のご担当は若手の加藤祐樹エンジニアでした。お話ししたことはないですが、せっせと頑張っている姿をお見かけします。
- アレックス・パロウ選手:TCS NAKAJIMA RACING
パロウ選手は、GP3から2017年に日本に来てF3を走っていましたが、常に速く名前をすぐ覚えました。
今季、このカテゴリーにステップアップしてからも、プレシーズンテストから上位というかトップタイムでモニターの一番上に名前があるのをよく目にしました。注目の的だったと思いますので、勝つのは時間の問題でしたが、今回、形になりましたね。
とても笑顔が素敵。話し方もかわいいし、ファンサービスは神対応とネットがそのキュートさにざわつく感じ。誰タイプだろう…ちょっと思いつかないですね、なかなかいないタイプ。
レースウィークをまるごと楽しんでいると勝手に思っていますが、そんな22歳。今回は、ファミリーが来日していましたが、記者会見で、できればいつも見に来てほしいと話していました。家族の応援が心強いのは、誰でもそうですしね。
- 中嶋悟監督:TCS NAKAJIMA RACING
そうそう、記者会見でパロウ選手の所属するチームの中嶋悟監督は、タイムレースで周回数が短縮されたことは、ドライバーには秘密にしていたと述べていました。
ここまでトップできて、最後、ミョーなことをしたら水の泡ですものね。どのチームもドライバーのメンタルコントロール、慣れてるなあって思いました。おめでとうございました!
- 坪井翔選手:JMS P.MU/CERUMO・INGING
そして、トヨタ勢のルーキー坪井翔選手(JMS P.MU/CERUMO・INGING)が2位表彰台を獲得しました。おめでとうございます!
彼は、前戦のオートポリスで予選2番手でしたが、あれは雨の予選でピットの位置が良かったからと謙虚にコメント。確かに、予選は荒れ荒れだったのですが、今回の2位は満を持して…。本人も、実力で獲った2番手に自信を持っていました。
- 3位表彰台のニック・キャシディ選手:VANTELIN TEAM TOM’S
レースは、燃費走行で大変だったようですが頑張りました。レース終盤ニック・キャシディ選手が背後に迫った時は、抜かれるかもと思ったそうですが、きっちり抑えました。
レース中盤だったら抜かれてましたね、とあっさり。物怖じしないし、いつもコメントもしっかりしていて、聞きにくいことにも嫌な顔ひとつせずきちんとと答えてくれます。
- 坪井翔選手:JMS P.MU/CERUMO・INGING
トヨタ勢、天才!な小林可夢偉選手、関口雄飛選手と同系列なのが、山下健太選手。頭脳派優等生なのが中嶋一貴選手、石浦宏明選手、坪井翔選手のように思えます。
もちろん、みんな天才で頭脳派だからトップカテゴリーに参戦しているのですが、顕著に感じるというか…。揚げ足取らないでね。そんな感じがしてしょうがないです。他のドライバーをどう分けようと、今、思っていますけどね。
坪井選手、今年SUPER GT500クラスにもデビューしてますが、なかなかいいんですよ。ざっくりし過ぎた感想ですけどね。周囲から声を拾ってますけど、楽しみでしょうがない。
ルーキーは、潜在的なそんな要素をチラチラさせてくれた方が、周りの大人は萌えます。
シーズンの折り返しでルーキーがワンツー。こんなの偶然ではないはず。めきめき頭角を現すことで、このシーズンが盛り上がっていけばいいなあと思っています!
新車SF19のシーズン、残り3戦となりました。毎回、想像もつかないリザルトになるのですが、ぜひ観に来てほしいです。夏休み中は、ツインリンクもてぎで開催!8月17日(土)、18日(日)ですよ!サーキットでお待ちしてます!
(写真:折原弘之/テキスト:大谷幸子)
レポーター(お)ねえさん・大谷幸子
随時、クルマに関する様々なイベント・テーマでレポートしていきます!
[ガズー編集部]
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