山下健太選手参戦3年目にして待望の初優勝、そしてタイトル争い ~スーパーフォーミュラ第6戦現場レポート~
もっと早くて良かったように思いますが、やっとケンタ(KONDO Racing山下健太選手)が、初優勝を遂げました!おめでとうございます! マネージャーさんたち、チェッカー前から祈ってて、決まった瞬間、号泣でしたね。そばで支えている人たち、これがやりがいってもんよね。
チーム仕事をしていた頃が懐かしいです。夏はとっくに終わっているはずの9月の終わりの『スーパーフォーミュラ第6戦』!岡山は、真夏の暑さに逆戻り。しっかり日焼けして帰って参りました!では、簡単に振り返ります!
シーズン終盤、タイトル争いも気にしつつ、シーズン中に一勝をしたいと考える、切羽詰まる雰囲気のある現場。あ、これは、メカニックと話していたら「一勝したいなぁ」と言った男子がいて、その言葉に、えっらい重みを感じたので頭に残ってましてね。そうだよねえ、とレース前に再認識した私。
エンジニアにしろ、いろんな立場の人がシーズン中に一勝したいといつも耳にするのですが、何かこう…新鮮でした。きっと現場が続きすぎて、わたしの感覚がマヒしているのかなという反省も含めての新鮮(?)ですけどね。
それと、モータースポーツ、チーム力にずいぶん左右されると思うので、心底そう思えるメカニックがいるチームは、いろんな面で強いなと。敢えてチーム名を控えますが。
さて、予選は、波乱がありました。タイトル争いを繰り広げる二人、ホンダの山本尚貴選手とトヨタのニック・キャシディ選手。山本選手は、Q1敗退、キャシディ選手はQ2敗退と、これにはビックリでした。
ニックは、チームメイトに引っかかったと激怒し、テレビでも映っていた?と思いますが、全身で抗議してましたね。マシンを降りてきた時の形相、すごかったです。チームメイトも同じく引っかかっていたので、彼だけが悪いわけではないですが、ピリピリムード、わからなくもないけどね。
Q1のセッションを2組のグループ分けにすることは成功しましたが、Q2は、さすがに分けるわけいかないよね。これまでも予選やってきたわけだし。
ここでトラフィック、もうこのタイミングは何をどう言おうか?出るタイミング?ピットの位置?トラフィックを回避するのは、ドライバーのアタックのタイミング、タイヤをあたためるスピード?もろもろの影響があるので、自身の速さ以外の要素は「運」という言葉で片付けようか。
ポールポジションを獲得した平川亮選手は、「運」ではないけどね。前回、初優勝をしたら、自信に満ちたお顔に変わりました。SUPER GTで見ていても落ち着いてますね。柔和な表情で、笑顔の写真が増えました。今までも笑顔いっぱいだけどね!誤解なきように。
勝つことで、いろんな殻をやぶり成長していく姿が、若いからこそ如実に表れますね。素敵です、ホント。今回優勝した山下健太選手も、きっとそうなるね。いつもひょうひょうとしている彼ですが、優勝し、パルクフェルメで近藤真彦監督と抱き合う姿は、安堵の表情に満ちてました。これで一流のドライバーにしてあげられたという監督の言葉に、親心を感じました。
エンジニアの力も大きいと、近藤監督は記者会見でおっしゃっていましたが、コータロー(田中耕太郎エンジニア)さんさすがですね!9月初めのSUPER GTのオートポリスラウンドで、39号車DENSO KOBELCO SARD LC500を優勝に導いたばかり。一か月で2度の優勝です。美酒に酔いっぱなし?ドライバーの速さとクルマのポテンシャル、しっかり引き出してくれました!
- ソフトタイヤスタートし久しぶりにトップ争いをするも、トラブルによりリタイアとなってしまった石浦宏明選手
- 残念!SC!
決勝では、10周までのタイヤ交換をカウントせず、それ以降、実施することというレギュレーションになり、戦略も若干せばまりました。実際、8周でセーフティーカーが入ってしまったので、ソフトタイヤ勢が不利になってしまいました。ミディアムタイヤスタート勢は、10周を走り終えた時点でピットに向かい、ソフトタイヤに換え、盤石の体制に。
- 山下選手 予選2番手だというのに、まさかのミディアムタイヤでスタート。トップと同じことをしたら勝てないと思ったとコメント。確かに!
- ポールの平川選手。速かったけど、今回はソフトタイヤに勝利の女神は微笑まなかった…。ミディアム、温まり切れずコースオフ
ソフトタイヤは、ミディアムより約2秒速く走ることができますので、残り58周は単純に速く走ることができます。結果的に、これで決まったということですが、レースは最後まで何が起こるかわかりません。
今回は、このままソフトタイヤ勢が引っ張っても、上限のリードは、30秒程度。40秒以上ないと逆転は不可能。しかも、90分のタイムレースとなり終盤も終盤、ピット未消化の上位陣がピットに入りましたが、上位復帰は難しい状況でしたね。
小林可夢偉選手(ソフトタイヤ)が、2ピット作戦を取っていましたが、まぁ、いつもレースで速いこと速いこと。終盤のニック(ミディアム)との攻防は、この写真のようにクロスラインを取り、ニックの後方から追尾しているにも関わらず、タイヤは違えど、あっという間に並走、ニックがスピンを喫しました。
ニックは、あそこまでと言っていましたが、特に怒る様子はなく、タイトル争いをするなら当たり前とコメント。もう、可夢偉クンの速さに圧倒されたのでしょう。ただその後、可夢偉クンは他車と接触し、リタイア。とても残念な結末でしたね。そしてポイントリーダーだったニックのノーポイントも痛かったです。
最終戦は、1ポイント差を追う立場のニック。昨年も、最後は二人でコース上で前へ出た方の勝ちというガチンコ勝負で決着が付きました。山本選手は、鈴鹿がめちゃくちゃ得意です。
そこに危機感を持ってシーズンを戦ってきたニック。最終戦の大一番、大注目ですね。
ぜひ鈴鹿サーキットへお出かけください!チャンピオン決定の瞬間をお見逃しなきように!
(写真:折原弘之 / テキスト:大谷幸子)
レポーター(お)ねえさん・大谷幸子
随時、クルマに関する様々なイベント・テーマでレポートしていきます!
[ガズー編集部]
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