趣味が高じてオーロラまで撮りに行っちゃった! ~レーシングドライバー国本雄資スーパー耐久フォトギャラリー~

スマートフォンの高性能化により、カメラのスペック同等の写真を撮ることができたり、また、一眼レフ、デジタルカメラの進化に伴い、これまでと違う世界に出会ったり、Instagram流行りも手伝って、写真にハマっている方も多いはず。

素人の私もその一人でして、腕がまったく追いつかない状態なのですが、下手でも撮ることが楽しくてしょうがないという。そして、カメラを持つことが、クルマで遠出するきっかけになったりと、趣味である写真が自分を動かしてくれることに日々感謝しています。

現在SUPER GT、スーパーフォーミュラ、過去にはWECでル・マン24時間に“TOYOTAGAZOO Racing”から参戦したレーシングドライバーの国本雄資選手も、写真、カメラ、レンズ沼にハマっているひとり。現場で会うとカメラの話になったり撮られる側の彼ですが、私のカメラを、暗黙の了解で持っていって撮りまくっていたりと、本当に好きみたいでね。昨年もサーキット撮影にトライしたのですが、レースをする側の彼が今回も被写体としてクルマを選んでみました。

スーパー耐久の最終戦で、ST4クラスでチャンピオンを獲得した国本選手。午前に決勝を走り、午後別のクラスの撮影をしました。不思議ですよね?4人体制で走るとは言え、3時間耐久を走り終えたばかりのドライバーが、また3時間耐久を撮る。アスリートの体力ってすごい。そして、若いので動態視力も抜群。その写真と共に、今年参戦されたスーパー耐久のことや、趣味のことについてご紹介していきたいと思います。

 

―――――スーパー耐久、チャンピオン獲得おめでとうございます!

国本:「昨年、24時間レースにスポット参戦させていただいて、今年からフル参戦をさせていただき、2年目でチャンピオンを獲得することができました。思えば、とてもできすぎなシーズンでもありました。ライバルがトラブルに見舞われる中、開幕戦と第2戦で優勝、そして毎戦表彰台に上がり、最終戦は予選でポールポジションを獲得できたことと、クルマにトラブルがなかったことが大きかったですね」

―――――所属されたチームは、どんなチームでしょう?

国本:「ひとことで言えば、アットホームです。レースなど、経験などない社員だけで構成されたチームで、とてもみんなが仲良しなんです。会社でも現場でもコミュニケーションをとることが難しくなく、そこがとても良い点です。コミュニケーションが良いチームというは、今、SUPER GTで所属している坂東さんのチームもそうですが、クルマにトラブルが出ない、壊れにくいんです。メンテもしっかりやってくれますし。チームワークというものを切に感じます。

トヨタのレーシングドライバー育成プログラムの先輩でもある、平中克幸選手から声をかけていただき、このチームに加入することになりました。参加型カテゴリーでプロのチームではないので、苦労する点もあったと思いますが、スーパー耐久のプロカテゴリーと違った難しい戦略など、今はみんなもすっかり慣れて、とてもやりやすいですね。

最初はみなさん、有給を使ってサーキットに来られていたそうですが、今は、業務として認められているプロジェクトになったそうです。メカニック、すべてのチーム運営、また応援にもたくさんの方がいらしてくれて、すごく良いチームだと思っています」

―――――では、写真のお話を。まず今回撮ってみていかがでしたか?

国本:「難しかったです…。悔しいですね。プロに方には光がちゃんと見えていて、雲に太陽が隠れたり、ほんの少しの光の変化でカメラの設定を変えたり、そういうところが自分にはできません。言われてから初めてその少しの差に気づき、撮った写真を見ると確かに違うとわかるのですが、その瞬時の判断する能力が、プロには適わないと感じました。

レースも雨が降れば、ブレーキングポイントが変わるとか、路面のコンディションにあわせて走ります。そんな変化を改めて感じました。岡山国際サーキットで撮られた写真なども見て、いろいろ思い描いてきたのですが、悔しいですね。うまく表現できませんでした」

―――――普段もどんなシチュエーションで撮影されていますか?

国本:「光に惹かれるので、夜、明るい建物を撮影しに行ったり、地元が横浜なので中華街に行ったりとか、古い建物にクルマのレーザーをあてて、三脚を立てて撮影したりしてます。今は、レンズも増やしたのでとても楽しいです。

カメラを昨年のオートサロンの直前に購入し、オートサロンで撮影の練習をしたんです。そして、そのあと渡航する機内で、オーロラを撮影する方法を勉強をしました。三脚もオーロラ撮影に必要だったために、一番最初に購入して持って行きました」

―――――どちらまで行かれましたか?

国本:「カナダの友人と一緒にイエローナイフまで行きました。現地に3日間滞在したのですが、初日、見事なオーロラを見ることができました。残り2日間は気温があがってしまいダメでした。湖の上から撮りましたが、本当は林道から撮りたかったですね。

今は、自然を撮りに行きたいです。写真を見るのも好きなので、見てキレイだなと思うものを自分も撮ってみたいです。もちろん、またオーロラを撮りたいですね。写真に対する欲は、尽きることがないでしょう」。

―――――Instagramをやられているとのことですが

国本:「プライベートアカウントはありますが、来年はきちんと公開してやりたいと思っています。よろしくお願いします」

ありがとうございました!写真の撮影環境に、路面コンディションの変化を引き合いに出した時、なるほどと思いました。そして、レーシングドライバーのカメラ小僧、いや、なんでしょ?結構いるんですよ。F1行く前、十周年前から中嶋一貴選手もカメラが趣味。わたし同じカメラなんですけど、あちらはほんと詳しいです。

国本選手のスーパー耐久でのチームメイトの平中克幸選手もインスタグラムにたくさんアップしていますね。お上手です。平中選手のお嬢さまがユニークでね。幼稚園の運動会、国本選手は平中選手から写真撮りにきてと誘われたそうです(笑)。サーキットでレースの話ではなく、写真の話をしているかと思うと、意外。まあ普通の会話も当然するわけですが、カメラ繋がりも実はレース業界に増えてそうですね。

国本選手のお写真、写真のレタッチもご自身でやりました。フォトショップの勉強もしているそうです。大変だ、負けちゃう!いや既に負けてる…。そんな国本選手をまたサーキットで、ぜひ応援して欲しいですね。来季はどうなるんだろう?参戦体制が発表になるまでじっと待ちますか!それでは、また!

(写真:国本雄資・折原弘之 / テキスト:大谷幸子)

[ガズー編集部]

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