シーズン開幕目前!のつもりで行ってきた! ~SUPER GT 公式テスト岡山(無観客開催)現場レポ―トその2~
立て続けに国内モータースポーツの開催延期が発表され、悲しい昨今、ファンの方にテストやレースを見せてあげたい気持ちは大きくなるばかりですが、よーく考えてみると来月はサーキットで行われる大規模なレースを自分も見られないですしね。世の中から楽しみや仕事が消え去ってしまいそうな今、政府の見解も考えると残念だけどやむを得ない状況。でも明けない夜はないから待ちましょ、時間はかかると思うけど。
では、レポートの続きです。今回は、GT500クラスへステップアップしたお二人、テストが終わってからサッシャ・フェネストラズ選手、テスト前のバタバタのときにごめんなさいでしたが、平峰一貴選手にお話を伺いました。ステップアップしたドライバーさん、ほかにもいらっしゃいますのでまた今度。
- サッシャ・フェネストラズ選手
- 平峰一貴選手
今季、関口雄飛選手のチームメイトとして36号車 au TOM’S GR Supraを駆るサッシャ・フェネストラズ選手。ピットに伺ってみると、とてもチームに馴染んでいて驚きました。メーカーテストもこの岡山の公式テストまでに何度か行われているので、馴染んでいて当たり前なのかもしれませんが、以前からこのチームにいるみたい、そして懐っこいという言葉がしっくりきます。
所属するチーム トムスについて伺いましたら、「とてもプロフェッショナルなチームで、それぞれの仕事の役割が分かれていてヨーロピアンスタイル。スタッフも英語が話せる環境でとてもやりやすく、日本の名門チームなのでここのチームに入れて誇りに思う」とコメントをくれました。チームメイトの関口選手については、開口一番、日本語で「ハヤイ!」と。日本のドライバーの中でも速いし、彼から今、たくさん学ばせてもらっているとのことです。
GRスープラについては、GT500クラスではどのクルマも規定に沿うクルマなので、きっと似ていると思うけれども、ダウンフォースがあってとても速く、おもしろいとのことでした。岡山テストでは、初日に雨に降られたこともあり、ウェットテストはバッチリだったようですね。とにかくたくさん勉強していると気さくに話してくれました。
彼は、過去にフォーミュラ・ルノーのタイトルを獲得したり、2018年にはマカオグランプリで3位表彰台を獲得したりとなかなかの実力者です。そのマカオグランプリは、Carlinという名門チームからのエントリーでした。私、このとき現地に行って写真撮ってるんですよね!マカオは一人でぷらっと行けるお手軽サーキットなので、久しぶりに取材に行ったんです…。そのときの彼には気づいてなかったけれど、有望な若手ドライバーが集まるので、その後が楽しみなレースだったりします。
話がそれましたが、関口選手は「一年かけて彼がどんなドライバーかじっくり見ていきます」とおっしゃっていました。トムスの東條力チーフエンジニアも「フェネストラズ選手はフレンドリーで速いドライバー」と太鼓判。トムスのチーム内も、36号車「au TOM’S GR Supra」、37号車「KeePer TOM'S GR Supra」で、ますますバチバチかもしれませんね!
平川亮選手、ニック・キャシディ選手、最年少チャンピピオンを2017年に獲得していますが、ミスのない二人は常にタイトル争いに絡んでくるでしょう。今回のテストでは上位にきませんでしたが、タイムはご参考…な感じでしょうか。
昨年、そのサッシャ・フェネストラズ選手の相棒で、今季同じくGT500クラスへステップアップしたのが、平峰一貴選手です。GT500クラスのシート獲得おめでとうございます!最初は、「まじか!」と思ったそうです。佐々木大樹選手のチームメイトとして、12号車カルソニック IMPUL GT-Rをドライブします。カルソニックブルーのこのGT-Rはみんなの憧れのクルマでもありますね。
昨シーズンは、とても活躍が印象的だったGT300クラス56号車リアライズ 日産自動車大学校 GT-Rをドライブしていました。満足の行く結果は出せなかったと話す平峰選手ですが、存在感を感じましたね。昨年は調子が良かったというその感触のままに日産陣営のテストに臨み、自分の持てる力を発揮したとのことですが、そもそもテストに参加できることすらうれしかったそうです。確かに!
後に結果を聞いて、GT-Rのシートを獲得できたことを非常に喜んだそうですが、まさか12号車に乗れると思っていなかったとのこと。落ち着いて話してくださいましたが、きっとそのときは狂喜乱舞だったでしょうね。
ランボルギーニで5年、昨年GT-R、そしてGT500クラスへ。遅咲きと言えばそうですが、まだ20代ですのでドライバー生活はまだまだ長いね、期待してますよ。
今回の公式テストの設営日にお話を伺っていたのですが、シート合わせを行っている合間でしたので、ここでバイバイとなりました。シーズン中にまた声をかけてさせていただこうと思います。
- ヘイキ・コバライネン選手と中山雄一選手
こちら、39号車DENSO KOBELCO SARD GR Supraを駆るヘイキ・コバライネン選手と中山雄一選手は、チームの体制が大きく変わりました。エンジニアに監督にと、メカニックの入れ替わりはこの業界結構あります。フリーのレース専門のメカニックさんたちも業界を支えてますからね。ここ数年、毎年チームの体制が変わるのでここでちょっと地固めをしていきましょう。監督には、脇阪寿一監督を招聘しました。監督は、以前ドライバーとして所属した古巣に戻った…とも言えますが、私は何もかも新しい船出だと思っています。
いつもこの岡山テストにマシンのカラーリングを間に合わせてきたり、新しいレーシングスーツを持ち込んでくれます。昨年は、事前のテストでクラッシュしてしまいマシンが一部カーボンだったというのをなぜか記憶しておりますが。今年も揃えてきました。コースサイドでクルマの撮影を久しぶりにしたのですが、自己満足にいい感じで撮れました(笑)
GRスープラのカラーリング、難しい気がしますね。プレスライン多めというかクルマのカタチが個性的ですからね。他にも新しいスーツで開幕用の記念撮影をしているチームがありましたよ。早速気の引き締まる瞬間ですね。
NSX-GTのカラーリングも見てくださいね!16号車は、前のレポートに掲載してあります。
テストのタイムは、ご参考ということで公式サイト(https://supergt.net/)ご参照ください。
17号車KEIHIN NSX-GTは、岡山が得意の印象は変わらずでした。今年は、NSXが速そうと言っているエンジニアもいましたよ。初日は17号車がトップタイムでしたね。
日産陣営のポテンシャルにも期待です。ファンが待ち望んでいますからね。上記の12号車以外のカラーリングはこんな感じ。今年は、カーボンのクルマが少ないですね。お仕事早いです。
開幕前、最後のテストは、富士スピードウェイで3月28日(土)、29日(日)開催されます。無観客開催が決定しています。見られない方のためにも、素材をたくさん集めてこようと思っていますよ。その先の見通しが全くついてないですしね。ではまた!
(写真:折原弘之 / テキスト:大谷幸子)
レポーター(お)ねえさん・大谷幸子
随時、クルマに関する様々なイベント・テーマでレポートしていきます!
[ガズー編集部]
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