DTMからアウディも撤退、そして負けっぱなしのハッピーセットチャレンジ
- 2017年 SUPER GT最終戦より
ゴールデンウィークが終わってしまいましたが、みなさまお元気でしょうか? 20年ぶりくらいに、ゴールデンウィークに自宅におりました。毎年、富士スピードウェイでSUPER GTの500㎞レースがこの時期開催され現場を走り回っているのですがね。GTファンにとっても、例年約10万人が集まる大イベントですから、このレースの開催がなかったというのは、心にぽっかり穴が開いたような気分だったのではないでしょうか?
ゴールデンウィークの前に、DTM(ドイツツーリングカー選手権)から、今季でアウディが撤退するということが発表されました。噂は流れていたような?とにかく残念でなりません。
昨年の11月開催のDTMとSUPER GTとの交流戦は、記憶に新しいと思いますが、やっと実現しましたよね。あの時、来るはずだったアストンマーティンの来日がなくなりましたが、それが判明したのが夏でしたかね…。ポスターに刷られていたクルマはまぼろしとなりました。
そして今季、アストンマーティンの正式な撤退がアナウンスされ、2018年末で撤退のメルセデス、アストンマーティン、そして今回のアウディと立て続けに3メーカーが去ることとなり、今季末でBMWのみ残る予定です、今のところ。コンペティションとして成立しなくなるというか、このままだとワンメイクレース?いやいやそれはない。DTM存続の危機です。
2020年は、コロナで立ちいかないシーズンで開幕すらしておりませんが、来年DTMは消滅しちゃうのでしょうか。もちろん、存続して欲しいですよ! ガソリン臭い、騒音がうるさいクルマのカテゴリーなど、パワーユニットが電気に移行している最先端の欧州ではナンセンスなのかな…。
某レジェンドドライバーさんとよくこのポイントについて話します。つまらん!とひとことだけおっしゃいます。わからなくもないですよね。音に心が震え、カラダで感じるレースがおとなしくなってしまうのは、とりあえず地球環境の話を抜きにして、五感に訴えるものが少なくさみしすぎます。嗚呼…。
昨年は、日本からドイツへ3メーカーのクルマがDTM最終戦に参戦しました。そしてやっとドイツからアウディとBMWを呼び日本で交流戦を実現させました。とてもうれしかったのにね。
- No.63 Mercedes-AMG DTM Team HWA/マロ・エンゲルス選手
- No.31 BMW Team RBM/アウグスト・ファルフス選手
交流戦は、またいつか振り返るとして、2017年、ご記憶にありますでしょうか?ドイツからDTMの3メーカーが来日しデモンストレーションランを実施したことを。2017年SUPER GT最終戦ツインリンクもてぎで行ったのですが、初めてDTM車両を見たのでとてもワクワクしたことを記憶しています。関係者もクルマを見に来ていましたね。GT500クラスに参戦するメーカーの方々がDTM側のアテンドなどをしていたので、遠慮することなくクルマに近づきやすかったです(笑)。
メルセデス、アウディ、BMWの車両の収まったテントがパドックに設置され、クルマが展示されファクトリードライバーが来日していました。かつて日本でSUPER GTやスーパーフォーミュラに参戦していたロイック・デュバル選手(アウディ)、とても懐かしかったですね。日本からWECへ、ル・マン24時間では、日本に馴染みのあるドライバーたちと優勝をものにするなど、活躍は、そのアウディというメーカーと共に不動の地位を確立していました。その後、アウディがWECから撤退し、彼は活動の場を同じくアウディのDTMへ移したのです。
こちらの写真は、ちょうど中嶋一貴選手がサーキットにいらしたので、ロイックいるよ~と昔のチームメイトが来ていることを伝えてピットに行った時のものです。かつてアウディのチーム代表だったウォルフガング・ウルリッヒさんもいらしていて、楽しそうにお話していました。
ウルリッヒさん、中嶋選手のことは、ル・マン24時間でよくご存じですので、とてもワールドワイドな井戸端会議と思った記憶があります。ル・マンで一度だけウルリッヒさんにご挨拶したことがありますが(その他大勢でね)、またお目にかかれてちょっとうれしかったです。その後もWEC富士で一度お見かけしたような? 世界のモータースポーツ界の重鎮のお顔がSUPER GTで見られるなんてうれしいわーって思いました。
そうそう、デュバル選手は今回の撤退の件で自身のSNSでも、WECの撤退以来の衝撃と発信していました。昨年富士にいらしたDTMチャンピオンのレネ・ラスト選手も撤退を悲しんでいました。ドライバーたちの衝撃も当然大きいです。
彼らの今後も心配。日本のSUPER GTは、有望な若者たちが将来を背負って立って大活躍していますが、彼ら大ベテランも来てくれないかなとか思ったり。TCRというカテゴリーも近年誕生し、“ハコ”での活躍の場は日本よりも世界にあるかもしれませんが、どうなってしまうのか気がかりですね。
クルマは、DTMとの統一車両規定「クラス1」車両が実現しましたが、SUPER GTは、今後、もしDTMが消滅した場合、クルマが変わることがあるかもしれませんし、あまり影響がないようにも思ったり。これまで同様、独自路線で生きていける気がしますね。今季デビューする2020年の車両については、3年間使用されるとは思いますが、その後はDTMの今後がわかりませんから何とも言えません。タラレバの希望はたくさんありますが。
交流戦についても、何かDTM存続に関する材料を待つしかないですね…。初回開催は、関係者のみなさまのご苦労が諸々大変だったご様子でした。ただ、終わってみればとても刺激のあるレースでしたので、またいつかあの興奮に出会いたいと思っています。
そして、マクドナルドのハッピーセット。おまけのトミカに、GRスープラが登場するというので、大人ですが参戦してみました。大人でも購入できるんですよね。我が家には、「はたらくクルマ」パトカーとミキサー車が納車されました。
SNSのタイムラインのスープラ出た!金色のスープラあたった!という文字を見ると、世間に取り残されたような錯覚に陥りましたが、子どもたちに「はたらくクルマ」は結構身近で人気だぞ!と自分を慰めることにします。ふと思うのですが、子どもたちが「スープラがあたって良かった!」とすぐ感想が出るようなクルマ好きに染まった世の中になって欲しいですね(笑)。
ちなみに、これは80スープラ。25年前に愚息に買ってあげたトミカです。ハッピーセットではないですが、大事にずっと持っていたとのこと。他のクルマは、フリーマーケットで処分してしまいましたが、これだけ大切に持っていた模様。公園のお砂場でラリーさせられたりして傷だらけ(笑)。しかし、これだけかっこいいと思って持っていたそうです。なるほどね、だからスープラ好きなのかしらね?
では、また!
(写真、テキスト 大谷幸子)
レポーター(お)ねえさん・大谷幸子
随時、クルマに関する様々なイベント・テーマでレポートしていきます!
[ガズー編集部]
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