いよいよシーズン終盤! ~SUPER GT第6戦オートポリス~

GTオートポリス、前の週のスーパーフォーミュラもてぎラウンドで低温と雨で寒さを練習していたせいか、寒さは初モノではなかったので凌げました。ほっ。

2年ぶり、九州のみなさま、お待たせ~ですね。では、振り返ります。TGRコラムでも振り返り同時進行、よろしくお願いします。

第6戦、GT500クラスは8号車ARTA NSX-GTが優勝。28秒もの大差での勝利でした。サクセスウェイト最大のラウンドですので、ハンデの軽いクルマに分がありますから今回も8号車は来るだろうと思っていました。前戦ではポールポジションを獲得しつつも優勝を逃しているので、まずは安堵。意地の勝利かな。思いがカタチになるのがすごい。

優勝記者会見でドライバーの野尻智紀選手と福住仁嶺選手、お二人ともなかなか笑顔にならず…。「チーム力」を上げたいという気持ちがひしひしと伝わる優勝会見だったのです(コメントはSUEPR GT公式サイト、チームの公式サイトで)。会見後、8号車が履くブリヂストンタイヤの方々と優勝を喜び、チームに戻ってからもメカニックを称え、うれしそうにされていたので良かった。自分たちの見つけた課題を解決しつつ、改善を加えながら戦っていく感じでしょうか。野尻選手がチームを牽引しているという強い思いが見て取れる会見でした。

今季ダンロップタイヤが2台体制で参戦。随所に速さを見せています。2台走っているというのは、比較対象があるので開発が進みそう。今回ポールポジションを16号車Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GTが獲得しました。大湯俊樹選手、笹原右京選手の若いお二人のコンビです。元気があって好きですね。とてもユーモアのある大湯選手は、SNSの配信も頑張ってらして、モータースポーツを広めたい一心であるのを強く感じます。ご本人もそのようなことをおっしゃっていました。搬入日におしゃれな姿でもろもろ撮影されたりしてますしね。笹原選手は、昔っから応援しているのでとにかくこのシートにしがみついて頑張って行って欲しいです。

決勝は、残念な展開となってしまいました。レース中にタイヤが舞うという…。このようなシーンは珍しくないけど(失礼)、ビジュアル的に衝撃でもあるので、ますます心に刺さります。ポールポジションからリタイアは絶句だったでしょうね。クルマをみつめる大湯選手の背中、中継映像が切なかったです。チームと共に乗り越えていくしかない。そして、こういう経験も若者、仲間を強くしますね。頑張って!

オートポリスは、過去の戦績から23号車 MOTUL AUTECH GT-Rは大得意なサーキット。私は優勝候補にあげていました。軽いGT-R勢にもチャンスがあるかなと思っていました。アグレッシブな走りで3位表彰台を獲得。わずかなチャンスを攻めるとこ、かっこいいわ。彼らを見ていると、ベテランもずっと乗り続けて欲しいし、レース巧者の彼らの姿は勉強になると思うんだよね。あとね、彼らはジェントルマン、クラス分けじゃなくてね(笑)。やることがスマートで安心。今回の表彰台獲得でランキングも5位(トップと23ポイント差)に浮上しました。残り2戦怖い存在ですよ、頑張ってください!

復活という言い方は失礼なのか…。いや、それだけこのクルマはGRスープラファンは注目していたと思います。2位表彰台獲得。エンジン交換のペナルティで最下位に落ちてから2位まで追い上げました。GRスープラ勢、3台エンジン交換をしていて、ランキング順にペナルティを履行しました。履行するタイミングを見ていて、セーフティーカーが入ったりと当初は心配したのですが、結果オーライ。予選は、サクセスウェイトもそこそこ軽いので来るかもと思っていたら意外に来ず。この時点でも私の中の心配案件でしたが、良かった…、ほんと良かったです。残りも頑張ってくださいね。

37号車 KeePer TOM'S GR Supraサッシャ・フェネストラズ選手が今季初走行。チームと合流しました。コロナ過でビザの発給で足止めを食らったままでしたが、ようやくです。SNSで入国したい旨の発信をしていて切なかったですね。夏にはそんなツイートもなくなり、これはこれで心配でした。そして戻ってきたら、スーパーフォーミュラも含め、まったくブランクを感じさせない。速いドライバーさんです。平川亮選手は、相棒が変わってもちろん問題なし。今回はエンジン交換のペナルティもありましたが、9位フィニッシュ。シーズン通して、この2人のパフォーマンスがみたいなあと思った方は私だけじゃないはず。まずは、残り2戦に集中です。代役参戦をしていた阪口晴南選手は、助っ人で初GT500クラスという大役でしたが、見事にこなしてご自身のチームへ戻られました。彼は、近い将来必ずGT500クラスにいるのではないでしょうか。そう思いますね。

そして、チャンピオン1号車。今回6位ですよ!強すぎる~。今季はさらに強さに磨きがかかって突き抜けている感じがします。ドライバーランキング2位は初戦を欠場しているチャンピオンの牧野任祐選手ですので、チャンピオンに続く3位は、17号車 Astemo NSX-GTのお二人で16ポイント差。日産勢もランキングをあげ、シーズン序盤戦績を残した14号車 ENEOS X PRIME GR Supraのふたりが7位へ後退しました。14号車の予選2番手はとても素晴らしかったですが、決勝はサクセスウェイトとタイヤに厳しいサーキットで苦しいレースになりましたね。

GRスープラ勢では、辛いレースウィークでもありましたが36号車 au TOM'S GR Supraが引き続きトップでランキング4位。いつものことですが、ランキングが混沌として参りました。次はHondaさんのホームのツインリンクもてぎ。最終戦は、富士スピードウェイ。2戦熱いですね、おもしろくなります確実に。どんなカタチで決着するにせよ、そろそろココロの準備をしておかなくては。それでは、明日から鈴鹿。スーパーフォーミュラ最終戦、行って来ます。ではまた!

(写真 折原弘之 大谷幸子、テキスト 大谷幸子)

[ガズー編集部]

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