織戸学 ドライバーズコラム 第16回 僕の履歴書 そして未来ある多くの子供たちへ

長いあいだ僕のコラムに付き合って頂き、皆様本当にありがとうございました。感謝しております。コラム読んでますよって言われると嬉しかったね。残念ながら、今回で最後の投稿になります。

僕には2人の娘がいますが、先日次女の中等部の卒業式がありました。姉妹は2歳違いです。本当に仲が良い2人なのですが、現在は別々に暮らしております。

卒業式はとても感動する内容でして、僕も最後に行われたホームルームにて、何回もウルっと来てしまいました。友達の優しさや子供ながらの全開感。担任の女性の先生が66歳で引退、この学校の歴史も66年、そこも感動でした。最後に送り出す生徒にやり尽くした感じの先生に、何か熱いものを感じましたね。

過去の苦労話もさらりと軽快に、クラスの友達皆は私立なのでそのまま高等部に進むのですが、うちの娘は皆とは違う道を選びました。友達と離れるのは寂しいことだと思いますが、どうしても専門的に英語の勉強をしたいから海外の学校に行かせてくださいと。本当であれば中学生の頃から行きたいと言っていたのですが、姉の方がうまいことやって先に行ってしまったもので、中学を卒業してからでも遅くはないだろうと、厳しい織戸家の子育てノルマを乗り越えてやっとチャンスを掴み取りました。

このコラムが出るころには、出発しているかな。少し僕も寂しい気持ちもありますが、本人が自分で決めた道なので、違う形で応援していきたいです。自分の娘だから余計にっていうのはあるのですが、小さな頃から憧れているものって、やはり強いのかなって思います。思い続ける時間の長さは、自分をその方向に向かわせる力に変えてくれるし、面白いくらいに自然と色々な人と知り合うものなんだな~って改めて実感しております。

今を生きる多くの世界中の子供達には、自由な発想や夢があります、今を精一杯に生きて楽しんでいる子供達は、必ず素晴らしい大人になり、今後の世界を引っ張ってくれると信じております。是非とも頑張ってください。そんな子供達から僕らはとてもパワーを頂いているのですから。ありがとうね。

GAZOOコラムを書きながら、自分自身の今まで過ごした人生、歴史、僕が今後このクルマの世界で目指す方向みたいなものを毎回考えながら書かせて頂きました。ここまでの人生47年間は、あっという間の時間、長いようでとても短かかったです。僕も人生が終わる時には、自分が幸せに生きて来れられたのか、きっと考えるんだろうな?

これからの残りの人生も悔いなく思い切りクルマと生きてみたいと思いますが、まだまだここから、これからが男として本当に楽しい人生も待っているでしょう。期待大。

レースの世界に入って30年以上が経過していますが、現役で走れる以上は、努力を繰り返し、僕は走り続けたいです。もちろん後輩の育成にも力を入れてみたい、僕なりのやり方でね。

今季は、GAZOO Racing 86/BRZレースでチャンピオンを取る。スーパー耐久にも、久しぶりに復活する事も急遽決まりました。激戦のクラス4、TOYOTA86で参戦です。生まれてきたばかりのプライベートなチームですが、チームと話をしてみて本気で僕と方向性があっていたのでお願いしました。台風の目になれたら楽しいよね。

そして、スーパーGTには新車のランボルギーニウラカンGT3で参戦。本当の挑戦がスタートする年だと感じております。チームにチャンピオンをプレゼントしてあげたいです。もちろん、僕一人の力では何もできませんが、ここまで養ってきたレーシングや人生の経験を全て出し切って、もっと僕も一緒に仕事をする仲間と成長してみたいな~と考えております。

レーシングも仕事も思い切り全開で頑張っております。MAX ORIDO ガレージも少しずつですが方向性を見定め、楽しみながら進んでいます。

これからも、MAX ORIDO を応援してくださいね。本気でありがとうございました。楽しかったです。またどこかでお会いしましょう。

[ガズー編集部]