ランボルギーニの効能:清水草一が教える! モテたいなら、このクルマに乗れ!

前回は最終的に「フェラーリを買えば結婚できる!」という結論に到達した。めでたしめでたし。

「いやぁ、オレは結婚できるくらいじゃ物足りん! もっとモテるクルマはないのか!! ギャルがわんさか寄ってくるようなモテモテのクルマを教えろぉ!!」

そのような声もあるだろう。
その時私の頭にひらめいたもの。それはランボルギーニであった。

何を隠そうこの私、半年間だけランボルギーニ・カウンタックを所有していたことがある。あれは凄い体験だった。
カウンタックを止めておくと、とにかく人が集まってくる。フェラーリも多少は集まるが、その10倍は集まる。特にチビッ子が多い。チビッ子がカウンタックに吸い寄せられるため、自然にママもついてくる。チビッ子とママがセットで大挙カウンタックの周りに集合する。
カウンタックのドアは上に開く。シザースドアというヤツである。あれには強烈なクジャクの尾羽効果があり、女子供を吸い寄せるのである。
その時、仮に隣にフェラーリがあっても、そんなものはチビッ子とママの視界にはまったく入らない。尾羽のないクジャクなど無視である。それくらいカウンタック(のドア)の存在感は圧倒的であった。

ママ「○○ちゃん凄いクルマね~。ホントに凄いわね~。絶対触っちゃダメよ!(怒)」

ママは決まって「絶対触っちゃダメよ!」と強く釘を刺した。こんなクルマに乗っているのは悪人に違いなく、何かあったら半殺しにされると確信しているようだった。

高速道路を走っていると、携帯を窓から付き出して、狂ったように追いかけてくるクルマもいる。カウンタックに乗っているだけで、周囲が狂気に包まれる。カウンタックの存在感はそれほど凄まじいものであった。

ランボルギーニ・カウンタックと筆者

また、ランボルギーニに乗っている人(私以外)は、物凄く高い確率でキャバ嬢風のドハデな女性を乗せていた。金髪ミニスカつけまつ毛バリンバリンの超絶ハデな女性ばかりである。オーナー自身も金髪率が極めて高い。クルマも金色だったりする。すべてがとてつもなくハデである。

ううむ、ランボルギーニに乗れば、確実にモテるのではないか!?
その思いには裏付けがあった。以前取材した方が、ランボルギーニのカリスマ・諸星伸一氏に憧れて、「オレもあんなギラギラしたクルマに乗りたい!」と一念発起、薄給サラリーマンをやめてキャバクラの店員となりキャバクラ経営のノウハウを勉強。数年後に独立して開店、キャバクラ経営者として成功しランボルギーニを買ったからである。なんせキャバクラの経営者だ。キャバ嬢は乗せ放題に違いない。ランボルギーニに乗れば絶対モテる!

ここはひとつ、諸星伸一氏に直接聞いてみよう。私は電話をかけてみた。

諸星伸一氏(右)

(つづく)

プロフィール

清水草一
モータージャーナリスト。慶応大学卒業後、集英社で「サーキットの狼」の池沢さとし氏の担当編集者となる。フェラーリを崇拝しており、「大乗フェラーリ教開祖」を名乗る。
公式サイト https://www.shimizusouichi.com/

企画・編集=ノオト

[ガズー編集部]