谷口信輝 ドライバーズコラム 第1回 86/BRZレース

みなさま、こんにちは。レーシングドライバーの谷口信輝です。今回からコラムを書くことになりました。どーぞよろしくお願いします。

僕は、昔から乗り物が大好きで、自転車(BMX)、バイク、クルマと、乗るからには「誰よりも上手くなりたい!」と、全力で向き合ってきました。今は、クルマとゴルフが趣味です。未だに誰よりも上手くなりたいです。

さて、今回のコラムは、TOYOTA GAZOO Racingがやっている86/BRZレースについてお話ししようかなと思います。2013年に始まったこのレース、今年3シーズン目が終了しました。お陰様で、2014年と2015年の2年連続チャンピオンを獲ることができました。

この86/BRZレースは、今年からプロクラスとクラブマンクラスに分かれています。全くの初心者から、腕に覚えのある方まで、気軽に参加できるのがクラブマンクラス。完全に真剣なレースモードで、プロ同士がプライドを賭けて戦うプロクラスの2つが設定されました。僕は、「神戸トヨペットチーム」として、プロクラスに出場しています。

このレースのプロクラスは、横浜ゴム、ブリヂストン、ダンロップ、グッドイヤーの4メーカーで、タイヤ戦争が行われています。
2013年は、ブリヂストンの圧勝。2014年は横浜ゴムの圧勝。
2015年は、横浜4勝、ブリヂストン2勝、グッドイヤー2勝と、タイヤ戦争もバランスが取れてきました。

レース自体の濃度?も、回を増すごとに濃くなってきて、予選の結果が1秒の間に23台くらい入ってくるほど。タイヤメーカーからの圧力をかけられたプロドライバーたちが、ガチで走っているので、一見の価値ありです。

このレースのマシンは、改造範囲が少なく、指定部品がTRDの車高調、TRDのLSD。自由部品がタイヤ、ホイル、ブレーキパッド、バケットシートです。なので、大きく差が出るのは…、タイヤ、セッティングと腕です。

今年のタイヤのキャラクターは…、ゴムも構造もしっかり目で、ドライコンディションや、気温がちゃんとある場面では最強のポテンシャルを発揮するが、低気温や雨は避けたいブリヂストン。

ゴムはかなりソフト目で、気温が低ければ低い程ポテンシャルを発揮し、雨量さえ多くなければ濡れている路面も得意なグッドイヤー&ダンロップ。

そして、どのシチュエーションでもオールマイティにいける横浜ゴム。

ここらへんにも注目してレースを見ると、さらに面白さ倍増です。最近では、TOYOTA GAZOO RacngのHPに、86/BRZレースの上位選手の車載映像が公開されています。これがまた面白い!
トップドライバーのテクニックがモロ出しです。

僕は、この86/BRZレースが、もっともっと盛り上がり、もっともっと参加者も見にくる人も増え、他の自動車メーカーに、「トヨタさんは良いレースをやっているねぇ」って言われるようなカテゴリーになって欲しいと思っています。

2016年も、僕は神戸トヨペットチームで参戦します。是非みなさんレースを見に来てくださいね!

それでは、また!

[ガズー編集部]