日本車大活躍!ダイハツの懐かしいクルマがマイカー人気 インド洋の小さな島のクルマ事情

インド洋に浮かぶ楽園、セーシェル共和国。大小115の島々からなるこの国は、固有の大自然ときれいな海が魅力で世界各地からバカンスを楽しみにやってくる観光客が多い。首都ヴィクトリアのある一番大きなマヘ島は、153㎢で全長でも約30kmと小さな島だ。ここをベースに観光客は、さらに小さいプララン島、ラ・ティーグ島を旅することが多い。今回、この3島をヨットで巡りながら、小さな島々でどのようなクルマが島民の生活を支えているか調べてみた。

インド洋の真珠と称えられるセーシェル

もとはマダガスカル島とともにアフリカ大陸から分離し、さらにインド亜大陸が分離されてこの島々となった。全原猿類のうち3/4がマダガスカル固有種であったり、世界に8種あると言われるバオバブの木の6種が固有種と言われるほど神秘的なマダガスカル島と同様、セーシェル諸島には固有のココ・デ・メール(フタゴヤシ)やアルダブラゾウガメなど珍しい動植物に出会える。

セーシェル諸島の中で2番目の大きいプララン島にあるヴァレ・ド・メ渓谷自然保護区は、1983年に世界自然遺産に登録。世界最大のヤシの実をつけるココ・デ・メールが4,000〜5,000本も自生する原生林がある
セーシェル諸島の中で2番目の大きいプララン島にあるヴァレ・ド・メ渓谷自然保護区は、1983年に世界自然遺産に登録。世界最大のヤシの実をつけるココ・デ・メールが4,000〜5,000本も自生する原生林がある
巨大なアルダブラゾウガメ。なかには100年以上も生きているゾウガメもいる
巨大なアルダブラゾウガメ。なかには100年以上も生きているゾウガメもいる
ラ・ディーグ島は、奇岩が多くて神秘的
ラ・ディーグ島は、奇岩が多くて神秘的

島のサイズに合った小型車たち

交通事情だが、1976年の独立までイギリス領だったため、道路は日本と同じ左側通行、クルマは右ハンドルだ。一番目立つのはやはりコンパクトカー。日本でも発売していたダイハツ・テリオスが多い。コンパクトながら後部座席からも気軽に乗降できる5ドアが扱いやすい。

左側通行でヨーロッパと同様にランナバウトもある。マヘ島では2車線道路もある
左側通行でヨーロッパと同様にランナバウトもある。マヘ島では2車線道路もある
ダイハツ・テリオス。後ろは日本では車名はビーゴになったが、海外ではそのままテリオスのまま
ダイハツ・テリオス。後ろは日本では車名はビーゴになったが、海外ではそのままテリオスのまま

一昔前は、スコールがあると道路に大きな水たまりができたり、未舗装の駐車場がぬかるむため4WDが重宝したが、最近は路面もよくなり、さらにコンパクトで価格の安いヒュンダイやKIAが増えている。

KIA・ピカントやヒュンダイ・i10の新車が多かったのが印象的。日常の足にはコンパクトな5ドアが人気だ
KIA・ピカントやヒュンダイ・i10の新車が多かったのが印象的。日常の足にはコンパクトな5ドアが人気だ
日産・デュアリスは、すでに日本では販売していないが、キャシュカイの名で海外では継続販売されている
日産・デュアリスは、すでに日本では販売していないが、キャシュカイの名で海外では継続販売されている

観光客を運ぶクルマたち

セーシェル共和国最大の産業は、もちろん観光業だ。ただ最も大きなマヘ島でも観光名所が点在せずまとまっているため、レンタカーを借りるほどではない。ラ・ディーグ島ではレンタサイクルで島を1周できるほど。だから移動の足はタクシーになることが多い。ここではやはり日本車が大活躍している。

インドネシアで大人気のトヨタ・アバンザ。このサイズで7人乗りがとても便利で、何より丈夫なところが大好きだとタクシー運転手が言っていた
インドネシアで大人気のトヨタ・アバンザ。このサイズで7人乗りがとても便利で、何より丈夫なところが大好きだとタクシー運転手が言っていた
こちらもコンパクトな7人乗りでインドネシアやインドで人気のスズキ・エルティガ
こちらもコンパクトな7人乗りでインドネシアやインドで人気のスズキ・エルティガ
プラットフォームをトヨタ・ハリアーと共用しているRAV4
プラットフォームをトヨタ・ハリアーと共用しているRAV4

そしてパック旅行やダイビングツアーなど、まとまった観光客を送迎するのは、やはりトヨタ・コースター、ハイエースだ。ヨーロッパではホテルの送迎などメルセデスやルノーの小型バスが多いが、海外ビーチリゾートや東南アジアでは、コースターとハイエースが定番だ。

運転席外側に装備されている黒い煙突のようなものはシュノーケル。オーストラリアでは砂塵対策で装着されているが、ここではスコールでできた大きな水たまりでエアクリーナーに雨水が浸入するのを防ぐためだ
運転席外側に装備されている黒い煙突のようなものはシュノーケル。オーストラリアでは砂塵対策で装着されているが、ここではスコールでできた大きな水たまりでエアクリーナーに雨水が浸入するのを防ぐためだ
定番のハイエース。赤道が近く日差しが強いのでボディカラーはホワイトやベージュが多い
定番のハイエース。赤道が近く日差しが強いのでボディカラーはホワイトやベージュが多い

さらにセーシェルで観たタクシーで最も高級車だったのが、ずばりトヨタ・ヴェルファイア。タイでは軽く1,000万円を超えるクルマだから、ここではさらに高いのではと思う。

日本のヴェルファイアと外観で異なるのはエンブレム。海外ではトヨタマーク仕様になっている
日本のヴェルファイアと外観で異なるのはエンブレム。海外ではトヨタマーク仕様になっている

仕事に遊びに人気のピックアップ

毎日潮風に吹かれ錆びやすい環境だから、過酷な環境で使われることを想定したピックアップモデルも多い。車内に載せたくない汚れた物など、荷台に載せられて便利だ。

先代モデルのトヨタ・ハイラックス(右側2台)
先代モデルのトヨタ・ハイラックス(右側2台)
日本でも13年ぶりに発売される8代目ハイラックスもあった
日本でも13年ぶりに発売される8代目ハイラックスもあった
フォード・レンジャーのエクストラキャブ
フォード・レンジャーのエクストラキャブ
日産・ナバラ
日産・ナバラ

小さな島々だが、さまざまなクルマが活躍している。たださすがに高級車は見当たらないなと思っていたら、現れました、高級ホテル前に。

レクサス・NX300h。ハイブリッドカーがこの島にもあるのには驚きだ
レクサス・NX300h。ハイブリッドカーがこの島にもあるのには驚きだ

セーシェル共和国の動植物は固有種が多かったが、クルマはもちろん外来種だがとても多様性に富んでいた。

マヘ島西海岸からの夕日
マヘ島西海岸からの夕日

(テキスト/写真)寺田 昌弘

MORIZO on the Road