蒸しプリンも楽しみ！レトロな趣の杖立温泉へドライブ　熊本県小国町

小国町の杖立（つえたて）温泉は、杖立川の両岸に広がる町のあちらこちらから湯煙が立ちのぼり、どこか懐かしさを感じさせる独特の雰囲気が漂う。温泉街の表通りから一歩足を踏み入れると、「背戸屋」と呼ばれる細い路地が入り組んだ路地裏が出現する。昔は子どもたちがかくれんぼをして遊んでいたという、迷路のように少し不思議な空間が広がっている。杖立温泉は泉質の良さで知られているが、近年は背戸屋めぐりを目的に訪れる人も多いという。毎年11月下旬に開催される「背戸屋祭り」は、約300もの竹灯りが通りを照らし、普段以上にノスタルジックな世界を楽しめる祭りで、おでんやぜんざい、杖立名物の鯉こくの振る舞いも用意される。2018年11月11日は、隔月（予定）で行われている朝市「みちくさ市」も開催されるので、タイミングを合わせて訪れるのもおすすめだ。

ドライブのもうひとつのお目当てが「杖立プリン」。昔から伝わる地元のおもてなし料理「甘玉子」を元にアレンジされたもので、各店工夫を凝らしたバラエティに富んだ杖立プリンが販売されている。町歩きの合間にいくつか食べ比べてみるのも楽しい。

杖立温泉の周辺には見どころも多く、小国町出身の北里柴三郎博士の業績を称える「北里柴三郎記念館」も杖立温泉から車で約15分の場所にある。北里柴三郎博士の生家の一部や、北里文庫（図書館）の建物を利用して陳列した遺品などを公開しているので立ち寄ってみよう。

泉質がよいことで知られ、湯治の街として、また昭和初期には歓楽街としてにぎわった温泉街。情緒ある町並み「背戸屋」の風景を保存していこうと「チーム背戸屋」が結成され、毎年11月にはチーム背戸屋主催の「背戸屋祭り」が行われる。

小国町出身の北里柴三郎博士が生前に建てた貴賓館、北里文庫があった敷地に立つ。北里研究所を中心に博士の生家を修復し、北里文庫の建物に博士の遺品などを陳列した施設で、小国町に寄贈された。

嘉永5年(1853)、北里村(現小国町北里)に生まれた北里柴三郎。結核菌の発見者、ドイツのローベルト・コッホに師事し、血清療法の発見などで世界的にも知られる医学博士。

館内の「北里文庫」「貴賓館」は平成28年（2016）に設立100年を迎えた。

■杖立温泉
住所：熊本県阿蘇郡小国町下城
TEL：0967-48-0206（杖立温泉観光協会）
アクセス：九州自動車道日田ICから車で約40分
駐車場：あり
URL：https://tsuetate-onsen.com/shop/96

■北里柴三郎記念館
住所：熊本県阿蘇郡小国町北里3199
TEL：0967-46-5466
開館時間：9時30分～16時30分
休館日：水曜（祝日の場合は翌日）
入館料：大人300円、小・中・高生150円、幼児無料
アクセス：大分自動車道九重ICから車で約40分
駐車場：あり
URL：http://manabiyanosato.or.jp/kitazatomuseum/

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